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デカメロン 上 (河出文庫 ホ 6-1)

感想・レビュー
79

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加納恭史
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しばらくたち、読み継ぐ。確か中野京子さんの本で、ボッカッチョの「デカメロン」と絵の関係を語っていた「第五日第八話の「ナスタージョ・デリ・オネスティ」」があり、中巻なので先が遠いと思っていた。ただ第三日第七話のテダルドの話から面白くなる。富だけで過去の女の思いを断ちがたく修道僧となるがフィレンツェに舞い戻る。そこで彼女の夫の死罪を暴く。しかしそのテダルドの僧侶に化けた彼女の贖罪を進めるやり方を痛烈に批判している。このあたりでボッカッチョは神聖ぶった贖罪の進めが巧妙で自分の寄付を増加するべく、地獄を吹き込む。
加納恭史

さて、中巻に進む前にひとまとめしてみる。訳者平川祐弘さんはダンテの「神曲」とこのデカメロンの関連を論じたが、やっとその真意が分かるようになる。「神曲」で最も有名な話で地獄編第五歌のパオロとフランチェスカの悲恋である。二人は一緒にランスロットの物語を読んで恋に落ちた。あの憧れの微笑みにあのすばらしい恋人が接吻する。あのくだりを読みました時に、この人はうちふるえつつ私の口に接吻しました。この本を書いた人がガレリオットです。このガレリオットが円卓騎士の物語の中で、ランスロットと王妃グィニヴィアの仲を取り持った。

11/14 14:43
0255文字
加納恭史
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ダンテとボッカッチョの対比は平川祐弘さんが行っているので、参考になる。ボッカッチョは物語の中で随所にダンテの運命の代弁者の趣きがあると語る。運命論は中世以降多くの作家で繰り返しとり上げられた。「神曲」地獄編第七歌で有名。ボッカッチョはやはり運命論者であり、ファンタスティックな見方もすれば、運命の女神を天の摂理や神の正義の代行者と見なすダンテ風の見方もする。運命の物語は第二日第三話前後から実例がある。運命のいたずらか、悲惨な出来事の後でもアレッサンドロは英国の金融業者だったが、修道院長に旅先で救われる。
加納恭史

第二日第六話。ベーリトラ夫人はシチリア島の国守アルリゲットの妻。夫はシチリア島の国守の地位を失い、運命の逆風に翻弄され、夫人の息子二人は海賊に拉致される。夫人は無人島にたどり着き、二匹の小鹿と暮らす。息子の一人は土地の主君クルラードに小姓として仕えたが、君主の娘と通じ投獄さる。さて運命の逆風の展開はどうか。運命の有意転変は深刻で厄介なきわみ。このような運命の激変に話を聞くと目が覚める。そんな話を聞いても後悔することはない。運命に恵まれた人の話も、運命につれなくされた人の話も、それぞれに諭しや慰めがある。

10/13 10:59
0255文字
あっきー
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⭐3 桑原世界近代小説五十選、1348年に大流行したペストから逃れるためフィレンツェ郊外に引きこもった男3人、女7人が退屈しのぎに10話ずつ全100話を語る、内容はユーモアと艶笑に満ちた恋愛話や失敗談などで千一夜物語と似ていると思った、ダヴィンチやミケランジェロの100年くらい前でルネサンスの初めくらいの人々の考えがよく分かりイキイキとした気分が伝わってくる、翻訳も河出文庫の雰囲気も新しい感じで古臭くない、30話中4話(2日目第六、七、九話)が面白く特に2日目第八話が良かった、少しHな話もあって退屈しない
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加納恭史
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晴たのでリックを背負い旭山公園を散策。結構な傾斜だな。ブルクハルトの書「イタリア・ルネサンスの文化(下)」でダンテの「神曲」に詳しいので感慨を新たに。歴史家なのに詩人やソネットに詳しい。ボッカッチョがダンテに詳しく、対比するような散文を書く。それがこの「デカメロン」。百物語とも言う。枠物語とも言われ、アラビアン・ナイトのように色々な小話、教会批判、聖職者の醜い実体とかお色気話も。生の人間の欲得や本音の風刺話。第一話には詐欺師めいた男が罪の意識があるというので聖職者に祭り上げられる。まあ地獄に行くんだろう。
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フリウリ
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ペストから逃れるため、人里離れたお屋敷にこもって一日十話、十日で百話の話をするという趣向。上巻を読む限り、艶笑小話しか頭に残らない…。性の大らかさと宗教的戒律のギャップが激しすぎると思うのですが、「悪魔をインフェルノへ送り込む」修行とか、あまりに下らなくて、大好きです。ちなみに古典ガイド本シリーズとしても優秀な岩波少年文庫のラインナップに、本書はもちろん、加えられておりません。1351年。8
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rinakko
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先日の『神曲』の訳注でボッカッチョに触れている箇所が幾つもあり、ますます読んでみたくなった。まずは上巻の3日分(1日に10人で10話)。一日目はまだ小手調べな感じで、二日目以降からじわっと面白くなる(まあ、概ね大らかにエロい…w)。ダンテの聖職者批判とも通底する話や、ダンテのパロディのようにも読める話があって興味深いし、シェイクスピア作品の材源になった話を読めたのもよかった。『終わりよければすべてよし』を読んだ際のあのもやもや~っと割り切れない感じが、元になった話には殆どない(大らかにエロいのでw)…とか
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訪問者
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こちらも長年の懸案であった『デカメロン』に手を付ける。1348年のペスト禍から逃れるため、郊外の別荘に避難した10人の男女が、1人1日1話の物語を十日間続ける百物語。本巻は3日目までを収めるが、2日以降、物語が長く面白くなる印象。
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SAKU
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 結構長きにわたり積ん読であったが、ついにチャレンジ上巻。ペストが猛威を振るうヨーロッパにおいて、10人の紳士淑女が田舎に避難し、そこで、10日間、毎日全員が一人一つの話をしていくというもの。上中下合わせて1,500ページの大作だが、お話は訳者のお陰もあって非常に読みやすい。内容は、苦難続きだが、最後はなんやかんやハッピーエンドという感じのものや卑猥なギャグ話が多い。しかし、所々で人の本質を衝くようなところもあり面白い。中巻も楽しみ。
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くらげ
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艶笑譚ってあんまり連続すると疲れるんだなぁ…と思いつつ、のんびり読了。説話というか短編というかとしてはとても面白かった。第一日まえがきのペストの描写のくだりに圧倒される。時代も状況も医療技術も違うけれど、ここ数年のパンデミックについて思いを馳せ、人間何百年経っても基本的には変わらないんだなと思った。
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オカピー
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いやー面白かった。ペストが流行り、死の恐怖が迫りくる中世のフィレンチェ。暗くなりがちな世相の中で、10人の男女が一日一人一話を、10日続ける。ちょっとエロい話もあり、その比喩が面白い。それだけでなく、人生の悲喜こもごもを長短含めてわかりやすく語ってゆく。名前(本の名前と著者名)は教科書で見たことあるけど、どんな本かも知らず読んでみました。平川さんの解説は、長すぎ詳しすぎのように感じた。
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singoito2
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「ルカノール伯爵」きっかけ。同書は1335年の成立、本書は1351年でほぼ同時代。スペインとイタリアとの違いはあるけれど、ちょうどアヴィニヨン捕囚の時代で後のルネッサンスに繋がる大きな歴史の曲がり角だったようです。作品の感想は全体を読んだ後、中、下巻にコメントします。
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sheemer
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全巻読了。ルネサンス(初期)のエロ本、というイメージを持っていたが、読んでみたらエロいことはエロいが、どちらかというと風刺的、社会批評的。作者ボッカッチョは30年ほど前に成立した「神曲」とその著者ダンテを敬愛しており、その引用・参照が随所に見られる。エロさより、中世イタリアの女性観(ほぼ男性の所有物 ー レイプしても結婚すれば罪を問われない、的な)が驚きと共に感じられた。平川祐弘氏が教職を離れた75歳以降に訳されたとのことで、もろもろの制約なしに自由に表現している感じが楽しい。1/4ほどは解説である。
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シノッピ
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結構序盤で進まなくなり、諦めて返却。
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かんちゃん
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名前は良く知っているが、読んだことのない本です。 面白かった、このような本がこんな昔に書かれていたなんて、びっくりです。 まだまだ続くので、楽しみに読んでいきます。
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げんさん
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ペスト禍でホームステイ中時間潰しに話をする10日間。冒頭のペストが蔓延する様子がなまなましい。「フィレンツェ市から逃げ出した連中は、紙の怒りの対象はあくまで市内に留まる連中であって、自分たちが落ち延びる先までは追い駆けて来ない、とでも思っていたようです。というかあの市中では誰も生き残れまい、フィレンツェの最後の時が来た、と皆が思い込んでおりました」
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ykmmr (^_^)
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歴史の教科書にも、当たり前に出てくる、重要な『歴史書』であり、死の病『ペスト』を題にしているんだけど…実はかなりエロい。ペストの脅威から逃げて、享楽に至るとか、坊さんが、若いコに熱をあげるとか…。ペストで世界が終わると、フィレンツェ市民が追い込まれる中、ズバズバとそんな場面を切り込んでくる。まあ、『歴史書』の中のこんな切り方も、あるあるで好きだし、この頃は、『文学』からも『娯楽』を得る時代だから、アリかな。
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さりー
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こんなにどエロい本だとは思わなかった。 人間っていつの世も変わらないんだなあとくすり。 気になるのは坊主や後家さんなど、訳が古いくらいかな
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ロバーツ
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非常に読みやすく、また、翻訳論についても全面的に納得。
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塩崎ツトム
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3日目はほぼ猥談であり、エロ漫画家のみなさんはプロットの参考として、ぜひそこだけでもお読みいただきたい。男が庭師として修道院に入って、そこで欲求不満なシスター全員とおせっせしてハーレムつくるとかすげーな。あと真面目な訳者解説も面白い。
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どりーむとら   本を読むことでよりよく生きたい
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 30年以上前に読んだ記憶があります、色っぽい話が多いといわれる物語ですが、現在読んでみる違う角度からも物語を味がありました。特に感じたのは、70歳を超えた医者の言葉。彼は若い女性に恋をして通い詰めて人から嘲笑をされます。そのとき、「年を取ると女性の何を愛していけばよいかということが分かると」答えます。そのような観点で女性を見るという視点が今回は心に残りました。
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田内千晴
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■読んだきっかけ:書店で見かけてジャケ買い。ダンテの神曲を買うはずが、先にデカメロンを読む運びに。 ■感想:別名(『ガレオット公』)があったんだとか、序文面白いなとか、初めから知らないことだらけでワクワクしました。シェイクスピアの『終わりよければすべてよし』の元ネタも読めて嬉しいです。平川氏による充実の解説と、私見の存在感が大きい註に大満足。訳者による作品評は読みたい派なので、本書でデカメロンに触れられてラッキー。カタカナの地名人名にも慣れてきました。 ■今後:中巻を読みます。楽しみ!
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眉毛ごもら
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時はペスト蔓延る時代金持ちが都市を避けて郊外に逃げて享楽に耽り一日十話の話をするという体裁。下ねた成分満載だしいかに浮気をするかだったり何か騙したり…流石にネタだよね?と思うネタも多いのだが坊さんが腐ってたのはダンテの神曲あたりでもネタにされてたからそこは…。三日目の話で身分違いの伯爵家の幼馴染を王様の病気を治すことで褒美として夫にするも逃げられて、才覚で旦那の領地を立て直し策略で自分を妻として認めさせるとかいうなろうも真っ青な成り上がり令嬢の話があってわあ!めっちゃ好みーってなった。先取り感満載で凄い。
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DD410
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ネタバレやっと上巻を読み終えた。猥談も多く朝から読む気がしないのがスピードが遅い原因か。14世紀でこれだけ聖職者の猥談があるのに驚いた。また、シェイクスピアの種本らしきもの2つあり。やはりシェイクスピアのほうが面白いかと。人生万事塞翁が馬みたいな話し、特にすぐ破産してしまうので、インフレに向かいそうな世の中、自分は倹約しようと、ペストでなくコロナが流行している時に思った。
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nori
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ネタバレ卑猥すぎる。はじめのほうこそ、極悪人が死後に聖人として讃えられる話だとかキリスト教に改宗したイスラム教徒だとか大人しかったものの、二日目以降からはほとんどの話にアチラの話題が絡められる。それも「角で突く」といった比喩や仄めかしが使われるのでエロさが倍増。自分はむしろバカにされているお坊さんや野暮な信心者に近いので、光を放つ生のエネルギーに焼き尽くされて消滅しそうだった。
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りんご
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今はコロナ禍ですが,この本の舞台は14世紀のペスト禍のフィレンツェ。ペストから逃れるため田舎へ避難した男女10人の若者。10日間で一人1話,合計100話のお話。千一夜物語の中世ヨーロッパ版というところです。
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みけねこ
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デカメロンとはどんな意味かしらと思ったら、ギリシャ語でデカ(10)メロン(日)だそうだ。ダンテの神曲が密接に関係しているらしい。ペスト禍が非現実なのかと思うような隔離された美しい場所で繰り広げられる物語の数々。短編なので負担なく読める。個人的に「悪魔をインフェルノに送り込む」という表現が非常に気に入って笑ってしまったのだけれど(無知ってすごいし怖い)、そんなことよりも広く深い話が多くて楽しく読めた。あと7日。どんな話が待っているのだろうか。室町時代に書かれたのに古さが全くないのが凄い。
みけねこ

書かれた頃、日本は室町

01/22 13:46
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🍭
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ネタバレ「倦んだ世界だからこそ、笑って欲しい」そんな百物語です。『神曲』と並行して読み進めているけど、ボッカッチョの『デカメロン』の方が興味深い。西の禁欲的宗教社会の中にも、これだけのパワフルで狡猾な人間らしい「生(性)」の歴史が描かれていることが貴重に思う。平川祐弘先生の丁寧な註釈と解説が作品をより味わいのあるものにしている。第三日第十話の例の表現が一番滑稽で好き。外国語のカナ表記は原語至上主義にも音写至上主義にも無理がある。紙幅を気にしなくてもいいなら固有名詞は通称のカナ語(原語)/発音記号/とかが一番だけど
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ベイス
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ペスト禍を逃れた7人の淑女と3人の紳士が、フィレンツェ郊外の別荘で、1日1話語り合う。上巻は第3日まで。舞台は地中海世界を越え、ユダヤ教徒やイスラム教徒も登場、実に多様な世界が展開される。妻を寝取られた国王や、懺悔した娘と姦通する僧など、優雅な語り口をまといつつ人間の本性がむき出しに。中でも第三日第十話は驚愕。そそり立つ悪魔を取り払えるのは娘の中のインフェルノだと押し込み、「神様への一番のご奉仕は悪魔をインフェルノへ送り込むこと」との格言を生む。厳格なキリスト教的価値観への、人間側からの宣戦布告か。
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Tsubasa-1125
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ギリシャ語でデカ:10、メロン:日という意味である。書かれたのは1300年代であり、日本では室町時代にあたる。内容が1300年代とは感じない近代性を感じた。別名10日物語であり、1日10話、10日で計100話を登場人物が話していく物語である。1話完結型で短編物語となっている。冒頭のペストに関する内容がコロナ禍と重なる部分があった。ペストではフィレンツェでは人口の2/3が死亡した。内容は性的表現が多く、好みが分かれると思う。人間の欲求は今も昔も変わらないのだなと感じた。
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ワッピー
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共楽Story Club課題本。おそらく再読。理性と抑制もありながら、欲望にも忠実である人間という存在をごく自然に肯定するルネサンスの息吹を感じます。初日はパンデミックによる社会秩序崩壊を感じさせるインチキ聖者や教会批判ネタが多めで、2日目からは不運による凋落とリベンジ、3日目は知恵を使って欲しいものを獲得した話。現代のポリコレに抵触する話が多々あるも、あけすけな男女の話でも語り口のおかげで下品に堕すこともありません。映画「キャンディ」の源流ともいうべき「悪魔とインフェルノの話」は昔からお気に入りです。
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コニコ@共楽
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コロナ禍の今なら、さながら「10日間ステイホーム zoomで10人楽しく、仲良く、お話し会、いたしましょ」でしょうか。670年も前にイタリアで蔓延したペストを避けて集った10人の男女が語る話は、色褪せるどころかなんと生生しく、本音トークなのでしょう。当時のお偉方や金持ち、権威者を笑いものにする大らかさにハマります。千夜一夜ではありませんが、少しずつ短いお話しを満喫し、時代が変わっても変わらぬ人間の欲望を見出せる現代に通じる古典だと思います。翻訳者の平川 祐弘氏の解説も熱いです。
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nadja
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フィレンツェで猖獗を極めたペストを避け、7人の貴婦人と3人の貴公子が郊外の屋敷で過ごし、無聊を慰めるために持ち回りで話をする……という設定。様々な地域を舞台とした、いろいろな階級の人々の話が語られる。最初は数奇な運命に翻弄される人々の話が多かったが、話者同士が次第に打ち解けてきたためか、次第に艶笑譚が増えていく印象。話の長さや面白さにはばらつきがあるように思う。話者の個性を出したためか。運命論が語られていたり、神の恵みは本人の功徳によるものではなく神自らの善性から齎される、といった世界観を興味深く思った。
nadja

一番面白いと思ったのは3日目第9話のネイーフェレの話。医術の心得があるジレットが、国王の病気を癒した褒美に初恋の幼馴染ベルトランを所望したけど嫌われて……というのが、中世にも強い女性主人公っていたんだというのでちょっと驚きだった。

08/15 19:30
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paluko
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「第一日まえがき」にフィレンツェで猖獗をきわめたペストの描写。「人々が亡くなる時、世話をしてくれる女たちがあまり集まらなくなった。そればかりか、人にみとられずにこの世から去る人の数が増えだしたのです」(24頁)。家族が入院しているのですが直接の面会はNGでとても大昔の話、他人事とは思えません。たまたま教会のミサに集まった女7人、男3人は「青い天を眺める方がこの町の人気の絶えた灰色の城壁を見つめるよりよほどまし」(34頁)とばかりに田舎での清遊を決意するが、メインの娯楽が談話というのは実にイタリア的ですね。
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めっちー
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14世紀半ばに十人の男女がペストが蔓延しているフィレンツェを逃れ、一時避難先で10日間代わる代わる小話をするという話。短編集の体裁をとっており、艶話や聖職者批判もある。性を扱っているがおおらかな話しぶりで、お固い所は一切ないのが驚き。不倫話も多くて眉をひそめるが、お隣のフランスでは寝盗られ男は馬鹿にされていたそうなので、当時は笑い話扱いだったのだろうか。注解が詳細なので作品理解に大変助かる。
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DEN2RO
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第1日から第3日。30話が収められています。長短ありますが、ほとんどが短い物語で、あらすじのまとめが各話の冒頭にあるのに読み始めると引き込まれてしまいます。物語の根底に人間性の自然性というものがあり、人間の真実は何かということが肝になっているからでしょう。
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氷菓子
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14世紀イタリア。ペストを逃れて郊外の別荘で時を過ごす10人の若い男女が1日に一人一話、物語を語って皆で楽しむ。上巻は3日目までなので計30話。イタリアはカトリック総本山のお膝元なのに、不真面目だったり間抜けな聖職者が度々登場するこの小説がよく抹殺されずに生き残ったものだと思う。ただ、陽気で社交的な現在のイタリア人を思うと、中世からその国民性は変わっていなくて、このような小説が好まれたのも納得がいく。
0255文字
uchi
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ペストでステイホーム時の時間潰しの話。今なら、さながらあつ森。
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ぽんこぶんこ
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コロナ禍でなんとなくいろいろなことが保留になっている。それで、先を急がず災難が過ぎ去るのをひとりでのんびり待とうと思い、興津要氏の古典落語編集やら、河出書房新社の日本文学全集08「日本霊異記・今昔物語・宇治拾遺物語・発心集」やら、岩波文庫「完訳千一夜物語」(5巻で中断)やら説話的なものを好んで読んでいる。その一環としての「デカメロン」である。物語が持つべき予定調和というものは茶化されて、マジメになればなるほどズレていく。そのおかしさが予想を上回ってくる。異時代人で異文化人だから余計だろう。
0255文字
しんしん
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すこし字が細かいのと、話の内容に面白さの波があり読み進めるのに難航。 いったん、4日目あたりでギブアップします。
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とらやん
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新訳だからか、非情に読みやすい。 それにしても古い西洋の小説って、 どうして最初にあらすじ書くのかなあ。
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デカメロン 上 (河出文庫 ホ 6-1)評価100感想・レビュー79