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島津貴久-戦国大名島津氏の誕生- (中世武士選書37)

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かずー
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奥州家、薩州家、相州家、豊州家。数ある島津諸系統の動向が、だいぶよくわかった。
0255文字
金監禾重
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同著者『日向国山東河南の攻防』で15世紀に戦国大名化を進めた伊東氏に敗れた島津本宗家は庶家や国衆の反乱を抑えきれずさらに弱体化し、「古い庶家伊作家と近い庶家相州家が融合した」強力な勢力、忠良(日新斎)・貴久父子が台頭する。しかし本宗家の継承はうまくいかず、他の庶家や国衆を制する薩摩統一にほとんど貴久の生涯を費やした。とはいえ九州統一すら視野に入れた「強力な島津家」を生んだのは貴久の功績と言えるだろう。隠居後も四兄弟世代の軍事的失敗をフォローしている。有名な釣り野伏も貴久の代に実例がみられる。
金監禾重

あとがきに年表的な記述とあるが、堅実である一方で史実そのものが面白いエピソードに満ちている。衰退を恥じて自害した島津忠昌。当主夭逝で養嗣子の派遣を求めたが断られ、拉致して家を継がせた伊作家。守護島津家の弱体を京都に密告し自家の忠勤を強調する本田家。調停を名目に紛争地を直轄領にしようとする将軍家。証拠として偽文書を提出するも採用されない伊東家。それにしても、登場人物に「○久」「忠○」が多すぎややこしい。本文でも忠良の父の名を間違える始末である。

03/12 12:34
0255文字
shampo
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日新斎と四兄弟の間に隠れ印象の薄い貴久だが、権謀術数が渦巻く不安定な薩摩で見事生き抜いた彼の活躍を知る事ができる本。 島津家(相州家という事になるが」には「三州太守の正統なる家」というなんとなくのイメージを持っていたが、全くそんな事はなかったようだ。貴久公がいなければ島津家はあれほど大きくなる事は無かったであろう 知らない事ばかりで単純に面白かった
0255文字
みち
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戦国時代の島津というと日新斎と四兄弟が有名だけど、貴久の働きも大きかった。
0255文字
Minoruno
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島津氏というと、全国の大名の中でも鎌倉時代から本拠地が変わらず、戦国期の島津4兄弟の活躍などから比較的安定した地盤を持った家というイメージを持っていたが全然そんなことはなかった。一族の分家が増えていくことで本家-分家の主導権争いが激化し、本書の主役:貴久(島津4兄弟の父)の時代はその抗争が最も激しく、そこに薩摩、大隅、日向の各国衆も絡んでしっちゃかめっちゃかの様相。分家の一つに過ぎなかった貴久の家(相州家)が本宗家を越えて薩摩国の太守になっていく過程が乱世のサクセスストーリーのようでもある
0255文字
MNK2
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島津氏の内訌からの薩摩統一を中心に。 忠良・貴久時代の内情が知れて面白い。
0255文字
MUNEKAZ
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「島津四兄弟」の父・貴久の評伝。もともと傍流の出身であり、同じく家督を狙う薩州家との争いや、面従腹背の国衆を制するのに奔走した生涯がよくわかる。やっと薩摩一国を手に入れたところで死去するが、その戦いの中で後の飛躍を支える家臣たちや制度が登場してくるのは面白い。またゲームなどでは弱体に思われがちな伊東家、肝付家、相良家といった周辺の大名たちが、島津家と互角かそれ以上の存在として立ちふさがるのも新鮮であった。
0255文字
Ryuji  Saito
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2017年50冊目
0255文字
シンの字
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読了。島津本宗家である奥州家から、戦国時代のいわゆる『島津家』である相州家への相続については凡そ理解していたつもりだったが、改めて整理できた。それまでの有力親族と国衆との騒乱が、結局のところ相州家への相続という形で落ち着き、それが戦国期の島津家の勇躍につながっていくのは面白い。結果オーライ感が強いが、まあ、そういうものだったんだろうなあ。
0255文字
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