形式:単行本
出版社:講談社
形式:Kindle版
何れもマジョリティには属していない(属せ無い)ヒト達なのだけど その事を別に苦にはしていないように見える 『強い』し一見自立的 でもその開き直ったような強さにも 孤立による妄想的解釈を積み上げたようなおかしなとこが目立つ 暴力的だったり異常な直観的共感みたいなもの その金星に捕らわれた2つの小惑星による1時的な小宇宙が偏奇な歪みや拘りをほどいて行く場としての理科準備室のアシュラム的機能
すごい責任感のある文体だと思った。これは、主人公の中1少女をそんなキャラクターにしたのか、作者の文体がそうなのか、よくわからない(なので『十一月のマーブル』も読んでみる)。とにかく(間違っていても)決着をつけていく。流さない。言ったそばから答えようとする。なので手触りが鋭い。反面、物語的に大きな流れや、嘘がつきにくい(この物語には必要ないけど)。それがどうした、という話だが、こういう相性の様なもの、けっこう気になる。物語のなかで、常にマウント合戦が行われているのに付いて行くのは、けっこう体力が必要だった。
女性教諭(ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』の彼女に似ている、ってどんなだ)の無意識過剰に生徒のこころをかき乱す、中学教室は心のジャングル。かれら、かのじょたち、ここまで気高く、傲慢であるのなら、どうか、つまらない大人にはならないで欲しい。世の中が面白くならないから。
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