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絵草紙 月夜遊女

感想・レビュー
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えみ
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美麗な筆致によって強調される妖しさ。物語が佳境に入る直前からゾクッと肌が粟立つ。月の魔力から照らし出される妖光によって、幻想スパイラルに導かれた読者はとっておき奇妙な美女に出会う。あんこう…何とあんこうの腹から出現した美女…。これだけ聞いて、どんな話か想像できる人がいるだろうか?奇抜で妖艶な物語に意味を持たせることができるなんて、もう何度称賛したか分からないが、さすがは泉鏡花だ。出現はさておき、その穏やかな性格から老いた政治家に可愛がられていた彼女。しかしその正体に警鐘、警鐘、警鐘。危険に月が降りてくる。
0255文字
りえ
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月に描き出だされた、肴籠 の表現、めっちゃ素敵
0255文字
かなずちラッコ
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絵がついていて分かりやすい。
0255文字
よみびとしらず
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ネタバレ『ド嬢』の神林が食い付きそうな黒い表紙だ‼って食い付いたアラサー。山村浩二氏のデップリとした鮟鱇が無気味…。昔話のような筋だが主公様が洋装していたり犬の名がジョンなので現代怪談として書いたんだろうな。鏡花は2冊目だが読みづらい文面に四苦八苦。山村氏のちょっと抜けたようなイラストとカバット氏の解説でぼんやり理解出来た。恐ろしい艶やかな美女は健在。だが解説にもあるように少し滑稽な感じもする。魚から出た女が炎を操るのも不思議な感じだし、急に出てきた神様も謎。「参候」の侍女達は聞いてる分には面白い。
0255文字
relaxopenenjoy
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泉鏡花×山村浩ニ=読むしかないでしょう。子の絵本を通じて知った山村さんだけど、こんなおどろおどろしい絵も描かれていたとは。装丁が素晴らしい。黒い線描の中の挿し色の朱が鮮やか。挿絵があることで物語が可視化され、難解な古文も少し理解の助けとなる。ただ本文を一節程度読み、原文の註釈(字が小さい)を読み、また本文に戻って、となってちょっと読みにくかった。あと、個人的に美女がちょっとイメージと違う(艶めかしくない)。物語としても江戸の大衆向けの短編という感じで、魔物や夜叉や鎧の神など突然かつ
relaxopenenjoy

入り乱れている感は若干否めない。でも世界観を楽しめた。

01/23 23:22
0255文字
アキ
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逗子から横浜へある月夜に向かう音吉の道中のお話し。鏡花はこの話を書く4年前の1902年逗子に療養していたらしいです。鮟鱇のふくれた腹は近松の浄瑠璃「奥州安達原」を連想させる。絵入りの物語も、その後の原文も味がある文章と内容。鮟鱇の口から現れた美女の表現が鏡花らしく独特。「雪の乳房の漏れたと見ゆる」「丹花の朱唇愛しく」「月夜に燃ゆる緋縮緬」月夜に出会う謎の美女には気をつけましょう。鮟鱇の口から生まれた夜叉かもしれません。主公様のように足が棒のようになり、家が火事になっても知りません。
0255文字
まさ
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絵草紙版の月夜遊女。おどろおどろしい世界だと感じていたのだけど、挿絵が入ると違って見える。山村浩二さんの絵だからか、滑稽さが表れてきました。それでもやはり、よくよく読むと妖艶な作品なのだなぁ。
0255文字
oyasumi
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物語が書かれたのは1906年ということなので明治の終わり頃。言葉遣いと雰囲気がよく合っていて、伝奇的、耽美的であり滑稽でもあった。 結局のところ、美女の正体も目的もよくわからないままだったが、それはそれで良いのだろう。 挿絵の赤の鮮烈さに、サリー・ガードナーの「火打箱」を思い出した。
0255文字
クレナイノ
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『あんかうや孕み女の釣るし斬り』てな俳句を作ってたんですね、漱石さん。 鏡花さんは『東海道中膝栗毛』を愛読していたのか〜怖いの中に笑いの精神もありってとこね。鮟鱇鍋好きだったけど、この冬はちょいと食指が動かない。
0255文字
いぼいのしし
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泉鏡花は名前くらいしか知らず、初めて読んだ。結構読みづらく挿絵と解説に助けられて読了。読み易く工夫してあるみたいだけれど、原文のままがかえってよいのではないかと思ってしまった。
0255文字
 りゅりゅ
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挿絵に助けられながら、ニュアンスで筋を追う。現代語訳ください、と言いたいところだけれど、そうしてしまうと文章のリズムを味わえないので勿体ない。悩ましいところである。
0255文字
つき
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山村浩二さんの絵が理解を助けながら、この物語に潜む滑稽さを見事に表現している。 そしてなぜだか、原文の方が読みやすいような…? それにしても、鮟鱇の肝を出したら美女(もちろん人間じゃない)が出てきたって、嬉しくないわ。 解説に、このあたりが能の演目『黒塚』の元となった「安達ヶ原の鬼婆」伝説に通じるものがあると書かれていたので、この話をぜひ読んでみたい。
つき

表紙絵は吊るされた鮟鱇。蝙蝠だとばっかり思ってた。

02/13 22:03
0255文字
Machiko
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ネタバレ泉鏡花の文章は本当に美しい。 うだるような猛暑の夜長のお供にしてましたが、冬至の寒さが一際厳しい、上弦間近の色の濃い三日月の夜にもしっとりといいモンだ。解説がアメリカ人の研究者で驚き。
0255文字
ラムネ
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僕の古文の力では、読み取りが難しかった。 いやこれは古文ではないのかもしれないが。 それでも何とか完走できたのは、挿絵のおかげだ。 グロテスクでありながらユーモラスな絵が、 ストーリーをつなぎ、雰囲気を教えてくれた。 たやすく手に入れたものはたやすく失うというが、 苦労して理解しようとした物語だけに、 ある時ふと思い出しそうな気がする。 暗い夜道を独り歩いている際なんかに。
0255文字
chatnoir
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文章のセリフが訛ってて、中途半端に古くて、巻末の原文と同じくらい読みにくい。絵も、滑稽な内容に合わせたのかな...妖艶な美女を期待したけど、絵柄が好みではない。贅沢な仕様の本だけど、好みじゃなかった。アンコウが、ではなくアンコウの肝が化ける美女...コンセプトには惹かれるんだけどなぁ。
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