形式:文庫
出版社:筑摩書房
また、言語機能をもたらすFOXP2遺伝子や高い知能をもたらすマイクロセファリンとASPMと呼ばれる遺伝子の急速な進化、高い社会的技能と複数の道徳心を扱う脳内の専用メカニズム、情動の抑制や価値観の修正、意識的な模倣と「心の理論」と多岐に渡る。 余談だが、ハラリは『サピエンス全史』の中で人間とその他の動物の違いを「虚構」にしか見出さなかったが、そうした虚構を生み出す前から以上の様な幾つもの違いがあり、ハラリやシンガーの様な動物倫理の研究者達の、「動物を人間と平等に扱え」という主張は全く馬鹿げたものだと言える。
また、ハラリは家父長制の起源を文化のせいにしていたが、ガザニガのこの本では、家父長制はチンパンジーにも見られる生物学的な基盤に根差したものだと証明している。 高い社会的技能と複雑な連携が可能な動物が常に資源が不足している環境に置かれると、オスは意図的に別の群れの同種を殺し、メスと食糧を手に入れ、メスはそうした凶暴なオスを食糧供給源兼用心棒としてパートナーに選ぶ。 そうした条件が整っているのはチンパンジーとサピエンスだけなので、家父長制は紛れもなく進化がもたらした産物であるとのことだ。
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また、言語機能をもたらすFOXP2遺伝子や高い知能をもたらすマイクロセファリンとASPMと呼ばれる遺伝子の急速な進化、高い社会的技能と複数の道徳心を扱う脳内の専用メカニズム、情動の抑制や価値観の修正、意識的な模倣と「心の理論」と多岐に渡る。 余談だが、ハラリは『サピエンス全史』の中で人間とその他の動物の違いを「虚構」にしか見出さなかったが、そうした虚構を生み出す前から以上の様な幾つもの違いがあり、ハラリやシンガーの様な動物倫理の研究者達の、「動物を人間と平等に扱え」という主張は全く馬鹿げたものだと言える。
また、ハラリは家父長制の起源を文化のせいにしていたが、ガザニガのこの本では、家父長制はチンパンジーにも見られる生物学的な基盤に根差したものだと証明している。 高い社会的技能と複雑な連携が可能な動物が常に資源が不足している環境に置かれると、オスは意図的に別の群れの同種を殺し、メスと食糧を手に入れ、メスはそうした凶暴なオスを食糧供給源兼用心棒としてパートナーに選ぶ。 そうした条件が整っているのはチンパンジーとサピエンスだけなので、家父長制は紛れもなく進化がもたらした産物であるとのことだ。