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地図の歴史 世界篇・日本篇 (講談社学術文庫 2498)

感想・レビュー
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史縁
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世界編で取り上げられている国が欧州が多く、中国は1章のみ、イスラム圏についてはほぼ記載なし。とはいえ、もともと1974年刊行で、文庫本であることも考えれば当時としては十分な内容だった。地球の球体説が平面説になり、ふたたび球体説になってくるあたりが面白い。日本については伊能忠敬の功績が大きい。 地図とは、最新の技術を用い、軍事的・支配目的のために作られてきたものであることがよくわかる。
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しょー
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何と50年前(1974年)に刊行された本を講談社学術文庫で6年前(2018年)に発刊された本。世界と日本の地図の歴史を沢山の図版も掲載し、細かにまとめられたもので、素晴らしい。文章も難解なところはなくとても読みやすくてありがたい。博物館とかで古い日本とか世界の地図を見るのも好きだけど、それらも網羅してくれている。地図を作るというのは、昔になるほどとても大変で、冒険とセットであることを認識させられた。今の地図の進化の方向性を著者は執筆時に既に予想していて、その慧眼にも驚く。
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つばな
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正確な地図が発行されるまでの歴史の道のりを知ることが出来て面白い。日本編は結構ページ数が少ない。
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路傍一石
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ネタバレ宿泊したホテルに置いてあって気になり、購入した本。世界編で取り上げられている国が欧州がおおいとはいえ、文庫本であることも考えれば十分な内容だった。地球の球体説が平面説になり、ふたたび球体説になってくるあたりが面白い。日本篇は、伊能忠敬はやはりすごい人だなと思わされる。
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maqiso
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ローマでは地中海から中国まで含む世界図が作られた。経度の測定が難しく東西の距離を過大に見積もったため、ヨーロッパから中国への距離が過小評価された。大航海時代には南北アメリカをアジアの一部とした地図も多い。中世日本では丸い国を連ねた行基図という日本図が多く作られた。近世になると西洋の技術が伝わり幕府によって日本図・世界図も編まれた。伊能忠敬による近代的な実測図は秘図とされたが、ヨーロッパや新政府にも利用された。インドやアラビアの話題がないなど古さも感じる。
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なっちゃん
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地図づくりとは膨大なトライアンドエラーの積み重ねです。今となっては欠かせない航空、衛星からの写真そしてドローン。この百年の技術革新も著者は予見していたようです。
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ひろ
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★5 初めて知ることも多い
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しまうま
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10世紀頃のイスラム地理書にあらわれるwaku waku あの海外放送局、ここから名称付けてたらすごいな。
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晴天
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もともとの執筆は50年近く前だが、なんとなく伝え聞く遥か遠方の土地についての想像図から、探検による体験を基にしたが測量によらないやはり半ば想像による図、そして測量に基づく地図へと脱皮していく様の概説は、興味深かった。思ったよりも測量の歴史は古く、そして開発の進まない(よって利用価値も乏しい)奥地の測量の歴史は思ったよりも浅いことも新鮮だった。
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レイノー
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2018年(底本1974年)刊行。著者は京都大学名誉教授(歴史地理学)。◇図。◆地図の歴史。つまり地図の歴史的変遷は、世界地図という観点で見れば、探検と発見の歴史でもある。様々な発見が空想や理念を超克し、事実を突きつける作用を人間社会に及ぼしてきた。その典型例が地図の変容なのだ。そんな地図の変容を世界探検の模様と重ねながら解説していく。プトレマイオスなど色々画期はあるが、12世紀イスラムのアル・イドリーシの世界の平面球形図もなかなか、それまで西欧系の地図に現れてこなかった「Sin(シン・秦帝国)」。
レイノー

あるいは「Sila(シラ・新羅国)」や「Wakuwaku(ワクワク・倭国)」にも言及がある。◆これに対して日本地図。これは、元々は奈良期、公地公民制における土地調査(地籍図)からスタートしているよう。その後、行基図(平安期が初発か)の他、天竺の図も普及した。もっとも、中世末に世界中を帆船が席巻した大航海時代のインパクトには何者もかなわない。◇なお、文庫では掲載されている各地図は小さく、当然に見難い。またカラー版の地図もないので(とくにべハイムの地球儀の世界図はカラーで見たかったもの)、一寸残念である。

11/03 10:00
レイノー

◆なお底本「地図の歴史世界編」(ISBN406115768X)と、同「地図の歴史日本編」(ISBN4061157698)の他、1973年刊行の増補前初訂版(ISBN4061169068)あり。

11/03 10:01
0255文字
アメヲトコ
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2018年刊。もとは講談社現代新書として1974年に2冊シリーズとして刊行されたものを合本したもの。最新動向についてはかなり古いですが、大航海時代のあたりは面白く読めます。当時の技術では経度の測量が困難で、ヨーロッパから東にインドまでの距離が実際よりもかなり大きく見積もられていたために、逆に西回りでの距離が小さく理解され、それゆえコロンブスもそこがインドだと錯覚したというのはなるほどと。また中国の地図が最も古いもので1136年のものしか残っていないというのもかなり意外。
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とりぞう
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「ギリシア時代に、いちどは支配的な地球観となった球体説が、中世の宗教的世界観のために否定され、やがてルネサンスをへて、地理的発見時代の探検によって復活・実証される過程を、地図の歴史は雄弁に物語っている」なんて話など。地図の話、地理の話、あるいは歴史の話など。いずれも楽しかった。
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マッピー
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世界史が苦手なので、世界篇を読むのに苦労しました。 全然頭に入ってこない。逆に日本篇は結構自分で勉強した部分もあるので、面白く読みました。ただ、この本自体は2年前に出版されたものですが、底本の出版が昭和40年代という…。古いよ!ドローンによる測量や3Dの地図など、この本が書かれたときには想像もできなかった技術が、今、当たり前にある。やっぱりこういうのは、新しいのを読まないとだめだなと思った。
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vladimir-kyoto
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大航海時代以降に徐々に地形が明らかになる辺りは知らないことが多く、なかなか面白かった。
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四色しおり
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地図を必要とするのはその地を知ろうとするからであり、地図の発展とは世界への興味のバロメーターといえる。これと並行し、民間の地図は交易の発達に比例して必要となる。ヨーロッパでルネサンス以降地図が発達したのは、国家が航海を奨励し貿易が発達したことが理由である。中国で地図がいまいち発達しなかったのは中華の外への興味が薄かったこと、外へ出る意欲が少なかったことが原因であろう。
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かんがく
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地図は、その時代の人々の世界観、国際認識、文化、思想を表す。世界編と日本編に分かれ、かなりの数の地図が図版とともに紹介されていて面白い。地図に付随した説明は割とオーソドックスな通史だったので、もっと地図ならではの説明が読んでみたかった気もする。
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ルーシー
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今や誰もが知ってる世界地図。地図の歴史を辿ることは古代から現代までの世界史を辿ることと同じで、時代ごとの人々の世界観、宇宙観、宗教観すべてが地図に表れている。古代ギリシア文明の高度な科学知識に驚き、大航海時代から新大陸発見、オーストラリア探検のあたりはドキドキが止まらなかった。誰かが探検・発見するたびに地図の内容が更新され、進歩と退歩を繰り返しながら現代の地図に近づいていく…面白かった〜。
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ゆーいちろー
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地理というものが苦手である。どうも空間把握能力というか、絵や図というものを直感的に認識する能力が甚だ貧弱なようである。妻にこれまでさんざん馬鹿にされているので、つい手に取った本書。地理が苦手だから地図の歴史なんて、意味がないじゃないかとまた馬鹿にされた。しかし存外に本書は面白い。世界の地図の変遷をつらつら辿っていると、エーコの「前日島」や「バウドリーノ」なんかを連想して楽しい。そういえば鏡花の「高野聖」は参謀本部編纂の地図を手にしていたのだった。本筋ではなく脇道へ逸れる楽しみ…結局地理は苦手なまんまです。
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ウヒュウゆいぞう
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ネタバレ一個人の視点の高さと視野の広さは現代人も古代人も変わらない。現代人と言えど、地図がなければ知らない場所に行くのは難しいように、けだし人の行動は、自分の光景を拠り所にしがちではなかろうか。 我々は有り難いことに、今見えてる光景とは別に、遥か遠くから見た世界の形(惑星の形、大陸の形)を教わる事が出来、知識として知っている。 だが古代人は、知りたくても知れなかった。そんな古代にあって、自分達の光景を越えた世界観を考えた(=世界を平面図に起こし、球体をなしていると思い至った)古代の人々の考察力は驚嘆に値する。
ウヒュウゆいぞう

中世を舞台としたRPGに、自動車やコンピュータが登場すれば、誰しも違和感を覚えるだろうが、地図が登場して違和感を覚える人はいないだろう。どころか、地図がなければそもそもゲームのプレイ自体難しい。自分の位置と方位を認識する事は、世界を旅する事をロールプレイするにあたり、如何に大切な事であるかを物語っているだろう。と言うより現実では、RPG程に方角と位置を正しく認識出来ていない。いわばRPGのマップ機能は便利すぎるのである。スマホとGPSにより、かろうじて我々も、RPG的な便利さを享受出来ているのである。

01/05 00:41
ウヒュウゆいぞう

地図とは話が逸れるが、伊能忠敬が凄い。50歳を過ぎてから、暦学を勉強して、測量のために日本全国を旅して回ったなんて、誰にでも出来ることではない。しかもその地図が高精度だと言うのだから驚きである。 こんなことを知ってしまっては、少なくとも50歳までは「私ももう歳だから」とは言えないな。私がこれから何をやるかにもよるが、何であっても伊能忠敬程に凄いことではないだろうから。 励まされる生きざまである。

01/05 01:24
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かおり
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地図を見るのは結構好き。方向音痴だけど。RPGの説明書に載ってた小さな世界地図見ながら、ここは通れるかな、ここにはどうやっていくのかな、とわくわくしながら遊んだ原体験があるから。西洋人が支配地域を拡大するため未知なる大海原に漕ぎ出し、世界の輪郭をとらえていったときは、生きるか死ぬか、偉業を成し遂げるか否かでギラギラしてたんだろうな。まずは世界がどうなってるかの命がけの調査。そしてそれを紙に記す難しさ。さらにそれを印刷する技術。何気なく見ている地図は、様々な技術と膨大な労力の結晶でした。
かおり

原始的な地図が発明されて、精緻な地図ができるまでの過程のなかで、マッパ・ムンデイという冒険が始まってしまいそうな地図や、倭国と思しき国が「ワクワク」と記されている地図など、昔の人が世界をどうとらえていたかの研究の対象になるんだろうけど、単純に美術品として見てて楽しそう。

10/27 04:54
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hiyu
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地図が時代とともに変遷しているのが良く分かったが、地図そのものはその時代の知の集合体ともいえるのではないだろうか。時代とともに実体化していくという感じか。地図の移り変わりをみていくと、どことなくワクワクした気分にさせられた。
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