形式:文庫
出版社:早川書房
小説版に先行して発表された漫画版(『デス・ハンター』)では、小説版のラストの後の出来事も描かれていて、留姫野真希さんの予想通り、総司令官Sがまぁ色々と酷いことを(でもやってることのスケールは小さくなってますが)……って感じですね。
どうもありがとうございます。桑田次郎の漫画版も21世紀になって復刊されてるんですねえ。
排他的でどこまでも自分に都合のいい現実だけを見たがり、責任を負おうとしない人間達に対し、非情に見えて実は面倒見が良くて優しい林さんが鬱々とした展開の中で唯一の救いとなっている。そして林さんについていったお医者さんの矜持も。
もう、物語の序盤でこの物語の核には触れていたんですね。
図書館本
由紀子さん、こんばんは。林石隆、シリーズ中随一のお気に入りのキャラです。飄々とした殺人機械だった彼が、3巻では確かに俊夫を特別に思い、行動していましたよね。殺伐とした世界のお話だっただけに、林の言動は厳しくも温かくて印象的でした。
梁慶一氏の漫画版は4巻まで出てますが、結局未完のようです。
それ以前に桑田次郎の漫画が出てますけどね。ご存知でしたらすみません。
当時のイタイ私に言ってあげたい。「イタイぞ、中学生の俺よ。できれば平井和正の小説など捨てて、白樺派あたりを読むこと。そうすれば、君はもう少し幸せな大人になれる、なんて言っても聞くわけないよな。分かった。そのとおり、人類は相変わらずダメだ。ただし、そのダメな人類の立派な一員に、君もなる。ダメさを噛みしめろ。だがそれでもなお生きていくしかない人類の悲哀にも思い致せ。」と。どうも一度染み付いたイタさは一生つきまとうようだ。
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