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ドキュメント ゆきゆきて、神軍[増補版]

感想・レビュー
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A.T
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今年の「日本の戦争読書」はこの一冊。戦後40年も経ってからに、それぞれが平穏な生活を送る元軍曹らのもとに突撃訪問する、元中隊長奥崎謙三62才。そっとフタをしておいてほしい…それが鎮魂だ。現代人として新たな人生を送り、家族や世間に対してカミングアウトのような自らの戦争体験を語りたがらず。奥崎の執拗かつ暴力も伴う訪問に、ついに40年の時を経たニューギニアでの自らの戦犯行為を語り始める… どの人も悲しい。戦争で生き残るも死ぬも悲しい事実が現れる。
A.T

ドキュメンタリー映画監督原一男デビューの作品として1987年に公開された、映画の取材日記、シナリオ(文字書き起こし)、エッセイを収録。映画を見ただけでは整理しきれない内容も、書き起こされた文章を読んですっきりしました。

08/25 21:50
0255文字
きょうたん
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映画を観たあとに読むと、すげぇ!と思うとともに、笑える
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tak
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★★★☆☆
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梅田
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この映画に食らった人は読んで絶対に損はしないと思う。奥崎謙三という人間がいかに自尊心の強い、いかに自分勝手な人間であったのかが、「正気」のもとに語られている。原と奥崎の殴り合いのような映画の撮影過程がほとんど恨み節のように綴られていく中で、映画中の謎(なぜ浜口との会話の中で奥崎はずっと無口だったのか、なぜ野村と崎本は唐突に映画から退場するのか、そしてニューギニアで何があったのか…)が明かされていくと同時に、新たな謎がどんどん浮かび上がる。私たちは一体何を見せられたのか、狂気とはいったい何なのか?
梅田

【増補版】に加筆された「老テロリストーその哀しき性ー」は衝撃的だった。奥崎という人間がより立体的に浮かび上がる。

03/05 20:22
0255文字
maaaaay22
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映画を見てすっかりファンになったので購入。電車の中で読んでクスクス笑ってしまうほど面白かったが、ファンになったというのは取り消す。あんなに怒られても撮影を続けるなんて、ただただ、監督の根気に脱帽です。戦争体験と向き合うというのは本当はこういうプロセスなのでは、という示唆ははっとした。皆忘れていくけれども。最後の性の部分は、彼の名誉に関わるのでは?とちょっとかわいそうになった。
0255文字
天切り松
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撮られる側と撮る側の共犯。神軍平等兵。デジタル時代だとどんな作品になったんだろう。5年の歳月がかかっていたんですね。没収されたニューギニア編はぜひ監督のティーチングで。
0255文字
kog
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特徴的な窪眼の不気味な印象のおっさんに、映画を見終わるころには度肝を抜かれ異様な魅力の虜に。徹底的に実直に「神の法」に照らして生きる昭和のアナキストの振り切れ具合。監督曰く、映像は実際の2割しか描かれてないとのことだったが、振り回される監督の私情も交えた本著を読むと同情的になってしまう。元軍曹の人肉食の証言「俺が食われなかったのは人より有用だったから。水のある山をジャングルの出口を見分けることができたから」は「弱肉強食」が隠喩でなくそのものである。生産性で評価する自己責任社会の行き着く先じゃなければよいが
kog

勇ましくナショナリズムを鼓舞しては、隣国叩きを煽ってはしゃぐ餓鬼のような現代の政治家を奥崎謙三が見たら、憤怒の余りパチンコ玉ではなく実弾をお見舞いするかもしれないな、とも。

08/14 20:20
0255文字
tricot
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DVDを是非見てほしい。不思議な魅力。怖いもの見たさ。DVDを見たなら、もっと裏で何が起こったのか知りたくなるに違いない。
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chiyo
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★3.5 数年前に映画「ゆきゆきて、神軍」を観た時、奥崎謙三の言動にただただ度肝を抜かれた。が、彼に嫌悪を抱いても、映画としてはなかなか面白かった。そんな映画の裏側を綴った本書、読まないわけにはいかない!中でも、フィルム没収で映画にはなかった、「ニューギニア篇」が興味深い。そして、相変わらず独善的で暴力的な奥崎、彼の一挙一動に振り回される監督とスタッフたち。ただ、奥崎の戦争に対する義憤、不可解な死を遂げた兵士の真相を探ること自体は、少なからず分かる部分もある。如何せん、思想の押し付けが甚だしいのが難点。
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古泉智浩
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ネタバレ 本編では見ることができなかったニューギニアロケの模様がレポートされている。しかし本編はあのサイズでとても面白かったので、なくてもよかったように思う。もしあったらどうなっていたのだろう。  今思うと、奥崎謙三さんも発達障害があったように思える。あまりに独善的で相手の立場を尊重せず、押し付けるばかりで、近くにいないで欲しいタイプで、こうして映画で見て本で読むのが一番だ。奥さんの苦労が偲ばれる。お二人の関係は全く計り知れないのだが、どうだったのか気になる。
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gu
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カメラの後ろで繰り広げられたもう一つの「ゆきゆきて、神軍」。皆が皆戦っている。奥崎という狂人の圧倒的な独善が、しかし一面の真実を突いていて、現在まで残る力を作品に与えているというのが一筋縄ではいかない。
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まさやん80
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映画「ゆきゆきて神軍」の製作ノート。映画自体がぶっ飛んだ傑作だったが、その背景にある奥崎と原監督の葛藤が凄まじい。そのやり取りのいくつかでも拾えていたら、あの映画はもっと凄いものになったかもしれない。それにしても、奥崎という人は怪物だね。 シナリオの採録があったので、それを読むことで映画「ゆきゆきて神軍」を追体験したのだが、凄い映画だと改めて思った。
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ポンポコ
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終戦記念日に映画を観て本書を購入、そして一気に読んでしまった。狂気の人、奥崎謙三を追ったドキュメンタリーの製作ノート。正直、映画だけだとどう向き合っていいのかわからない。監督のトークを聞いて、本書を読んで少し腑に落ちた。変な人だと笑っていいのか、だんだん本気、最後は狂気、でも本気。やってることはムチャクチャだけど、その心情わからないでもない。責められる方の気持ちもわからないでもない。奥崎さんの言葉に理がある部分もある。観る人が、読む人が問われる。
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Koichan
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映画を観てぶったまげて、この本を読んでさらに心が揺さぶられて、打ちひしがれる。 映画は絶対観た方が良いし、本も必ず読んだ方が良い。
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ドキュメント ゆきゆきて、神軍[増補版]評価61感想・レビュー16