形式:新書
出版社:幻冬舎
形式:Kindle版
ミステリー、サスペンス、スリラーの定義を物語の目的から分類するのは独特。ホラー:主人公が生き残るかどうかが目的となる。サスペンス:自分を窮地に陥らせたものの正体を明かしつつ乗り切る。スリラー:現在の危機的な状況を乗り切るが、自分を窮地に追い込んだものの正体を明かす方法を持たない。absintheはこの説は取らないけど、面白い。
大きなこれからの自分の不安が増幅され、恐怖が生まれるのだろう。やはり、自分との繋がりを感じてしまった時というのがポイントなのかもしれない。制作者が何に恐怖を感じているか、という点を意識して作品を見れば、ホラー作品をより楽しめそうな気がした。ホラーに限らず、小説の書き方を学べたように思う。小説なんて書かないけれども。エクソシストと撮影現場の話と、統合失調症の話が面白かった。エクソシストは怖い映画と聞いたことがあったが、現場には、本物の恐怖が蔓延っていたのだろう。狂気のパワーに驚かされる。
只今【日本の夏はやっぱり怪談】に参加中。怖がりなのに怖いものについつい手が出る私の心理にパチン!これからも怖い本(も)読む勇気をもらったような(笑)
なぜホラーを好む人がいるのか、何が人をホラーに引き付けるのか、恐怖と不安の違い、自分が何に恐怖を感じるかの分析、ホラー小説を書くことを考えることで、ジャンルなどの仕組みや物語の構造を知り、それをもってホラーを味わうこと、などなど。著者である平山夢明は割とぶっ飛んだ物語を書く人で、本書も時々ぶっ飛んでますが、読みやすく飲み込みやすい筆致で面白かったです。
ドンシーゲル『ボディスナッチャー』1956, ヒッチコック『フレンジー』1972, トビーフーパー『悪魔のいけにえ』1974, ホルヘグロウ『悪魔の墓場』1974, ロマンポランスキー『テナント』1976, ダンカーティス『家』1976, ジョージaロメロ『ゾンビ』1978, リドリースコット『エイリアン』1979, ジョンカーペンター『ゼイリブ』1988, マーティンスコセッシ『グッドフェローズ』1990, ジョナサンデミ『羊たちの沈黙』1991
平山夢明さんは、グレゴリー・マクドナルド「ブレイブ」という長編を何百回となく,「羊たちの沈黙」はもう何千回と読んだらしい
プロメテさん。ナイスありがとうございます。
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