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NHK英雄たちの選択 江戸無血開城の深層

感想・レビュー
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kawa
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幕末の東西両陣営の煩瑣な動きが解りやすく掴める良書。歴史の「if」を複数の識者に問うことで、読み手の理解も深められるところもグッド。勝海舟の和戦(焦土作戦)両様のかまえが、西軍の支援勢力イギリスをビビらせた。島津家と朝廷関係者との260年の関係。一会桑政権から生まれた慶喜・京都幕府という見立て。天皇に背いてはいけないという尊王思想に基づく形式主義が慶喜の行動原理。和宮と篤姫の果たした重い役割の評価。等が読みどころ。
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綾
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NHK「英雄たちの選択」をときどき観ている。毎度のことながら、磯田道史先生の締めの言葉がいいのだ。そして、磯田道史先生の本はあとがきが素晴らしい。「歴史にifはない」という大間違いがしたり顔で宣伝されているが、歴史のifを検討するのは歴史学者の大切な仕事のはずだ。「はっきり申します。歴史にifは必要です。ifを考えない歴史は役に立たない歴史になりがちです。」いくつもの選択肢を洗い出し、それぞれのifを考え、積み重ね、優れた「歴史のレファレンス」を獲得する。「歴史は人生を安全に歩くための靴です。」
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鉄之助
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「歴史のifを考えることこそ、本来の歴史である」。歴史に”もしも”を持ち込むのは邪道、というタブーに挑戦した1冊だ。明治維新のハイライト・無血開城の瞬間を多方面から分析。勝海舟が「終局的に江戸を焼き討ちしても構わない」という最終カードを用意していたことが面白かった。その裏付けとして、江戸の町火消し・新門辰五郎などにそのための「焼き討ち手当」250両を払う、と書かれた資料を見つけ出した。感動!「if」を考える力は、個人の人生の選択を向上させ、戦争防止や、防災にも必要だと、磯田氏は強調。大いに共感する。
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うののささら
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西郷隆盛と勝海舟の江戸城無血開城。失墜した幕府の命運を一身に担う勝海舟。明晰な頭脳で先を見通し新しい国家を考えた徳川慶喜。機能不全の幕府を倒し外国に負けない豊かな国を作ろうと奔走した西郷隆盛。立場は違うが日本を思う気持ちは同じ。江戸を戦火で失えば日本は立ち行かなくなり、内戦による外国人の介入で国は疲弊する。勝海舟の決断が時代を動かす原動力になり、江戸社会の残ったインフラが明治の発展につながる。徳川取り潰しを最後まで戦った篤姫と和宮。情け無い今の政治家たちと違い、美しい国日本だな。
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村正
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NHKの磯田センセの『英雄たちの選択』この番組の面白い所は、すでに起きている歴史上の出来事を「他に選択肢はなかったのか❓」 「もしあの時違う選択をしていたらどうなっていたか❓」 と討論する番組。江戸城無血開城に導いたのは何かを改めて問う、興味深い内容。局は違うけれどフジTVの『大奥』を思い出してしまいました(笑) あとがきもまた、深い内容でした。
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dahatake
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磯田先生の文章は、専門家でない人にも読みやすい。 テレビ番組の補足的な内容であるため、話の深さはそれほどでもないが、整理の仕方は流石だなと思う。 特に、以下は腑に落ちる。 - 13代将軍家定から慶喜まで、京都で実際していた時間が長いことから「京都幕府」と位置付けると、当時の人の判断を理解しやすい - 薩摩は江戸から離れた地であったために、藩士が江戸を知るためには「何も知らない」という前提で真剣に学びやすかったかもしない
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たまりん
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徳川慶喜がなぜ大坂城から江戸に少数で帰ってしまったのか?慶喜は本当に先の読める頭のいい人だから、最小限の犠牲で騒動を終わらせたかったのかな?平岡円四郎や、原市之進とか、誰でもいいから心を許せる人がそばに居たら、きっと相談もできただろうに...。好きにはなれませんが、何かと悪く誤解されている所があるんだろうなと思いました。江戸城のことも慶喜が居ないので、大奥の二人(篤姫と和宮様)が女だけでどうするか?考えなくてはいけなくて、京都や薩摩に帰ることもできたのに、二人で江戸城を守ることにして、すごいと思いました。
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紫の木
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NHKの歴史番組を磯田氏が再構成した、幕末・維新に興味のあるビギナーに最適な本。題名の話題だけでなく、大政奉還から西南戦争までの主なエピソードは抑えながらも、登場人物を慶喜、海舟、篤姫、和宮、西郷あたりに絞っているため混乱せず分かりやすい。通常はダメ扱いされる慶喜を、最新の資料から、その政治手腕を見直し、慶喜なくして明治維新の実現は無かったとしているのは嬉しい。あとがきで「if」を考える事こそ本来の歴史であり、多くの選択肢の先にどのような未来があるのかを見通す力が大切と言う言葉に大いに納得した。
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きじょん
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徳川慶喜は私にとって「上司にしたくない幕末人士1位」。クレバーだし、だからこそ大政奉還という見事な政治策を打てたと思うが、家来(部下)に対する憐憫や共感があれほど感じられない人も珍しい。 本書は歴史ソムリエ磯田氏が江戸無血開城のプレイヤーにスポットを当てたもので、慶喜は「ときに滑稽なほど形式的で天皇から信頼を得ることが最大の幸福」、慶喜の決断があったからこそ変革期の犠牲が少なかったのだという。 会津・長岡贔屓の私は、慶喜のセルフィッシュな感じがどうにも好きになれないが、そのうちじっくりと向き合ってみたい。
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kazzz
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kindle unlimited。篤姫と和宮がこんな風に無血開城に関わっていたとは知らず新鮮だった。
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たいぱぱ
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涙ぐんじゃったよ。BSNHKで放送中の『英雄たちの選択』の江戸無血開城に関係した放送をまとめた作品。流石に磯田さんが書かれてるだけあって非常にわかりやすい。徳川慶喜は僕にとってはMr.ヘタレであった訳ですが、それは思い違いでした。自意識過剰な所あるけど何処か憎めない勝海舟、そして武士の中で一番男らしくてカッコイイと思ってる山岡鉄舟は、様々な幕末モノと全く同じ人物像でした。そして涙ぐんでしまった篤姫と和宮の話。江戸無血開城の裏にふたりの女性のこんな想いがあったなんて。ふたりのことをもっと知りたくなった。
えんちゃん

またまた面白そうな一冊!たいぱぱさん、良い本ばかり読んでいますねぇ(^^♪ 私も慶喜は嫌いだけど読んでみようかな〜♪♪

02/08 05:38
たいぱぱ

えんちゃん、磯田さんにハズレなし!良い本ばかり読んでるのではなく、えんちゃんと趣味が似てるんだと思いますよ(笑)。慶喜の知らなかった一面もしれますし、大奥がこんなに動いてたなんて知りませんでした。知るって面白いー!

02/08 05:56
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むーちゃん
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江戸城無血開城、西南戦争。 この二つの出来事で西郷隆盛を語る。 やはり、日本人が大好きな要素をたくさんもった人物ですね。 改めて勉強になりました。
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オリーブ
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ネタバレ第一章:慶喜が擁立され失敗に終わった事。天皇を抱え込むことで討幕に向けて焦る西郷・大久保陣営の動き。第二章:慶喜の動きに注視しながら、時に幕府にいいように扱われがらも江戸の町を焦土にしないように西郷との話し合いにおいて山岡鉄舟と共に苦心した勝。第三章:どちらも幕末の動乱に翻弄されながら男たちがいなくなった江戸城で恐怖の中、新政府軍を迎えた和宮と篤姫。第四章:新政府軍のリーダーとして遣韓論を唱えたはずだったのにいつの間にか征韓論者として無念の最期を迎えた西郷。「江戸無血開城」放送に加えた磯田さんの解説本。
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sofia
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NHK「英雄たちの選択」は見ていない。慶喜、勝海舟、和宮・篤姫、西郷隆盛の4方向から江戸無血開城を探る。一人ひとりの小説などは読んだことがあったが、4ポイントから見ると歴史がよくわかる。歴史の「if」を考えなければ、未来を見通す力はつかない。
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のし
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様々な視点から江戸城無血開城を説明されており、とても面白かったです。
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HIRO
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江戸無血開場に至る過程を徳川(将軍・大奥・幕閣),薩長及び外国勢の視点から纏められています。慶喜が交戦せずに京都から江戸に引き上げたは、天皇絶対の考えだった事。勝海舟は、国の未来も考えての相当な策師だった事。江戸城内で幕府内の血の気の多い輩を押さえ込んだ篤姫・和宮の活躍。西南戦争での西郷は全ての飲み込ん(維新の幕引き)で死ぬしかなかった事。情報が繋がって見えました。最後に、歴史はIFの考察が必要と言われる点は、同感です。文献に書かれていない事は存在しないと決めつける事は、視野を狭める事になるかと。
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osakanazuki44
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ネタバレ江戸にある幕府政権と京都にある出先機関の政権と二つあった。一会桑政権(一橋慶喜、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬)。勝海舟の3つの使命。①徳川家を守ること②江戸を戦火から守ること③内戦による外国の介入を防ぐこと。皇族出身の和宮、薩摩出身の篤姫。江戸に留まり、岩倉具視の息子(幼馴染)、西郷に江戸と徳川家を守るための訴状を出した。西郷の考えは、征韓でなく遣韓。
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アルピニア
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江戸無血開城をテーマに据え、徳川慶喜、勝海舟、篤姫と和宮、西郷隆盛の選択について考察している。新撰組関連の作品を読んでいると、慶喜の行動がどうも腑に落ちないのだが、ここでは水戸藩の気風、国際標準の外交感覚などを取り上げて選択の真意が解説されていた。逃げ回っている印象だった慶喜が自分のやり方を推し進めていたことを知り少しモヤモヤが晴れた。江戸を戦場にしなかったことは賢明な判断だったと思うが、どうにかして内戦を防げなかったのか。あとがきで磯田氏が「ifを考えることが大切」と述べていることが強く印象に残った。→
たいぱぱ

あとがきも良かったですねー!ifを考えることが本当の歴史を学ぶこと。全くその通りです!

02/07 20:57
アルピニア

たいぱぱさん、慶喜の印象が変わりましたよね( *´艸`)ifを考えることで過去は変わらないけど、未来は変えられるかもですね('∇^d)!!

02/07 22:54
3件のコメントを全て見る
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ken ken
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1章徳川慶喜 2章勝海舟 3章篤姫 和宮 4章西郷隆盛 の四つの視点から、江戸無血開城までの動きを論じています。4回振り返る幕末史なので理解が深まりました。歴史にifはないに反対の立場の著者に共感致しました。おすすめ本です。
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myaown
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江戸城無血開城を慶喜、勝海舟、西郷隆盛、和宮、篤姫 それぞれの立場から「英雄たちの選択」を振り返りつつ紐解くと、今までただの歴史の中の出来事だったことが、誰か一人の行動では決して起こり得ないと改めて認識できる。磯田氏の「あとがき」に「歴史にifはない」というのは歴史学者の怠慢(と、までは書かれてないけど)歴史のifを考えてこそ現代を生きる我々の人生の道しるべになるとある。新資料が発見されれば今では知り得ない事実が出てくる可能性もある。歴史の中に何を見るのか?どう活かすのか?そこが問題だと突き付ける
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takao
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NHK英雄たちの選択 BSプレミアム 毎週木曜日午後8時 8F210.5エ 安政年間で日本の行く末を描けたのは横井小楠と橋本左内のみ。 徳川慶喜の再評価。東北を見捨てた勝海舟。
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とよぽん
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今年2018年は明治150年。江戸時代から明治時代への「革命」といえる過渡期のうねりが、とても分かりやすく書かれていた。今までよく知らなかった徳川慶喜の優れた面、勝海舟の胆力、江戸城を守った皇女和宮と天璋院篤姫、そして西郷隆盛、それぞれが時代の転換期からライトアップされ、英雄たちの「選択」としてまとめてある。歴史の「if」を考え、選択肢を考えて歴史のレファレンスを獲得することこそが本来の歴史だと、筆者は「あとがき」に述べている。同感。
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プラス塾長
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私が好きで毎週観ている「英雄達の選択」の中で幕末に絞った編集本。 歴史にもしもを持ち込む事は邪道であると言われるが「if」を考えることこそ、本来の歴史ではないか。 目から鱗でした。
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春の雪だるま
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サワコの朝に出演しているのを見て、面白い方だなと興味を持った。「ifを考えることこそ本来の歴史ではないか?」という考えを軸に徳川慶喜、勝海周、篤姫、西郷隆盛らが歴史の分岐点で下した選択について考察する。歴史のifを考える力は個人の人生の選択を向上させる、という見解がなるほどと思わされた。歴史への関わり方がちょっと変わるかも。
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phxsunswin
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2018-231 ☆☆☆
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テイネハイランド
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ネタバレ図書館本。磯田さんが司会として出ているNHK番組「英雄たちの選択」からの派生本で、(1)徳川慶喜の決断(2)勝海舟の秘策 江戸無血開城への道(3)和宮と篤姫(4)なぜ西南戦争は勃発したのか の4編から構成されています。磯田さんが手を入れて本を作っているためか、各章の歴史解説については、読みやすく分かりやすく書かれています。ただし、「歴史上、さまざまな人物が際会した分岐点に注目し、そこに存在した選択肢について、四人の専門家が考える」という番組独自の企画については、やや面白みに欠けるかなという感じはしました。
テイネハイランド

TVで「英雄たちの選択」を見ていても、歴史の選択肢について専門家が討論するコーナーの内容が、TVのワイドショーなどで世の中の事件に対して評論家がコメントを述べているのと大して変わらない感じがあり、やや企画倒れ感があるように思っています。

11/01 20:34
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ちび太
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大河ドラマの江戸城無血開城の描き方が物足りなくて読んだ。歴史もその時代のその瞬間には生きた人の選択がある。選択肢を並べることで、ドラマで描く感情的な部分を超えた歴史背景が見えてくるように感じる。また、勝海舟の選択肢は、交渉に対する準備の必要性を改めて強く感じた。
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Lila Eule
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こうした歴史を学べる時代がとても嬉しい。征韓論でなく遣韓論であった事実が、勝者に歪められて転嫁されるとの歴史は、教科書に書いて欲しかった。西南戦争の意味も正しく書いて欲しかった。「歴史にifはない」と言う歴史学者の言説は、責任回避、安泰思考で、「ifを考える歴史」が役に立つ仕事としての歴史だとあとがきにある。偏向、教条的捏造が自己利益、自己保身のために垂れ流されているメディアの現況をみると、歴史を進歩させることができる学者・教師を選んで学ぶことが必要で、探せばそれはできる時代のようだ。学生の副読本に良い。
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