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台湾生まれ 日本語育ち (白水Uブックス)

感想・レビュー
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カムロ
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母語はひとつだなんて、凝り固まった考えを優しく、柔らかく溶かしてくれる本。ことばを使うひとの数だけ、ことばはあるのだ。
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まっちゃん
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複数言語に関する本を探している中で、つい先日、毎日新聞の座談会でお見かけした温又柔さんの本が出てきたので、手に取りました。座談会でのテーマも示唆に富んだ内容だったのですが、こんなにも多くのことを包含している本に出会うことはなかなか無いので、ぜひ多くの人に読んでほしいなと思いました。来月台湾に行くときは、台湾のことを今までとは違った風に感じれるのかもしれないです。自分とは同世代の作家なので、これからの作品もずっと読んでいきたいですね。
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茶幸才斎
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台湾語と中国語を混ぜてしゃべる両親のもとで台湾に生まれ、3歳で日本に移住して今や日本語を最も身に馴染む日常語とする筆者は、ふと自分は日本では外国人なのだと認識する。以来、中国語を話す両親と日本語を話す祖父母のいる台湾の歴史事情に思いを凝らし、台湾総統選や台湾人作家による日本語小説、大陸に近い馬祖への旅などを通じ、台湾と日本の2つの国と言葉の狭間で自身の立ち位置について煩悶し、やがて自ら得心できる答えを見出す。筆者の深い思索から、言葉はそれを使う者のアイデンティティに強く絡み付いていることが痛いほど分かる。
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Hashimoto Yasushi
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自分の母語ことを通じて、国籍とは、母国とは何かを考えさせられるエッセイでした。
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ayunami
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時間をかけながらも読み終えた。「ひとつの母語の中に三つの言語が響き合っている」この表現を読んでなるほどなと思ったし、すっと心に入ってきた。母語にしても居場所にしても一つに決める必要はないと改めて思った。著者の他の本も読んでみたい。
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sava
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ネタバレ日経系のサイトで紹介されていた本。小学校就学年齢前に台湾から日本に引っ越し、日本で育った著者による、第一言語と母国語、思考言語と身内とのコミュニケーション言語、国語と国家と故国をめぐるエッセイ集。興味深く読了しました。読みながら、自分の場合はと思考が逸れていく。
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shoko
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台湾で生まれ、日本語で育った著者の、アイデンティティを巡るエッセイ。「自分たちは台湾人だけど、娘たちは日本人。それが誇らしい」という、大きく構えたご両親のおおらかさがとっても素敵で、境界を生きる自己の存在を自己肯定的に語る文章が嬉しくて、琴線に触れるものがあり、涙を浮かべながら読んだ。/アイデンティティの話なので家族の話も多く、それを通して台湾の歴史にも触れることができた。土着の台湾語と別に、日本統治時代に日本語を学んだ祖母、中華民国設立後に中国語を学んだ母。台湾の多様な言語風景が伝わってくる。
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こけこ
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時代に翻弄されてしまう国と言語。言葉を通して自分自身の考え方やルーツを探っていく。多元社会を理解していくことは本当に大変なんだなと実感した。
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ちゃぶ台
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(半分くらいしか読めてない。興味あるテーマのはずだけど、なぜか途中で集中力途切れてしまった。。)
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なたりあ
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私も著者と同じ台湾生まれ、(10代の途中まで)日本語育ち。子供の頃は、「ふつう」のお母さんが欲しかった。台湾と日本、どちらへも「帰る」と言うのも同じ。すごく共鳴した。(中国語的な表現かしら?) そして、本作を読むまで全く意識していなかったけれど、私の阿嬤(おばあちゃん)が話す言語は日本語と台湾語で、中国語は喋れない。植民地時代、おばあちゃんの受けた国語教育。戒厳令が敷かれる中、母や姉が受けた国語教育。 なぜ台湾は「親日」と呼ばれるのか?そう言われることにかつて何も疑問を感じていなかった自分が怖い。
なたりあ

書ききれなかったので…

01/17 02:00
なたりあ

ルーツとアイデンティティだけのお話かと思いきやちゃんと歴史にも踏み込んでいた。台湾で教育を受けたこともあるわたしなんかよりもずっと。

01/17 02:01
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MADAKI
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日本人とは、日本語とはなにか。ふだん問いにもならないようなことが、外の人の視点を加えることで立ち上ってくる。「フツー」ということが既に成立しにくくなってきている世の中で、なお「フツー」をそのまま呑み込めない筆者の立場を考えさせられる。
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モリータ
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◆著者は1980年、台湾生の作家。3歳で家族と東京に移住、台湾語混じりの中国を話す両親のもとで育つ。06年、法政大学大学院修了。◆本書は白水社ウェブサイトに2011年9月~15年5月「失われた〝母国語〟を求めて」として連載、加筆修正して単行本2016年白水社刊。以降の出来事(台湾総統選投票、エッセイスト・クラブ賞受賞、繁体字中国語版出版)を記した三篇を収録して本書2018年刊。◆教材探しの一環。「母語」や「母国語」を考えるのに読ませてみたいが、日中台の近代史を踏まえないと(一年生にも留学生にも)難しい。
モリータ

◆そもそも数頁を切り取って読めばいいというのが無茶なのだが…。最も端的に「日本語はだれのものなのか? 日本人とは、だれのことなのか?」と問う「永住権を取得した日」(こののみウェブサイトではなく『早稲田文学』に掲載された文章を改題して収録)や、原題となった「失われた母国語を求めて」、単行本で巻末にあたる「終わりの始まり」から抜き出すか。「祖母語、母語、娘語」もいいかと思ったが、やはり歴史的事項をおさえないと難。あるいは若い人向けに書かれたという「「国語」から旅立って」を見てみようと思う。

09/09 14:49
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さとうしん
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日本語・台湾語・中国語、日本・台湾・中国、台湾に生まれて長年日本で生活する著者の「母国語」あるいは「母国」への戸惑いと葛藤を綴る。アメリカ生まれの日本人である私の甥っ子も、日本語と英語との狭間で戸惑い、困惑することになるのだろうか。著者が日本語・台湾語・中国語の混在する「ママ語」を長年かけて肯定するに至った過程が有意思。
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もこもこ
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ポジティブに日本の教育を受け日本語を話し、中国語を習うようになって作家が違い、違和感を感じるようになっていく、2つ以上の言語がその人の中にあるから考えていかざるを得ない。1つの母語しかない人は、考えが及ばないかも知れないがもう少し理解があれば移民も過ごし易くなるかもしれない。日本に来る人、日本から出て行く人その人達の2世、3世は大人に成るまで選べないのです。
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みのこ
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台湾の文化や言葉に興味がわいたので読んでみたところ(歴史をよく知らず恥ずかしいかな)言語統制で3世代間でも使う言語が様々だということを知る。WEBサイトの連載を本にしたものということで、何度も繰り返され前後する筆者の葛藤に納得がいった(そのせいもあってすらすら読み進められなかったところもあるが)。この本を機に”日本語に住んでいる”作家の本を読んでみたくなった。
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どんちゃん
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素直で可愛らしい、魅力的な人柄を感じさせる文章。さまざまな葛藤がまっすぐに伝わってくる。私にとって新鮮な話ばかりでいずれも興味深く読んだが、『玉蘭花』の作者の話のくだりは特に考えさせられた。
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AppA
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「わたしの中に書き込まれた台湾と日本を隔てる境界線は、決してなめらかな一本線ではない。幾筋もの線が、ぶれながら重なっている。」
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ちゃーりー
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日本が大きくかかわっている台湾の歴史、著者とその家族の人生に思いを馳せ、いろいろ考える。
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はくもくれん
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ネタバレ母語と母国語。台湾生まれ日本育ちの著者による、台湾語、日本語、中国語、韓国語をめぐる大変読み応えのあるエッセイ(日本エッセイスト・クラブ賞受賞作に3篇を加えた増補版)。特に幼い時日本に来て、日本語を習得していく様子が印象的。言語教育の重要さを思い、遠い昔、小学校の国語の教科書に載っていたドーデの「最後の授業」を思い出します(「フランス万歳!」)。日記の中だけに閉じ込めておけなくなった自分の経験が、小説になったという。「それを書き終えた時、読まれたいという欲望が、書きたいという衝動を、はっきりと上回った」。
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♋︎
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異文化や移民についての興味から読んだ。勿論共生するために。理解も話せもしない母の母国語も、わたしの母国語にふくまれるのかもしれない。
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りえぞう
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◎。バイリンガル、トライリンガルなどと呼ばれる人たちは、軽やかにその環境を楽しんでいるものかと思っていたら、成長過程で様々な葛藤を抱えているのかもしれない、ということが感じられた。それを乗り越え、言語の密林を勇敢に進む、私は日本語に住んでいる、と公言でくるようになった清々しさ。小説も読みたくなった。
0255文字
かなこ
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台湾という国が背負っている複雑な言語の歴史と、その一因である日本と日本語に向き合いながら自身の在り方を探る著者にものすごく勇気をもらった。日本がアジアで行ったこと、日本語の負の歴史、その結果生まれた文学、もっと深く知りたいと思うテーマが散りばめられていて、目の前が開けるようだった。読んでよかった。大変な名著だ。
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イナダレナ
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自分は両親の言葉で育って来た、というのはこの本を読んで思うことばかりでなく、自分自身の経験でも痛感することがある。だからこそ心地よく、だからこそもどかしい時もある。自分と両親の第一言語が異なるとその心地よさは薄れると勝手に想像していたけど、言葉は文法の正しさによってのみ成立するものではなくて、その関係の内に独自に生まれるものでもあると痛感する。一方で、台湾と日本の関係・歴史が示すように、その時々の政治、情勢によって左右される言葉の不自由さもあり、「言葉」の柔軟なものとそうでないものを知った。
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yucco
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住んでる場所の言葉と両親が話す言葉で見える風景や、両親の言葉もまた母語と母国語が混ざる。文字ではなく音で紡ぐ日常が楽しい。言葉の正しさに縛られて閉じこもってしまう所は悲しかった。私が私であるために進んでいく姿が力強かった。
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ぴょる吉・アンジェリーナ・Y
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以前から、興味を持っていた。 日本生まれ日本育ちの外国人のアイデンティティは、どうなっているのか?日本語が、最も使いやすい言語の場合は? 少しだけ謎が解けたような気がする 大変面白かった 彼女の小説はまだ読んだことがないので、次回は小説を読んでみたい。
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deerglove
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台湾と中国と日本の間で自分の国籍や家族、母語となる言葉について、これほど繰り返し何度も考えるのはさぞかし大変なことだったと思いますが、それが時として楽しく、懐かしく感じられるのは祖母や叔父叔母、そして”ママ語”をあやつる朗らかな母親とのリアルなやりとりが印象的に描かれているからでしょうね。中国国境近くの島、馬祖への旅のエピソードも素晴らしいエッセイ。
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Atsumi_SAKURADA
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題名通りの著者の随筆です。母語と国籍の制度的な不一致という、近代国家なる擬制の為せる個人の強い違和感が実体験から繰り返し語られ、本人の中でのその調和的な「解決」が晴れやかに主張されています(母文化のありかについては深く語られません)。その筆致は飾らず柔らかで、ありのままの自らの属性と履歴を自己像として捉えるというしなやかな姿勢を、文体としても顕現しているかのようです。ある種の境遇への共感だけでなく、重層的な制度の中で揺らぐ自己像の困難には現代人にとっての普遍性があるはずです。
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takataka
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★★★★★
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ソフィ
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母語を特定できない苦しさもさることながら、自分が関係する国々の政治事情がもろに個人にふりかかるという現実。アジア人として無知すぎると感じたので、もう少し他の本も見てよう。「日本語を生きる」という定住の地がみつかってよかった(文字にすると軽い!)
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belle
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日本語に住んでいるという著者の言葉をめぐるエッセイ。楽しくも深い。台湾海峡をめぐるⅣ章とⅤ章はかなり読み応えがあった。台湾は様々な出来事が積み重なり、混じり合って今に至っている。人も言葉も。来月初めに温さんのトークイベントに参加するのが楽しみだ。
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おっきぃ
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およそ、日本国に生まれて日本人として日本語を母国語として育った身には考えたこともない、当たり前としてスルーしていた前提に悩まされる著者の思考の歩み。でも、世界的に見れば同じ立場の人は数多くいるのだろう。最後に、自分を言い表すコトバが母語であり、それが単一の言語である理由はないとして、3ヶ国語が混ざった自分のコトバを肯定するに至るように見える。それに、日本語と一口に言っても方言がある。
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Annie
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台湾で生まれ日本で育った筆者が母国、母語、国、国民とは何か?と問う。日本で生まれ日本語が母語の私は考えたこともないような話でいかに自分が周りに対して無意識に日本語話者の日本人/外国語話者の外国人というタイプしか認めてこなかったのかを痛感する。
Annie

日本ではカタコトの日本語を笑ったり帰国子女たちが日英混ぜこぜで話すのを否定するような風潮があるように感じるがそんなときはこの言葉を思い出したい。「彼女のラテン語の文章にはチェコ語とドイツ語とポーランド語の単語が修道女の焼くパンケーキの中の干しぶどうみたいにはさまっている」引用して使われているこのフレーズの例え本当に秀逸だ。

07/14 23:50
Annie

またもう一つ外国語学習する際、私を元気付けてくれるような言葉とも出会えた。「私は私の訛りをもって、私の遍歴を証言し、世界の響きに合流する。私はカタコトによって日々の策略を開発し、意味もわからないまま道の言葉を使い、相手の反応によってまた音声を調整する。とりあえず、動く。その場で話す。生きる。」菅啓次朗のオムニフォンからの引用らしいがこの言葉しっかりと胸に刻んでおきたい。

07/14 23:53
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じゃこ
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全体のテーマとは全然関係ないけど、台湾でなにかを食べる場面が好き。
0255文字
コーガ
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素晴らしい書名。それに恥じない内容。
0255文字
tomo6980
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ネタバレ「日本人」がニホンゴと同じように柔軟であれば良いのだけれど。台湾から日本の当たり前を揺すぶられています。台湾の歌「君が代」
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三色かじ香
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ママ語を話す親の元に育ったの、うらやましいわあ。純粋な台湾人でも、台湾の言葉と中国語をまぜこぜで話す、というのは興味深いと思いました。そういう言語感覚を、感覚的に理解してみたいです。
0255文字
hiroizm
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日本育ちの台湾人で日本語作家になった著者のルーツとアイデンティティをめぐるエッセイ。実はタイトルだけ見て衝動買いしたんだけど、この作家の半生だけでなく、台湾の歴史や政治的な立場、台湾の人々の境遇、いろいろ垣間見えて、アジア史や文学に興味がある自分には極めてお得な一冊。「台湾海峡1949」や戦前の台湾人作家とか新たな課題も発見。この著者の小説も読みたくなった。
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オオツキ
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★★★★★
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gingerbread190
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「失われた母国語を求めて」という一編が素晴らしいです。言語のはざまで生きる心許なさが、だからこそ得られる豊かさに変わっていく――そんな心境の変化が、リアルに丁寧な表現で綴られています。
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