形式:文庫
出版社:早川書房
【詳細】https://atsuo-relax-log.com/?p=1349
体のサイズや才能といった人間的な特性には必ずしも強い相関関係があるというわけではなく、密接な関係性は存在しないという研究結果がいくつか引用されていて、中でも私が興味が惹かれたのは性格的特性。
この条件があったらこうなる(条件と帰結)というコンテクストの違いによって性格でさえも(例えば正直さ、従順さ)にも異なる結果が生まれる、というのはある意味衝撃的だった。もちろん人間には絶対的な人格、絶対的なパーソナリティなど存在しなくて、相手によって、場所によって、時間によって人は人格を使い分けるというのは肌感覚として知っていたけれど、こうまで顕著にコンテクストによって性格(取る行動)が異なるというのには心底驚かされた。だからまあ人と接する時には安易なラベル付けをせず、状況状況でその人の性格は変化するという
人それぞれニーズも違うのだから、カリキュラムですべての必修科目を何時間学習し習得したから学士となるとか成績が示されるというようなものでなくて、個別に自分の習得したい内容を選択し、自分のペースで学んでいく、成績でなくコンピテンシーの評価がなされる将来が望ましいと述べる。
例えばIQは記憶力とか図形とか、語彙とか様々な項目の総合だが、数値だけ見ても、何が秀でて、何が不得意かわからない。しかし、そんな数値で受験をしているのが現状だ。Googleなどは、社員の採用に出身校や成績をやめ、新しい方法を導入している。またそんな試みはほかでも見られるようになった。平均から作り上げた大量生産工場の、人が合わせるやりかたから、人を生かす方法。やり方は、必要な複数の項目の成果を見るなど、たった一つの平均値に比べれば複雑だが、コンピュータがあるので、今後ははるかに簡単だろう。
海外の科学入門物は初心者にもわかりやすく質も高いのだが、長い。エッセイだからだろう。日本の新書のように、実験やそのデータをかいつまんで説明し、結論を書いてくれた方が簡潔で分かりやすいのに。ヒジョーにナガイ。
私も平均化してないです。語学だけが突出してて他のは全部ダメですw
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