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天皇陛下にささぐる言葉

感想・レビュー
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門哉 彗遙
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「本当に礼節ある人間は戦争などやりたがる筈はない。人を敬うに、地にぬかずくような気違いであるから、まかり間違うと、腕ずくでアバレルほかにウサバラシができない。地にぬかずく、というようなことが、つまりは、戦争の性格で、人間が右手をあげたり、国民儀礼みたいな狐憑きをやりだしたら、ナチスでも日本でも、もう戦争は近づいたと思えば間違いない。」 坂口安吾が生きてたら、今の時代をどのようにぶった斬ってくれるやろうか?
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時雨屋
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坂口安吾の天皇論と反戦論。 天皇陛下にささぐる言葉/堕落論[初出誌版]/天皇小論/もう軍備はいらない
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onabro
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実質なきところに架空の威厳をつくろうとすると、それはたゞ、架空の威厳によって愚弄され諷刺され、復讐をうけるばかりである 当時の天皇制認識として良い
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あられ
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女子の言いようにはいささか物申したいことがあるが、そこを棚上げにこの本の言い分に目を向けると、気持ち良いことばで反戦を論じている 安吾先生 言われる通りと思います 「戦争はキ印かバカがするものにきまっているのだ」30ページほどの冊子、掴みきれないものがたくさんある これから再読を重ねたい
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リチャード
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自分にはまだ難しかった。
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A N
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再読
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按吉
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「もう軍備はいらない」を初めて読みました。語り掛けてくるような口調が妙にリアルでゾッとしました。戦争や天皇に対する、安吾らしい皮肉や逆接が心地よかったです。たまに、おいおいそりゃないぜって感じる一節もあるのですが、そういうのも全部彼なりの嫌味なんだろうな、と思います。そして堕落論は何度読んでもいいですね、、、。彼は戦争の前からずっと人間であることの意義を説いている人だと思っていますが、すごく力強くて心強い。
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梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
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戦後直後、国民の昭和天皇に抱く盲信的な敬愛について批判している。作者は国民の態度を「狐憑き」と表現する。実質を伴わず、人が作り出した架空の権威が天皇だという。自分はこれを読み、人間宣言の時期の昭和天皇がどのように評価されていたのかわかった。しかし、息子の明仁天皇は自らの言動で国民からの尊敬を得た。実質を伴う威厳だ。昭和と平成では天皇自身の生き方も随分違い、もはや架空の権威では無くなったのではないかと感じた。しかし、天皇の気持ちを無視して、狂信的に理想の天皇像を求める狐憑き的な極右はいまも存在するのだ。
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秋津
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本当にそうだと思う。
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奇月針
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ネタバレ(最後の文章から引用) 戦争とは人を殺すだけのことでしかないのである。 その人殺しは全然ムダで損だらけの手間にすぎない。 友人から頂いた本書。友人の安吾は小説より随筆が好きというのも頷ける。安吾の冷徹な目線と実質を見抜く言葉に今を生きている私達はどう受け止めるべきだろうか…この随筆において安吾ならではの不器用な優しさや激情は見られない。あるのは実際に体験してきた者のどこまでも冷たく鋭い眼だ。
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tkm66
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文庫版未収録、かと。初見アリ。
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mnt1983
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空虚な美しさよりは実のある醜怪さを選ぶ。それこそが生である。改元に際する上っ面の浮かれ気分に寄せて。
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ishii.mg
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わずか30ページほどの小冊子。堕落論他を数十年ぶりに再読した。昭和天皇に対する敗戦直後の率直でアケスケなモノイイがよい。安吾の文体・リズムもあらためて好きなことがわかった。小説も読み直してみたい。 景文館という版元はとりわけ小さなところのようだけど改元にあたってこの本を出版をする目の付け所がおもしろいね。
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チェアー
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こういう抵抗のしかたもあるんだ。天皇が人間として、「混んでいるときに道を開けてくれる」程度の敬意を持たれていればいいじゃないかと。行く先々で、用意されたきれいなところに通されて、意味不明の相づちをうつよりは。
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毒モナカジャンボ
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気違いとかキ印とかめちゃくちゃ出てきてそれだけで笑ってしまう。とにかく自然な人間のありよう(そんなものが現代において同定できるのかはさておき)に立ち還れというメッセージが通底している。天皇にちゃんと人間をやれ、というのが「天皇陛下にささぐる言葉」だし、人間的だが非人間的な美徳・ルールから自由になり、みんなちゃんと人間をやれというのが「堕落論」。戦争や原子爆弾などに虚しくも美しさを感じたと正直に書けるのは良い時代だという感じがする。
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旅本 泉
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坂口安吾の政治論、天皇論、反戦論をたった200円で読め勉強になった。
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ポスト丸山眞男・寺
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いい本である。坂口安吾の著作は大半が青空文庫で読めるのだが、掲載している4本の文章はいずれも初出誌版である(ご存じ『堕落論』も併録)。なのでかつて読んだ文も興味深く読めた。本棚に並べてみて気付いたが、リトルプレスやZINEのようでありながら、背表紙にきちんと書名と著者名が書いてある。些細な事だが、神は細部に宿り給う。200円+税という価格の中で仕事が躍動している。本として魅力的なのだ。安吾贔屓には嬉しくなってしまう。戦後数年の間に発表された天皇や戦争にまつわる文集だが、どれもまだ通用する味がある。お薦め。
ポスト丸山眞男・寺

いつも明るい答えをくれる坂口安吾。この本の中にもそんな言葉があちこちにちりばめられている。

03/30 18:35
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里愛乍
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平成が終わろうとしているいま、この時期、この節目に。現代著名人の誰よりも坂口安吾に惹かれて手に取った。
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忘備録
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表紙、小論の選択、そしてこの時期の刊行。力強いメッセージだ。本当に人間というものはすぐに忘れる生き物で、何度でもこうして過去を振り返ることをしないと、今の日本のようになってしまう。最も今の日本が、戦争に向かっていることにすら気付いてない人も多そうであることは危ぶまれるが。「戦争には正義があるし、大義名分があるというようなことは大ウソである。戦争とは人を殺すだけのことでしかないのである。その人殺しは全然ムダで損だらけの手間にすぎない。」
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まどの一哉
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戦後1946年から始まり1954年まで行われた昭和天皇の国内行幸。石もて追われるかと危惧されたが、各地で国民の熱狂的歓迎をうける。この有り様を見て安吾の落胆・危惧は当然である。徹底した皇民化教育の恐ろしさよ。国中焼け野原にされて原爆まで落とされたにもかかわらず、軍部に騙されたとは考えても、天皇の神格化まではまるで相対化できない民衆のあほらしさ。
まどの一哉

安吾の言うほんの少し敬意を払われるくらいの皇室との接し方(往来で出会ったら会釈するくらい)は、ちょうど北欧での王室への態度と似通ったものくらいかしら。いずれにせよ安吾の嘆いた時代から現在まで日本人はそんなに進化していないようだ。皮肉なことに最近は現政権より皇室の方が民主的だが、安吾の危惧が杞憂に終わらないことを祈る。

03/12 20:16
まどの一哉

戦争は天災ではないのだから、軍備を厚くすることしか国を守る手立てがないなんてことはないのは、まったく安吾の言うとおりで、まさにこれも今日的という以上に現在差し迫った問題だ。生活自体を豊かなものにすれば、どこかに攻め込んでくる凶悪犯罪者がいるといった脅し文句も怖くはないのだ。 こんなにも安吾の警告がそのまま生きてくる時代が来ようとは、なんとも嘆かわしい事態だが、いずれにせよもう一度安吾の自由独立の精神を噛みしめてみる必要があります。

03/12 20:16
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