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物語 ナイジェリアの歴史-「アフリカの巨人」の実像 (中公新書 2545)

感想・レビュー
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じろう
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それにしても悲惨な歴史だなあ。私が50年前の学生時代や、後のビアフラ、腹の出た子供の映像は衝撃的だった。その頃は植民地支配が原因だ、で納得していたし、ヨーロッパに対して怒りを感じていた。でも、もう50年以上経ってんだから自力でなんとかしろよ、と思いたくなる。まだ植民地支配に責任があると言い続けてる姿はイスラエルがナチスのユダヤ人迫害を根拠にガザを攻撃し続けるのとイメージが重なる。結構アフリカ黒人はアジア人を小さいから馬鹿にして差別していると聞くしねえ。改善するのは教育しかないだろう。
0255文字
藤田桜
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なんか時々やたらイギリス寄りの目線になる。いや、そういう本も必要なんだろうけど。最近の入門書で、現地側じゃなくて植民者側のノリが浮き出てくるのって珍しくないですか? と驚いたものです。 他は普通に面白かった。
0255文字
ごん
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日本人はあまりアフリカの歴史に詳しくないので、いまだアフリカのことを暗黒大陸で飢餓や内戦ばかりと思っているかもしれませんが、まあ、確かにそういった歴史もなかったわけではないのですが、近年では経済発展がめざましいそうです。この本で取り上げられているナイジェリアも奴隷貿易による惨禍、植民地化、独立、内戦、軍事政権からの民政への移行という流れの中で国づくりを進めています。普段知ることが少ない国の歴史を知ることはとても面白いですね。とても勉強になった一冊でした。
0255文字
世人
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イスラーム的アフリカとネグロ的アフリカという異なる領域を同時に国内に抱えている唯一の国としてナイジェリアを捉え直す好著。 アラブ商人によってイスラーム世界のシステムに組み込まれ、19世紀にある程度の集権国家を打ち立てた北部と、分権的であったが植民地化後にはキリスト教を受け入れていった南部においては植民地支配の形態も民族も異なり、民族間のナショナリズムが希薄であった植民地時代では可能であった統合が、独立後の新国家において破綻していく様を見ることができる。
0255文字
Meme
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民族と地域の多様性とどうバランスを取っていくか。学べることがあまりに多い。それにしてもイボ人の虐殺など知らないことが多すぎました。
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たっつみー
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ネタバレ読むまでの印象はサッカーのスーパーイーグルス、石油資源、人口急増中、ボコハラムなるテロ組織の国。独立までの経緯を見ると一つの国であることに無理があるような。石油資源も宗教も解決ではなく却って複雑化を招いている。それでも少しユーモラスなオバサンジョ政権以降の描写は、ナイジェリアがアフリカの巨人になることへの期待が現れているようだ。
0255文字
in medio tutissimus ibis.
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ナイジェリアがそれぞれ一国に比肩する東西北の三つの地域に分かれており、以前からイスラム圏だった北部はそのある程度完成された社会システムから逆に近代化に立ち遅れ、一方の南部の東西地域もキリスト教布教以前からの政治風土の違いがある。諸地域をまとめて植民地化したイギリスにとっても、その統合は能力的にも意思的にも手に余るものであり、独立後もその主導権争いはむしろ激化した。石油資源の呪いも対立に火を注いでいるし、近年ではネットを介し外国への離散民の影響も及んでいる。政争紛争が記述の中心なので意外なのだが大国らしい。
0255文字
中島直人
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(図書館)複雑な成り立ち、経緯を辿ってきた、アフリカ最大の国ナイジェリア。全体が、しっかりとストーリー立てられていて、読みやすく分かりやすい。
0255文字
しゅん
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細かい固有名詞がちゃんと多い。最近の政治闘争の泥沼を描いているところが印象深く、「アフリカの巨人」ともいわれる経済大国の顔と、混沌と不穏がつきまとう政情不安国の顔が両立している事実には多く学べるものがあると思った。西洋諸国の探検家の系譜も興味深い。このシリーズはどの本も面白く、すべての既刊書を読みたくなる。ビアフラ戦争を題材にしたアディーチェ『半分のぼった黄色い太陽』も読み返したくなった。
0255文字
健
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面白かった。元々の民族分布から、ヨーロッパ人に「発見」され、奴隷輸出の基地となり、イギリスの植民地として北部イスラム教地域と南部キリスト教地域が統合され、宗教対立と民族対立を抱えたまま独立し、油田の発見、ビアフラ内線、軍事クーデター、ボコ・ハラム問題などを経験して今日に至った歴史が分かり易く描かれていて、アフリカ大陸の一端が垣間見えるようで、大変興味深く読むことが出来た。なお、首都のマスタープランを作ったのは丹下健三とのこと、ちょっとした驚きだった。
健

英国人ジャーナリストのトム・バージェスが2015年に書いた『喰いつくされるアフリカ(邦題)』で描かれていたナイジェリアは、本著で描かれているナイジェリアよりももっとエグくて、絶望的な国だったので、そのトーンの違いが気になった。本著者は1970年代から現地調査を行っていたとのことなので、バランスの取れた視点でナイジェリアを俯瞰することが出来たのだろうと思うが、英国のジャーナリストほどには肉薄してはいなかったのかもしれないという気もした。それでも手軽にナイジェリアを理解するには最適な本だと思う。

05/23 23:06
健

『喰い尽くされるアフリカ』でした。<(_ _)>

05/24 19:19
0255文字
もっと読書
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日銀のベテラン職員が、ルワンダ中央銀行総裁に就き、当時破綻状態で外国人の食い物になってた当時の同国の財政を立て直した話 私は本書に 『海外赴任したら破綻国家の銀行総裁をやることになった件-熟練者だからチート級無双!-』のタイトルをつけたい。 もともと通貨改革への対応のみが任務だったにも関わらず、ルワンダ国民が自立し、豊かさを享受出来るようにするために、そして自らの保守思想に基づいて、またルワンダ人を信じて数々の諸改革を断行した筆者の努力と成果は驚嘆に値する。そしてそれに最大限答えたルワンダ人達にも
0255文字
富士さん
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ナイジェリアの通史まで出してくれる!!最高のシリーズです。アフリカ屈指の経済大国とは知りませんでしたが、サハラ以南のアフリカの文明の中でも突出して重要な地域のひとつがギニア湾岸だと考えれば最適なチョイスであり、手ごろで魅力的な通史がない分、著者の実体験と交流をふまえた地に足の付いた著述はそれだけでも満足の内容でした。それにしても、イギリス人が勝手に引いた国境が創造の共同体として、文化の違う人たちを拘束し、ヒヤヒヤのバランスの中で血みどろの対立を経ながらも凝集性を維持させているのは、とても興味深いことです。
0255文字
lifeforone
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ガーナ王国から近代あたりまではサヘル地域のイスラム化と、イギリスの進出という形でまとめられていて、とてもわかりやすかった。奴隷貿易時代にすでに植民地化が進んでいたのかと思っていたが認識違いだった。第一次大戦後のナショナリズムが台頭してからの歴史は正直混沌としていて理解が難しい。ただ北部、東部、西部の宗教や民族性の違いは、各地の権力者による対立の言い訳に使われている気がする。
0255文字
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19世紀のナイジェリアに対して、探検家達がが比較的冷静に物事を見ようとしているのに対して、宣教師はかなり感情的(キリスト教を受け入れるか否か)な印象を感じる。宗教が絡むとほんとに難しいなって思う
0255文字
もっと読書
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16世紀から19世紀にかけてアフリカから欧州に輸出されたとされる奴隷の人数が、それ以前の1000年間の奴隷輸出数に匹敵するとは、内容も本土と比べ劣悪で当時のアフリカ人の生活の過酷さが伺える。同時にそんな時代から奴隷解放は進んでいくという激動の時代において、富を築いたジャジャのような人々のたくましさに驚く。
0255文字
(k・o・n)b
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サハラ交易の時代から2019年大統領選まで、ナイジェリアの歴史を概観する。奴隷貿易等のグローバルな視点の話題から、ナイジェリア内の地域ごとの差異が生まれた背景等細かい視点の話題までバランスよく配置されており、読んでいて頭に内容がするする入った。イスラム圏の北部と西洋式教育の影響を受けた南部が併存する「二つのアフリカ問題」を国内に抱えているのが、この国の魅力であり悲劇なのだろう。新書一冊でマニアックな国の通史を読むのは、歴史にわかファンにとっては楽しい経験だった…!「物語エチオピアの歴史」とか出ないかなあ笑
0255文字
MUNEKAZ
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NEXT11にも選ばれたアフリカの大国ナイジェリア。アフリカの国の例にもれず、イギリス植民地時代の宗教・民族を無視した無理やりな境界線に拠る、内戦や政情不安定のオンパレード。とくに地域主義の強さは驚きで、政変のたびに州が増えるのだから、分裂傾向はなかなかのもの。ただし各地域の主権を尊重した連邦制など、「ガラスのように脆い国家」をなんとか束ねようとする試みは評価できるのではないだろうか。ボコ・ハラム以外にも地域に根差したテロ組織や紛争を複数抱えていることなど、知らないことが多く勉強になる一冊であった。
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れな
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課題の本、著者の方の現地調査も含めた生き生きとしたナイジェリアの姿
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rineoskiss
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積読をレポートのために消化。ナイジェリアとして一つの領域にまとまっていくまでの各地域の全く異なる歴史背景もふくめ、2019年の情勢まで言及があるので一通りの理解はできそう。ニジェール・デルタ地域の武装勢力の話は衝撃的だった。
0255文字
phabet
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各地域で民族が違うだけでなく、歴史的経緯から宗教、政治機構、教育水準、産業など多様な面で大きな地域差が独立時から存在し、それが現在まで尾を引いている事が良くわかった。 第○共和制と言うが、各体制が最高権力者1代のみで終わっていることが多く、極めて不安定なことが分かる。現在の第四共和制は比較的安定しているように見えるが、国内対立は山積しており、舵取りの難しさは変わらないようだが、今が安定化への山場ではないかとも思えた。
0255文字
素敵帽子ちゃん。
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高校世界史や地理で断片的に学んだ事象がより深められて、厚くなった分だけ繋がりも増えたような気分。これこそ勉強する意義だろうね。ページが進むにつれて固有名詞が増え、頭に入ってきづらくて読むのが大変だったけれど、2019年選挙のことにも触れられていて新しい本ではあるので、必ず再度読むことにしたい。政策の成功や失敗の理由まで分かりやすく書かれていたので大変勉強になった。一国の長とまでいかなくても、何らかのリーダー的な役割を担うことになったときに、数字に明るく、長い目で物事を捉えることのできる人でありたいもの。
0255文字
Y田
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ハウサ諸王国やガーナ王国等が栄えたサハラ交易の時代、大西洋(奴隷)貿易の時代、奴隷貿易禁止後の時代、植民地時代、独立後、度々のクーデター、ビアフラ内戦、軍政の時代、2019年のブハリ政権までの、現在のナイジェリアの地域の歴史を解説する。北部はソコト諸王国の流れのイスラム地域、南部のキリスト教地域から成っており、又ニジェール川隔てて東部西部でも文化や経済が異なる中、「国家」としてまとまる難しさを感じる。ボコハラムの問題やビアフラ独立運動、固定放牧保護区の問題等、現在の問題も知れてよかった。
Y田

●奴隷貿易が禁止された過程が興味深かった。時代の流れとして18C国家が保護して有利な貿易をする重商主義から19C産業資本主義へ転換する状況の中で、砂糖業界等の利権が固定化してるのを崩したい資本家の思惑があって、人道主義者、キリスト教徒始めとして世論の支持を得たと。逆ではない事がポイントだと思う。経済の仕組みが世を動かす一つの側面だという例だなと。

05/27 18:45
Y田

●植民地支配、統治は何だかんだでイギリス側が一枚上だったのかなと。記述されてる通り、ソコトやベニン王国等も何も分かってなかった訳じゃない。ただ探検家と宣教師が大きかった。地形、気候、国家制度等の支配に影響する基礎情報をこれで英国が得たらしい。これって逆に、情報取られない様にすれば侵略され難いのかなとも思える。

05/27 18:46
0255文字
サケ太
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こんな国だったのか。そんな驚きがある。経済的にも人口的にも急成長を見せるアフリカ諸国。中でも、かつて「アフリカの巨人」と呼ばれた大国“ナイジェリア”。今も「要の国」とされるこの国が歩んできたその歴史。サハラ交易時代から、ナイジェリアという国家が形成されていくまで。奴隷貿易や列強による探険。イギリスによる支配からの独立。続く内乱とクーデター。「ガラスのように脆い国」とも呼ばれるこの国家が、どのような道を辿るのか非常に興味深い。『歴史が未来に対して持つ「慣性」の力』、それをこの国が乗り越えるのか。
0255文字
Mits
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これでアフリカの中ではかなりマシな方ってのが、怖いよねぇ。
0255文字
天切り松
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読むのにすごく時間がかかった。石油が出ることとキリスト教とイスラム教の対立があることがわかった。
0255文字
げんき
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アディーチェ《アメリカーナ》を読んでナイジェリアという国についてほとんど何も知らないことを痛感したので勉強のために購入。馴染みの無い地名や人名が多くなかなか一読では頭に入ってこないところはあるが、豊かな資源と人口に恵まれながら、政治的には不安定(エスニシティと政党との結びつき、繰り返されるクーデター)であり内戦も経験しているこの国は確かに著者の言う通りアフリカの縮図なのだろう。
0255文字
Jiu_yoriyori
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大学の授業の課題図書として読んだ。 解放奴隷が沿岸で自由になってキリスト教的教育を早くに受けるようになった話とか、イギリスがどのようにナイジェリアの国境を決めたのかとか、歴史を遡ることでこの国の統治の難しさが少しわかった気がした。 まだレポートを書けるレベルの理解には至っていないので、読み返しつつ現在のナイジェリアの課題について考えていきたい。
0255文字
Rico_bosin
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ビアフラ戦争に至る過程を,地域の特性,イギリスの植民地統治のあり方なども含めて多角的に理解できたのが,個人的に最大の収穫。そうだったのかと,腑に落ちた。他にもサハラ縦断貿易と北部地域のイスラーム化,奴隷貿易と南部地域の社会荒廃が,現在のこの国のあり方に影響を残すことの考察など,いろいろ参考となる。
0255文字
kitmu
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時間掛かったけどなんとか読み終えました。植民地からの収奪ってひどいもんですね;
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Joish
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アフリカ第一位の人口とGDPを誇るナイジェリアの歴史。独立以前からの歴史を追うことで、現在のナイジェリアが抱える問題がよくわかる。参考文献にあるフォーサイスやアディーチェの本が気になった。
0255文字
あらい/にったのひと
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物語シリーズ。今回のも丁寧な本だと思う。固有名詞が馴染みのない体系と思うのと、割とあっさりしんでしまうのでメモがあると分かりやすいかも。やや地図と本文の関連が見にくいかな? 不満はないです。巻末の参考文献からいろいろ当たるもよし。
0255文字
coolflat
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179頁。ビアフラ内戦へつながる最初のきっかけは、1966年に起きたクーデター未遂事件とさらにその半年後に起きたクーデター事件であった。この二度にわたる背景を知るためには軍内部の事情を把握しておく必要がある。ナイジェリア軍は、兵卒は北部出身者が多く将校には南部出身者(特にイボ人)が多いという特徴を持っていた。兵卒に北部出身者が多いのは西アフリカ前線軍時代からの伝統である。そして将校や非制服組の上層部に南部出身者が多いのは、南北間で見られた教育格差の結果である。
coolflat

これに対し、綿織物工業の発達で大量の労働者を抱えるようになった産業資本家たちは、穀物価格を高くしている穀物法にまず反対し、次に労働者の消費が増えていた砂糖の価格引き下げを求めて砂糖関税や砂糖法などの撤廃を訴えた。産業資本家たちは批判するにあたり、砂糖プランテーションにおける奴隷使用とそれを支える奴隷貿易をやり玉に挙げた。奴隷貿易禁止の最大の障害になっているプランターたちを批判することで、人道主義者や福音主義者の支持を取り付け、やがて世論の支持も得て、1840年代には砂糖関係の関税引き下げに成功した。

02/16 20:11
coolflat

51頁。アメリカ植民協会が自国の解放奴隷の機関先として選んだのがモンロビアであった。同協会は1822年に初めてこの地に解放奴隷を送った。その後もこの地への解放奴隷の入植は続き、彼らが中心となり1833年リベリア連邦の設立を宣言した。これが今日のリベリア共和国のもととなっている。また18世紀末からイギリスで高まった奴隷制廃止運動の一環で、解放奴隷のための入植地として選ばれたのがシエラレオネ半島である。ここにイギリス国内からの解放奴隷、後に西インド諸島や西アフリカ沿岸部の解放奴隷が送り込まれた。

02/16 20:11
6件のコメントを全て見る
0255文字
ポルターガイスト
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ここ最近本読む気なくてやっと1ヶ月ぶりくらいに読めた。という事情もあるのだろうが,なんとなく読みづらく,「歴史の本」としてはいろいろ弱いなあという印象。テーマそのものは魅力的だしナイジェリアへの注目は必要だと思うので勉強にはなったが,新しい視点がたくさん散りばめられていて…という感じではなく,特に植民地化以降は,そつなくまとめられている山川各国史のような印象だった。まあ類書がなかなかないからそれだけでも客観的に見れば価値のある一冊なのかもしれない。積読本300冊消化キャンペーン2。
0255文字
ふぁきべ
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経済面、地理・人口構成的にも非常に重要なアフリカの大国の歴史をまとめた一冊。ナイジェリアは大まかに言って北部のイスラム教徒と南部のキリスト教徒に分かれており、宗教的・民族的な習慣が大きく異なっている。ある程度の知識を持って読んだが、キリスト教徒vsイスラム教徒というような単純な対立軸ではなく(確かにビアフラ独立戦争は西部と東部を合わせた南部全体ではなく東部だ)、より複雑であり、それぞれの民族ごとの対立が国の統治を難しくしていることもよく分かった。→
ふぁきべ

アフリカ諸国は英仏などからお仕着せのように決められた領域をもとに成立した国が大半で、民族的な分布や西洋人到来までの歴史背景を無視していることが多く、民族対立が党派主義を生み出して国の統治を難しくするだけではなく、ルワンダでの悲劇やソマリア、ブルンジ、ナイジェリアなどでの内戦を生み出してきた。連邦主義はそういった多民族国家にとって妥協的ではありながらも優れた制度であるようには思うが、『ナイジェリア人』や『ルワンダ人』という民族を超えた意識を作り出さなければ根本的な解決には至らないのではないかとあらためて思う

12/01 21:05
ふぁきべ

ナイジェリアは現在アフリカ大陸一の経済大国でもある。産油国であることと人口の多さでがナイジェリアをアフリカ最大の経済大国に押し上げているのは事実だが、コカ・コーラやトヨタなどナイジェリアでの生産を行っている世界的企業は少なくない。英国では各大学で必ずまとまった数のナイジェリア人たちが商学や経営学を学んでいる。いまだインフラの整理などが十分でないこともあり、更なる経済的な飛躍を遂げて西欧諸国や東アジア諸国のような先進国に成長するには時間がかかるが、そのための素養は備えている国であり、注目に値する。

12/01 21:10
0255文字
かんがく
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ボビーの故郷というイメージしかなかったが、人口はアフリカ1位、経済規模も南アフリカに匹敵する大国であるという。大きな特徴としては、イスラーム圏の北部と非イスラーム圏の南部の大きな違いであり、これはアフリカ全体の縮図でもある。多大なオイルマネーを持ちながら、内戦、軍政、テロ組織と政治的不安定が続く「巨人」だが、今後どうなっていくのか注目したい。
0255文字
Naohiro Mukaihira
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ネタバレこの国の歴史を、地理的に民族・政治・宗教的にも網羅的に描いた良書。はうさ、よるば、いぼの民族、北イスラム、南キリスト、奴隷からパーム油、カカオ、落花生からニジェール・デルタの石油資源へ経済の軸の変遷、ビアフラ内線。エミール制を温存した植民地支配に由来する南北の教育格差、それに由来する軍将校の南部優位。汚職と軍によるクーデター。貧しさ、疎外感に由来するイスラム原理、ボコハラム。多様で生々しい国だと思った。
0255文字
モビエイト
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ナイジェリア、アフリカにあるけど、何となく国名は聞くけどの知識しかなかったので手にとりました。 植民地から宗教、民族となかなか1つにまとまらなく、 結局は独裁、軍部主導の統治の繰り返しに。 勉強になり、ナイジェリアに興味を持ちました。
0255文字
たか
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アフリカの大国、と言っても日本ではあまり知名度がない国。イスラム、キリスト教、民族対立、資源、軍政、クーデター、教育格差、内戦と問題点を全部詰め込んだような国。なんか、どんな統治をしても揉めること確定の国です。ただ本を読んでいるだけでも大変な国だということがよくわかります。 自分が知らないだけで、世界には本当にいろいろな国があると感じます
0255文字
剛田剛
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ヨーロッパの傲慢さを主犯とし、アフリカの文字資料の乏しさを従犯とした事情によって、アフリカの歴史は常に「客体」であった。その限界を乗り越えることは今後もおそらく難しい。とはいえ、その限界を定めた柵の向こうに何かを見出だそうと覗き込む努力を我々は怠るべきでないと思う。 しかし、ヨーロッパの奴隷貿易の鬼畜っぷりは一周回って笑えてきて、さらにもう一周回ってその笑いが消えるくらいにヤバい。
剛田剛

これは「欧米人」「白人」でなく「キリスト教徒」の残酷さとしてしか説明できない。そして、「奴隷貿易で連れていかれた人々はアフリカで元々奴隷だった人々」という論は、「キリスト教徒にとっての異教徒の奴隷」と「アフリカの社会における奴隷」を故意に同一視するまことにクソッタレな詭弁である。

10/23 11:10
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