形式:ライトノベル
出版社:小学館
形式:Kindle版ライトノベル
かなり苦痛だったけど2巻からはラブコメと聞いているのでもうちょっと頑張ってみるつもり。あとなんか選評だと問題作みたいな扱いだったみたいだけど、主人公がリア充サイドから始まってるだけで、現代ラブコメで扱ってるテーマもスクールカーストって全然流行ド真ん中に向かって投げてる作品ですよね。2巻から千歳をめぐるラブコメ展開が始まっても「これ100回読んだことあるやつ」にしかならなさそうではある。
あとこの作品への感想とはほとんど関係ないし、そういう作品をめちゃくちゃな数読んでおいてなんなんだけど、やっぱりスクールカーストってフィクションの中にしか存在しない概念にしか思えない。そんなカーストだとか1軍だとか2軍だとか陰キャ陽キャだとか生まれるほど高校生ってお互いに興味ないし高校自体もそんな閉鎖的で密な人間関係ではないと思ってしまう。都内のマンモス校出身だからそう思うんだろうか?人生2周目でもない限り高校生活って1回しかないから比較できなくて難しい。
自分の感性では感じられない瑞々しさや納得感や爽快さが好きな人には感じられているという意味で今までに無い語り口があるのだと思う。ある意味人気作出会ってくれたが故に自分の感性に疑いを発見できたという意味では感謝しかない。コスメとか美意識において興味ない人に無双するという捉え方も出来る作品なのでジャンル的にはなろう小説的な部分が融合している。
主人公がカーストトップに君臨するリア充という設定なんだけど、会話の中身がどう見てもオタクなんですよね……。ラノベである以上、そうならざるをえないのかもしれないけれど、リア充という設定にどうにも説得力が感じられないというか……。山崎健太くんも、数ヶ月引きこもっていた陰キャオタクという設定だけど、そのわりには、初対面の美男美女に対していきなりペラペラ喋れる強心臓の持ち主っていう……。全体的にキャラ設定がちぐはぐな印象だった。
相手を知ろうとする事がコミュニケーションの基本。やや強引な手ではあったものの引きこもりからの脱却を促した千歳。悪+夢グループ、オタサーメンバーと明確な敵が存在するので不快感も少ないですし、健太の成長も目に見えて分かる。最後のヒーロー千歳はカッコいい!後半にかけて面白さが加速。僕はカーストの考え自体好きじゃないので千歳 を否定したい気持ちで読んでました(卑屈)健太 の偏見もすごいですが千歳たちも偏見があり客観視は難しいと感じました。福井ネタが盛沢山で読んでいて楽しかったです。
フルはTwitterにて
この話の最高の見せ場は、やっぱり最後だよね。健太がオタク仲間と再会して馬鹿にされた後、朔が現れ、蓮たちに本気で怒るところ。格好がいいったらありゃしない。世界一尊いアホかぁ。うん、惚れる。それから夕湖が可愛い。この話、可愛い女の子沢山出てくるのに、恋愛要素が薄いんだよね。夕湖は朔の事好きだろうけど、恋愛的な好きなのか微妙というか…だって、普段から好き好き言いまくってるんだもん。『正妻』ではあるけれど。明日風は何者なんだろ。次巻も楽しみ。
「おっしゃる通り、かわいい女の子を見るとつい口説いちゃう性分なんですよ」、「君も、先輩に飽きたら慰めてあげるからいつでもおいで。コーヒーと放課後デートは、それまでお預けだ」こんなセリフを、物語開始早々、平然と口にする主人公。なかなかなキャラだな、と面喰い、読む前には、〝リア充”という設定はどうなんだろう?と読み進めたのですが、これが嫌味になっておらず 読んでいる読者を白けさせることもありません(続く
それは朔が〝男前”だから。『このライトノベルがすごい!』文庫部門1位も納得。 「開けないっつってんだろ。さっさと帰れよヤリチン糞野郎!!」と罵ってくる引きこもりの生徒相手に かなり強引な手法で〝対面”し、関わっていく様は実に面白く、それでいて、終盤に朔が啖呵を切る場面は 本当に見事で、その後の展開には、思わずジーンとしてしまいました。評価が高いのも納得の面白さです。
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