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方言の地図帳 (講談社学術文庫 2577)

感想・レビュー
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kinkswho
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松本修氏の「全国アホ・バカ分布考」で方言周圏論という概念を知り、中央(都)から周辺(地方)へ 特定の物や概念を指す言葉が長い時間をかけて広がっていく現象があることを知って方言の伝播に興味を持ったのがこの本を読むきっかけである。 しかしこの本を読む限り方言の分布は一様でなく、すべての言葉に方言周圏論が適用されるわけではないことが分かる。 東西に分かれて分布したり、大名の転封で特定の地方の言葉が移植されることもあり十把一絡げに説明できない所が面白い。
0255文字
曲月斎
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本書は「日本方言地図」(国立国語研究所編)の抄録版。学術的で、方言に残る思わぬ語源の語彙があったり、思わぬ地方に分布があったり。拾い読みの世界。「蝸牛考」や「全国アホバカ分布考」に通じる面白さ。で後段の音韻編。もう既に絶滅した音韻もあるような。例えば、高知でも四つ仮名「じぢずづ」の区別はかなりの年長者でないとできない。巻末の方言の基礎知識は研究の前提を説いた小論。これもまた、研究書の姿勢。それにしても、方言の消滅が進む中、将来はどうなるのだろう。方言辞典と採集したテープの世界になっていくのだろうなぁ。
へくとぱすかる

「全国アホ・バカ分布考」のビデオソフトのキャッチフレーズは「悪いことは言わん。見なさい」。番組が市販ソフトになったのは、例外中の例外だったと思います。

11/19 20:14
曲月斎

同じ筆者でも「全国マン・チン分布考」は今一つでした。

11/20 00:32
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0255文字
ぜんこう
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気軽に借りたけど学術研究書みたいな超真面目な本でした。方言の地図は大正や昭和初期に使われていた方言のようで、出身地の方言でも全く知らないものも。真面目な文章なので途中からは地図をながめるだけ(^^ゞ 自分の出身地で納得したのは「ザ行・ダ行・ラ行間の混同」・・・いまだにそうなることも多いです。
よこたん

和歌山でも、ザ行が。「ぜんざい」は「でんだい」だし、「ぞうきん」は「どうきん」。都市伝説かと思っていたけれど、引っ越した先でまさに~。小学校の先生までもが言ってました(≧∇≦*)

10/25 15:12
ぜんこう

そうそう・・・どうど、ぞうぞ(笑)

10/25 17:44
0255文字
へくとぱすかる
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中公新書『日本の言語地図』(1979)が入門編なら、こちらは中級編だろうか。語彙数も多く、見開き2ページでまとまっているので、元々大判の本だったのを縮小した結果、字が非常に小さいのに、リーダビリティが良い。どこかで聞いて意味はわかるけれども、自分自身は使わない言葉がいっぱいで、調査の的確さがわかる。もちろん他の地方の言葉は、感覚的にわからないものがほとんどである。調査時から歳月も経ち、現在では収録された語彙のほとんどは死語に近いだろうが、日本語研究には欠かせないのが、方言調査の継続であろう。
へくとぱすかる

著者(編者)を、奥付とカバーの表記にしたがって、佐藤亮一・編、と個人的に「読んだ本」を訂正しておきます。

10/10 23:30
0255文字
あずさ
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小学館の『日本方言辞典―標準語引き』を持っていますが、何しろ大きいのと、地図表示されていないので分布が分からない欠点がありました。こちらは辞典と同じ編者による「地図帳」で、代表的な語の分布を地図表記しながら解説して下さり、解りやすいです。 同じモノを示しながら全く知らない語や、分布により新旧が明らかになったり、西日本由来の標準語があったり、興味深いです。 『~辞典』の補足として、また読み物として読んでも楽しいです。
0255文字
Yappy!
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辞書のようなものなので、今後気になることがあればこれを見るということになります。大判の地図帳がこうして文庫サイズで発売されるのはとてもありがたいことです。 著者の一人ともお話させていただいた際に、地図の細かい記号が文庫サイズで潰れないで読めるのだろうかと心配していましたが、何の問題もなく見分けられます。 特徴的な方言、言い回し、イントネーションやアクセントは残りますが、言葉は間違いなく普段から無くなっている、それを実感します。比較的意識している方だと思う自分でももう聞かない、知らないものを再発見しました。
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