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知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利 (日本経済新聞出版)(Kindle版)

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じろう
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まあ面白かったけど意外にスターリンも評価されとるのな。勝てば官軍かなあ。スターリンの戦略の評価は自国民の犠牲を無視した結果だし批判されるべきだと思う。宮台真司だかロシアは独ソ戦で三千万殺されたのがトラウマでNATO拡大に脅威を感じたとかロシア擁護とも取れる発言をしているが三千万の内スターリンに殺されたようなロシア人もかなり多いだろう。日本やドイツは戦争に負けたけどロシアは勝ったからスターリン的なものも生き残ってプーチンを生み出した。
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元吉
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★★★☆☆ 名著「失敗の本質」ほどには夢中になれなかった。舞台が日本でない、あるいは自身が知略を張り巡らす立場でなくなったからか多分両方だろう。本書で解説される階層での判断は、本来知略を巡らせるべき階層の1つ下である。独ソ戦で言えば、独・ソ連・日本との同盟関係。英国の籠城戦で言えば援軍の米国を参戦させた日本の過ち。そして勝ったはずの英国は、大半の植民地を戦後失う。本質と言いながら、本質を追求してないのではとモヤモヤ感が残ったまま読み終えた。SECIモデルは本書の戦闘行為の意思決定には関係ないだろうと思う。
0255文字
trazom
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野中先生を中心とする「本質シリーズ」の四作目。今回は、独ソ戦、英国空中戦・大西洋戦、ベトナム戦争、イラク戦争。独ソ戦の兵站、英独戦での新技術(レーダー・暗号解読)、湾岸戦争でのハイテク兵器など、戦術上の鍵となる要素以上に、リーダーの資質こそが知略の本質だと実感する。独裁者ながら途中で参謀の意見を取り入れたスターリン、強い意志を国民に示したチャーチル、深い教養と歴史観を持つホーチミンに対し、ベトナム戦争・イラク戦争で、史上最悪の国防長官(マクナマラ、ラムズフェルド)に率いられたアメリカの不幸が如実にわかる。
0255文字
泰然
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知識経営の生みの親、野中郁次郎氏、他による『失敗の本質』シリーズの完結作。VUCA時代の昨今、アートやデザイン思考等の前で輝きを喪失している感のある戦略論だが、本作を通読すると困難を前にしても人間集団が存続と繁栄をするには戦略なるものへの理解と実践が依然必要なことを痛感させられる。演繹・分析的戦略策定ではなく、サイエンスよりアートに近い『知略モデル』の研究が、独ソ戦、第二次大戦での英国の空海戦、インドシナ戦争、イラク戦争を事例に行われる。「共通善」を追究し、プロットとスクリプトを作り語る能力をどう養うか?
泰然

骨太の作品だが、経営・経済系を学ぶ学生さんにも専門分野を問わずに挑戦して読んで欲しい一冊。競争戦略論の分析的手法でマネジメントを学習するのは経営・経済の環境を一度「静止させて」俯瞰して考察して理解する視点を得る意味があるので悪くはなく、基礎的スキルとして必須と思われるが逆に教科書的過ぎる面があろう。数々の事例を研究し、科学的手法というよりも本質直観力で「核心」を洞察する野中氏の才能は正に経営学の根底を流れるArt of war(兵法)で、分析重視のままで雁字搦めになっている全ての組織や個人への警鐘だろう。

11/17 16:02
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