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青ノ果テ :花巻農芸高校地学部の夏 (新潮文庫 い 123-2 nex)

感想・レビュー
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Ryoichi Ito
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宮沢賢治ゆかりの地を巡るロード小説。賢治に不案内のものには入り込めず。ミステリーの種明かしも作り物すぎる。
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ソラ
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ネタバレ全体的に星がたくさん見える夜のような空気感で好き。 不可思議な言動の理由が分かった時、なるほどなと思う気持ちと、そんなに意固地になるか??という気持ちが同時に湧いてきた。 深澤が「銀河鉄道の夜」を嫌っていた理由も、七夏のお母さんが山登りに異様なほど反対した理由も、真実を知れば納得する。深澤がどの段階から「ジョバンニの息子」と知っていたのか分からないけど、会いたかったんじゃないのか?ってぐらい冷たいと言うかぞんざいな態度で不思議には思った。
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ともも
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宮沢賢治のオマージュっていろんな形でできるんだなぁと思って、なかなか興味深い小説でした。
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鈴丸ママ
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銀河鉄道の夜は読んだことがない。 カムパネルラやジョバンニの名前は聞いたことがあるけど。宮沢賢治の世界が難しくて。 今更ながら、読んでみたいと思った。 そしたらこの本の世界がもっとひろがるかな。
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ブン屋もどき
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宮沢賢治で知っていることといえば「雨ニモマケズ 風ニモマケズ……」この詩、それも冒頭のこの雨ニモマケズ、ここのフレーズだけと、ずっと届いている毎日新聞の夕刊、月に2回ほどであろうか掲載される「イーハートブのらくがき帳」を気がついた時読むぐらいのこと。ちょっと情けないものである。
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kameyomi
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とてもとても良かった。宮沢賢治の文学をこの様な形で織り込み、心に響く物語にしている筆力に感服。とても恥ずかしいが正直に言うと、『銀河鉄道の夜』に異稿があるとは知らなかった。私もカムパネルラが死なない世界の話がいいな。読メに入っていなければ出会わなかっただろう本。大感謝!
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まさにい
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銀河鉄道の夜は結構前に読んでいたのだが、これが未完だとは知らなかった。もう一度読んでみたいなぁ。伊与原さんの文章はぐいぐいと読ませるので一気に読んでしまった。ネタバレになるので、内容には踏み込まないが、それぞれの登場人物が魅力的である。中心となる3人の他、一番興味を抱いたのは、三井寺という地学部を立ち上げようとした3年生。文化祭の実行委員が集まらないことに対する全校集会での演説は、この学校の神話になっていくのだろうなぁとおもった。久々に青春物語を読んでたまらなく懐かしい気持ちになりました。
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ミルティーユ
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まず『銀河鉄道の夜』をあんまり覚えていない…!これが私の大失敗。逆にきちんと記憶して好きな方はたまらない一冊だと思います。宮沢賢治がお好きな方にも。 しかしそんな私でも、伊予原先生らしい綿密な取材や資料集めの上で、緻密に丁寧に積み重ねる情景や人物像の描写で次第に物語に入り込めました。 謎や興味が最高潮に高まった物語後半からドドッと紐解く展開。壮多君の年代らしい青々しい思考の揺れが言葉の青の色と寄り添い、美しい青春小説にもなっていました。言葉だけで勇壮さが浮かぶ鹿踊りをいつか見てみたい…!
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やな
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初読み作家さん、宮沢賢治のことは、ほとんど知りませんでしたが、楽しめました。
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ゆかりごはん
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2024年直木賞を受賞した作家ということで、初めて読みました。「銀河鉄道の夜」も読んでいませんでしたが楽しめました。と同時に読んでみたいと思いました。地学や天文の知識にも驚かされました。岩手の美しい風景にも魅せられました。ぜひ行ってみたい場所です。とくに川なのに「イギリス海岸」とはどういうこと?と現地を見ないと理解できないようです。高校生たちの巡検を通して淡い恋心や厳しい現実と向き合う姿は親心から胸が痛みました。ぜひ他の作品も読みたいです。
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まさ
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伊与原新さん5冊目。これまで読んできたような地学関連に、青春と宮沢賢治とが掛け合わさり、ぐいぐいと惹き込まれていきました。あわせて、『銀河鉄道の夜』も深く読みたいと思える情報量の多さ。第2部はPCで地図も眺めながら、一緒に巡検している気分にも。地学に文芸もマニアックに加わるこの深さもやはり好みです。伊与原さんのイメージカラーだと勝手に思っている藍色も今回「薤露青(かいろせい)」という色で登場。冒頭から不穏な感じはつき纏うものの、読後は爽やか一気読みでした。
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ひちゃ
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岩手、宮沢賢治、青。この物語を大きくまとめたらその3つが出てくる。主要人物たちの心がすれ違ってなかなかもどかしさが続いたけど、ある事件で繋がる。巡検してる場面が臨場感あって、宮沢賢治を知ってるようで知らなかったし、岩手も再訪したいと思った。三井寺先輩が1番素敵で青いなって思った。
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まーみーよー
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前情報無しに読む。宮沢賢治の足跡をたどるとは知らずに読んだが面白かった。参考文献の多さを見ても宮沢賢治が好きな人、詳しい人にはたまらないだろう。数年前に再読した『銀河鉄道の夜』を思い出しながら読みつつ、地学部巡検の旅を追いかける。後半は目が離せない展開でちょっと切ない物語だった。宮沢賢治をまた再読したくなる物語だった。
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Nobuko
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図書館本 宮沢賢治の足跡 いい場所がたくさんありますねぇ でお話は 謎の転校生 消えた女子高生
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てんま
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宮沢賢治を読み込んでいる人なら輪をかけておもしろいんだろうなあと、楽しみながら読んだ。途中までは真剣にイラっとしながら(笑)、後半の展開に全部持っていかれた。地学部を立ち上げた高校生たちのお話、上手い。
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めい
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ネタバレ岩手が舞台の、高校生達の夏の物語。宮沢賢治に地学、そして東京から転校していた謎の少年。謎の少年の正体がわかり、伏線が最後に繋がっていくとすっきりします。少し甘酸っぱいところもありますが登場人物は好感があって、とても爽やか。伊与原さんといえば理数系というイメージですが、宮沢賢治を地としてミステリー仕立てになっていて、とても面白かったです。
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Shizuku
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伊予原先生、7冊目。かけ出しの読書家ゆえ後悔してます。恥ずかしながら、全編に登場する銀河鉄道の夜未読です。読んでいたらもっと没入できたと思います。ということで、なかなか入れなかったのですが、後半はさすがです。今回はいわゆる科学ではないのですが、伊予原先生の論理的な部分が畳み掛けてきます。夏に読むには最適な一編でした。これから、銀河鉄道の夜を読みたいと思います。
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spy666s9
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高校生地学部の青春物語であるが、謎が次第に明らかになってくるのが秀逸に面白かったです。後半の最後にならないと謎は解けませんが解けたときは鳥肌が立ちました。 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を探求する物語なのですが、読んだ事無い私でも楽しめましたし、一度、読んでみたいと思いました。アニメで観た様な記憶があるが、そんな横文字が主人公だったかなって。 宮沢賢治が文学のみならず、地質調査にも造詣が深かったのは知りませんでした。 「青の果」ての作品として面白かったです
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月に6ペンス
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 岩手の花巻で暮らす高校生たちの学校生活を、宮沢賢治の作品をモチーフに描いていく作品。イーハトーブは一体どこなのか。宮沢賢治作品に登場する地層や山を巡り答えを探す。この著者が何で宮沢賢治と思ったが読んで納得。そして前半での伏線が見事に解消で心地良い。
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Eri
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ネタバレはじめのうちは、壮多がなぜこんなにもイライラしているのかや転校生の深澤と七夏を気にするのかが分かっていなかったので少し読みづらかったけれど、少しずつほどけてくるにつれて面白さも増していった。 巡検の旅も、丁寧に書かれていて共に旅をしているような気分になる。 『銀河鉄道の夜』と絡めて、いろいろなことが明らかになる後半もとても良かった。 ジョバンニとカムパネルラの物語が世代を超えてつながった。
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えっちゃん
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甲子園とか国立とかバンドとかダンスとか、そういう青春でなくていいんだ。汗だくになって鹿踊りを踊る青春でいいんだ。毎日一人で化石ばっかり掘ってる青春でいいんだ。 宮沢賢治ゆかりの地を巡る地学部の活動も興味深いが、七夏の失踪の謎もミステリー感たっぷり。
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Oki
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「青」とか「藍」とかはある種の「はかなさ」を表現したものであろうか。 確かに宮沢賢治も色で言うなら、そういう色かもしれない。
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amꪔ̤̱ꪔ̤̱ꪔ̤̱
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ネタバレ伊予原新3作目読了。「八月の銀の雪」の解説で本作のことが書かれていて興味を持ち読みましたが、宮沢賢治大好きで花巻中心に岩手県内を巡っていた身としてはとにかくご褒美のような作品でした…!!!「銀河鉄道の夜」に幾つかバージョンがあることや、その中で本作に出てくる"カムパネラが死なない"バージョンがあるのは知っていたので、どう生かすのだろう?と先の展開にワクワクしながらぶっ通しで読むことができました( ᐡᴗ ̫ ᴗᐡ)また宮沢賢治ゆかりの地を巡りたくなりました…!伊予原新やっぱり読みやすくて惹き込まれます!
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伝奇羊
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主人公の壮多の硬派ぶりもあってとにかく骨太な筆致の青春小説との印象を受けた。そこに宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の謎と幼なじみの失踪の謎が錯綜するミステリ要素もあり一気に読み切ってしまった。久しぶりに『銀河鉄道の夜』読み返そうか?
伝奇羊

宮沢賢治に関する研究がここまで細かく考察されているというのを初めて知った。改めて『銀河鉄道の夜』を再読したくなった。

07/20 17:27
伝奇羊

確か『ペンネンネンネネムの伝記』だったかが収録された物を持っていたのだが見つからない

07/20 17:30
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すっぱい
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ネタバレ宮沢賢治の銀河鉄道の夜に出てくる話の場所が花巻岩手にあると研究者の論文で知って、高校に通ってる男女が転校生の男の子について、昔に知り合った父親の親友の子供だと主人公の男の子が最後に気づくが、転校生は、この男の子に会いたくて、志願して同じ高校に来たと打ち明けるシーンは、ぐっと来た!亡くなった父親が登山でGPSで歩いた後を父の手帳でどんな気持ちだったのか知りたくて上ったが、滑落して腕を骨折したが主人公の男が助けて、終わりました。イーハトー部兼地学部を立ち上げるのかな?面白かった。
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中村です
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ネタバレ一回投げ出した作品。出だしで「高校生たちの青臭い話」だと見限ってしまったから。でも今回は〈伊与原新〉を認識していたので最後まで読みました。まず感想は「子どもって〈親の過去〉のことをこんなに思うかな!?」です。深澤君は父親の残したノートに縛られているし、七夏ちゃんも母親の過去に過剰反応し過ぎでしょ?!…って最後白けました。でも読んで良かった。宮沢賢治作品の興味深い考察をあれこれ知れたから。理系の著者は宮沢賢治とも相性良いですね。私事ですが昨年宮沢賢治作品をたくさん読んでいて良かったと思いました。
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積読ドラえもん
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ネタバレどうして青という文字に、惹かれるのだろうか。爽やかな青春物語をたまに、読みたくなる時がある。 しかしこの主人公の壮多がまったく好きになれない。転校生には優しくしろ、男の嫉妬は見苦しい、物語の終盤までずっと仲が悪い。こいつとキャンプしながらの自転車旅なんて絶対行きたくない。 最後だけは無理やり爽やかに終わらせたが、途中までギスギスしてる感じが嫌で読むのが辛かった。
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風地
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読む前に予習として「銀河鉄道の夜」を読んでいたけれど、今、もう一度読み返したいと思う。花巻農芸高校地学部を舞台に、蘇る宮沢賢治の世界。そうか、賢治のバックボーンには地学の知識があったんだね。石、山、星、宇宙、静謐な流れが底にあって、その上に高校生の瑞々しさが奏でられる音楽のような物語だった。甲子園やバンドやダンスのような華々しい青春でなくていい。好きなことにひたすらに向かい合う青春でいい。ということを言ってくれる顧問の先生の言葉に泣きそうになった。伊与原さんは、大人の青春もいいけれど、やっぱり高校生を→
風地

→描くのがうまいと思う。年齢の割に大人びた三井寺がちょっぴり切なくて好き。良かった。

06/20 12:45
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むらかな
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宮沢賢治作品のイーハトーブとはどこなのか、地学部の3人が夏休みに冒険に出かける。幼なじみの七夏と東京からやってきた転校生の深澤、なにかあると匂わせ終盤までタネ明かしされないため、ずっと彼らの態度にモヤモヤする。夕焼けから夜に変わる境目の空の描写が美しい。
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サウナで泣くOL
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ネタバレ宮沢賢治を読んでいないと面白さは半減。私は小学校の頃に読んだきりで、いちいちなんだっけ…と蹴躓いてしまい、最後まで集中力がないぼんやりした気持ちで読んでしまった。涙
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くさはら
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伊与原新さんの作品にハマって読破中。本作は宮沢賢治の知識を持っていない自分にはイマイチだった。
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はち
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ネタバレ深澤のお父さんの日記が後半所々で挿入されるけど、これを読んだ深澤の気持ちを考えると苦しい。自分が「その時のこと」を頭で理解はしても、気持ちはついてこないんじゃないか。父との繋がりを自分で証明するんだっていう行動原理に至ったこと、分かる気がする。悲しい不運が重なって起きてしまった事故。それはもう変えようがないけど。置き場のない気持ちはどうしたらいい?宮沢賢治の作品がキーとなって物語は進む。その青はどんな色だろう。僕らもきっと探し続けている。そして答えは行ってみれば分かるんだ。
はち

銀河鉄道の夜は読んでからの方が楽しめるかも。 自分が読んだのは3年くらい前だから割と最近だな。 https://bookmeter.com/reviews/108127162

06/14 23:49
はち

映像化するなら主題歌はリーガルリリーがいいな、とふと思う。60Wという曲はどうだろう。 https://youtu.be/-nRQ-Wq8hW0?si=2_LLn8W0hHZZH3R7

07/21 22:58
3件のコメントを全て見る
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すしな
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044-25.宮沢賢治と地学を重ねた視点が新鮮で、花巻農芸高校に来た転校生を発端とした関係の変化や、父の遺した日記を通して描かれる親子の絆に心を打たれました。彼らのイーハトーブを探すための活動で岩手の海や山をめぐり、失われた命と残された命の意味を問い直しながら、それぞれの想いを受け継げようとする姿に深い余韻を感じました。岩手という土地柄もこの世とあの世と境目的な雰囲気が感じられてよかったです。青ノ果テの向こう側が景色が見られそうな気がしました。
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マカロニ マカロン
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個人の感想です:A。宮沢賢治ファンははまる小説と思う。audible。宮沢賢治さんは天文学に詳しい童話作家であり、地学者でもあった。花巻農芸高校に地学部ができた。地学好きの3年生ミイデラ、鹿(シシ)踊り部を怪我で休部中の2年のソウタ、美術部ナノカ、東京からのイケメン転校生フカザワ、JK1年賢治ファンのフミオ。夏休みに男子3人で銀河鉄道、イーハトーヴを巡る自転車旅に出る。フカザワは何のために転校してきたのか?「カムパネルラが死なない世界」を捜しに消えたナノカの行方は?賢治作品が20作以上登場するのも魅力
マカロニ マカロン

男子3人組が訪れる南昌山(雫石町)や物見山(奥州市)はジョバンニが銀河鉄道に乗り込んだ丘とも言われる。イギリス海岸やカムパネルラが亡くなったとされる朝日橋なども登場。『銀鉄』の初期稿にカムパネルラが死なないバージョンがあるとされ、手持ちの『ボラーノ広場』(新潮文庫)内の『銀鉄』(第三次稿)を読み直してみた。「おまえのともだちが(中略)こんや遠くへ行ったのだ。おもえはもうカムパネルラをさがしてもむだだ」と書いてあるだけで、死んだとは書いてない。この本を持って、3人の巡検先を辿ってみたい(絶対無茶はせずに)

05/28 22:38
マカロニ マカロン

上記コメントでタイプミスあり訂正→✖「おもえはもうカムパネラ」☞ ○「おまえはもうカムパネラ」

08/26 17:28
0255文字
myone
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幼馴染、怪我による休部、転校生、部活発足…と高校生らしい日常を描いているのかと思っていたが、転校生の行動や幼馴染の失踪、『銀河鉄道の夜』カ厶パネルラの死なない世界…等、相次ぐ謎に先が気になり惹き込まれた。縦走しながら友情を深めていく過程や景色の描写が瑞々しい。全てが繋がっていく後半はややあっさり感はあったけれど、切なくも、前を向いていく彼らの力強さを頼もしく感じた。
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キミタン
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どうも昔から宮沢賢治とは相性が良くない感じがしていたが、イーハトーヴとかカタカナが出てきた途端読みづらくなってしまった。
0255文字
遙
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この方の作品は、とある目標を実現させる為に、序盤から中盤まで入念な準備と計画を立て実行に移すまでの日々が丁寧に書かれる。 登場人物達の背景や、内に秘めた内情がじわじわと明かされ、 後半は畳み掛けるように物事が動き出す。 本作は宮沢賢治の物語に登場する様々な舞台や、イーハトーブの地を考察し、夏休みに各地を巡見する計画を立てた、学生達の物語。 宮沢賢治好きにはたまらない一冊ながら、若さのエネルギーと探究心、自らの人生を宮沢賢治の物語に投影し始める彼らに、切なさと、ロマンを感じました。 是非映像化して欲しい。
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彼岸花
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花巻農芸高校地学部の生徒らが、イーハトーブを巡る旅に出る。青春とはまっさらで、清々しい青色だとイメージしていたが、本書では見える青空の世界が違っていた。伊与原氏は宮沢賢治の研究者なのか、童話や詩が豊富に盛り込まれており、その造詣の深さから賢治愛を強く感じた。『銀河鉄道の夜』の解明を試みながら、壮多と深澤はジョバンニとカムパネルラに想いを馳せる。家族の絆や友情の大切さに自然と気付かされるのだ。難解と言われる物語を題材にした、作家としての技量は圧倒的だった。“ほんとうのさいわい”とは何か、私は考えあぐねている
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ルカヲ
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そっか、宮沢賢治って石の人だもんね、そりゃ伊与原新と相性いいわ。ミステリー、群像劇、そしてなんといってもめちゃくちゃ文芸!(徹底的に宮沢賢治の聖地巡礼的な描写はもう芸と呼ぶべき。) タイトルから勝手に青春科学ミステリー的な色が強いとイメージしていたから、いい意味で裏切られた。 宮沢賢治のファンがこの小説を読んだらどう思うんだろう。
0255文字
HaruNuevo
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ネタバレ中盤までは三井寺先輩以外どいつもこいつもいけすかない若者ばかりだなと思いながら読んでいくと、最後には青いけれど愛おしい奴らばかりに変わる。 交差する過去、一つ階段をのぼる若者の姿を、宮沢賢治と地学の知見を通して描き出す。 伊予原さんの引き出しの多さ、引き出しに収納されたモノの豊かさ、そしてそれを押し付けがましさ無しにゆるりと提示してくれる文章に、しっかりと心を掴まれた。
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青ノ果テ :花巻農芸高校地学部の夏 (新潮文庫 い 123-2 nex)評価92感想・レビュー347