読書メーター KADOKAWA Group

人及び動物の表情について (岩波文庫 青 912-7)

感想・レビュー
8

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
kazutox
新着
日本語で入手できるダーウィンの著作を全部読む、を目指しています。本書は1872年刊で『人間の由来』の翌年。翻訳は戦前のもの。『種の起源』『人間の由来』と同じく、膨大な事例を挙げて理論を証明しようとするスタイル。その理論は今から見るとだいぶ間違ってると思われますが、それよりダーウィンがどういう目的でこの本を書いたのかよく分からない。たぶん、表情という人間らしいものも機械的なメカニズムで説明できる、ということなんでしょうが、そこがはっきりしないので少しもやもやしました。
0255文字
いきもの
新着
旧字体。進化論的、あるいは解剖学的な側面からの人間の表情について。犬猫猿から始まり人間の各種表情を考察。現代でみれば的外れな議論も多々あるけど当時の情報から組み立てられた論として面白い。理論的な書であると同時に、ある意味歴史的な書。
0255文字
やいっち
新着
「「種の起原」の生物進化の法則を人間に適用した「人間の由来」に続いて1872年に発表された」。「さまざまな種類の動物や人間の表情について,解剖,宗教,言語,心理学など諸方面からの多数の観察例をもとに動物から人間までを進化論的に論じた著作」で、門外漢の吾輩からしても極めて野心的な試みと感じる。
やいっち

が、本書、何度も指摘したように、旧字体、旧仮名遣いで、誤植乃至校正ミスが目立つ。印刷のムラも少なからず。また、昔の本で頁を難しい(かのような)文章で満ちている。読むのは現代の大方にとっては難行苦行だろう。少なくとも吾輩は(日記に書いた事情もあって)苦しかった。楽しめたとは言えないのが残念。現代表記で読みやすく構成し直し、現代の生物学や進化論の観点から解説を施したら、違う感想を抱けたかもしれない。

01/13 21:11
0255文字
roughfractus02
新着
仮説は可謬性を前提とし試行錯誤的に進む。著者の表情に関する仮説には現代では誤謬とされることもある。動物やヒトの身振りが遺伝するという連合的習慣の原理での、習慣の遺伝なる考えは現代では受け入れ難い(本書では他に伝達する際に反対の感情に両極端な姿勢を作る=反対の原理、痛みが汗を伴う=神経系の構造による動作の原理がある)。が、この3原理から動物やヒトの表情を検討する著者が、ヒトの歌を鳥の求愛の鳴き声から、ヒトの赤面を性淘汰から捉え、それらが普遍的なら人種は本来一つであると仮説する時、可謬主義は深い洞察に変わる。
0255文字
淺野 昌規
新着
赤面はあらゆる表情中最も特異にして且つ最も人間的である。(360ページ)
0255文字
mnt1983
新着
人や動物の表情所作は、その他の有用な目的の為になされた筋肉運動が習慣化して定着したりしたものだ、というような話(泣く時に目を瞑るのは眼球への血液流入による圧迫から眼を守る為だった、とか)。一つ一つは説得力あれど、彼の自然淘汰説に反して「獲得形質の遺伝」が前提とされてしまっているのが最初っからどうなのよ、という感じ。それより、彼が自身の子どもをあやしつつ「あ今◯◯筋が収縮した」とか観察してるところを思うと可笑しい。あと、不随意運動である心臓の動きをコントロールするようになった人について真偽の程が知りたい。
mnt1983

獲得形質の遺伝(学習などで後天的に獲得した特徴は遺伝するか)については、否定の方で広く合意されてるみたいだけど、やっぱりアンチもいるみたいですね(ネオ・ラマルキズム)。でもこちらによると、見かけ上はあたかも獲得形質が遺伝されたかのような(実際はそうではない)結果が得られることもあるそうです。 https://www.sotokoto.net/jp/essay/?id=100

12/11 05:04
mnt1983

ちなみにこの本の肝要な点は、人間とその他動物との感情表現の所作には連続性があるということ、人間間でも人種問わず普遍的な感情表現所作が見られるよということ、らしいです。

12/11 05:06
0255文字
シンドバッド
新着
20年以上積ん読 現在の科学的研究からの評価は、全くわからないが、面白く読みました。
0255文字
全8件中 1-8 件を表示

この本を登録した読書家

人及び動物の表情について (岩波文庫 青 912-7)評価100感想・レビュー8