読書メーター KADOKAWA Group

草原の制覇: 大モンゴルまで (岩波新書 新赤版 1806 シリーズ中国の歴史 3)

感想・レビュー
73

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
崩紫サロメ
新着
中国本土と中央ユーラシア東部の草原地帯を「ユーラシア東方」として扱う。北魏〜隋・唐を「拓跋国家」とし、後唐から建国初期の北宋までを「沙陀系国家」として捉える。北宋史の中で屈辱とされてきた澶淵の盟もその後100年に渡る南北の対等な平和共存関係「盟約の時代」の始まりとして評価する。そしてそれは大元ウルスが草原世界と海域世界を統合することで現在の巨大な中国の淵源となっていく。
0255文字
hr
新着
読了。充実の書だ。
0255文字
電波時計
新着
2020年3月19日発行。第3巻は北方草原地帯の遊牧民、および彼らの立てた遊牧王朝の動向と中国とのかかわりについて論じている。高校世界史では手薄になりがちだった遊牧王朝について、とても丁寧な整理がなされている。また、北の遊牧民と南の定住農耕民の相互作用、東西方向の人・モノ・情報の交流を視野に入れた記述がなされており、広い視野に立って中国を考えることができるように思われる。〈江南地方の経済発展〉と〈北方遊牧王朝の覇権〉とのつながりもよく見えてくる。
0255文字
バルジ
新着
「中国」に留まらないユーラシア東部の歴史を概観した壮大な一冊。遊牧王朝の興亡を軸に読み手を「漢民族」中心史観から解放する。従来のモンゴル帝国史研究の成果も取り込みながら、契丹や金といったモンゴル帝国以前の帝国形態の画期性を論ずる点は驚きに満ちている。特に耶律阿保機の契丹はプレモンゴル帝国といった趣でその後の遊牧王朝の土台を作ったと言っても良い。また華北を中心に勃興した沙陀王朝も興味深い。遊牧世界と農耕世界、ひいては狩猟世界の境界となったアナーキーな領域は中国史のみならず「世界史」の策源地でもあった。
0255文字
RX93
新着
▼遊牧民国家の中でも、900年頃~1200年頃の契丹(遼)と金について詳しい。契丹と北宋の澶淵の盟、さらには西夏を加えた「多国体制」、「盟約の時代」。しかし、北宋による盟約反故が、金による契丹・北宋覆滅を引き起こす。次は、金と南宋の時代。▼契丹、耶律阿保機。契丹は従来の中央ユーラシアの遊牧王朝に比して一段強化された安定した支配体制を築き、200年以上繁栄した▼唐代末期以降、テュルク系沙陀集団。五代十国時代。北宋も沙陀系王朝のひとつ
0255文字
ねぼすけ
新着
中国史の中で度々影響を与えた遊牧民族。その中央ユーラシア民族の歴史を唐の突厥、吐蕃、ウイグルなどから元のモンゴルまでを解説している本。漢の匈奴や鮮卑、北魏と柔然なども少し触れて唐の話が始まる。それ以前の話も少しありました。遊牧民族の起源の話は面白かったですね。あと自分は漢や唐初の時代ばっかり調べていたので、契丹の耶律阿保機や、青夏、金といった歴史は勉強になった。晩唐や元朝の始まる前の金、南宋の時代は結構ごちゃごちゃしてるなーと思いました。(まぁ、そんな時代割と他にもよくありますが)
ねぼすけ

その後は1章で突厥と唐、安史の乱以降の藩鎮が独立した勢力となり唐朝が弱体化していく様子を、2章ではその後強い勢力を誇った遊牧民族王朝の契丹の成立、契丹が渤海を滅ぼす様子と唐滅亡後に中原の王朝となった沙陀系の王朝の成立を、3章で短命だった沙陀系の王朝に代わり成立した北宋と契丹、青夏がそれぞれ争い、講和を行い均衡を保った様子が、

09/14 16:28
ねぼすけ

4章では契丹による渤海滅亡後にその地に興った女真が金として成立し、契丹と北宋を滅ぼし、北宋は南宋となる様子が、5章はモンゴル帝国が成立、拡大していき最後にはいくつかに分かれたモンゴル帝国が滅びていく様子が描かれていた。学ぶことが多く勉強になりました。契丹や金なんかの話しが多かったかな?中国史において遊牧民族王朝というとても長い期間に渡って影響を及ぼした勢力について非常に丁寧に解説していたと思います。長さもちょうど良いかな?

09/14 16:32
4件のコメントを全て見る
0255文字
Rieko Ito
新着
新書版で、北魏からモンゴルまでの中央ユーラシア東方史 という巨大な歴史を扱っているが、大変わかりやすくよくまとまっていて、中原の農耕王朝と草原の遊牧王朝のかかわりをつかむことができる。本書の骨格になる考え方は、モンゴル高原と華北のあいだには生態環境の明確な境界はなく、遊牧民と農耕民が混交して暮らしていた。そのため多元的な政治勢力の存在が常態であった、ということだ。旧来の歴史観が遊牧対農耕の二元的対立であるのに対し、多次元的に描いている。
0255文字
サケ太
新着
中国史を俯瞰するのに最適。
0255文字
Masahiro Tanaka
新着
シリーズ中国の歴史第3巻。第1巻は中原の歴史、第2巻は江南の歴史、ときて、第3巻は「東方ユーラシア」という大きな視点で「騎馬民族」の攻防を描いた一冊。 漢が滅び、北方遊牧民が樹立する北朝を経て、唐代になると中国という国を構成する人たちが大きく変動した、そして、それにつれて社会も大きく変動した、ということが良くわかる。 北方騎馬民族が樹立した、のちの清まで含めた国家のテーゼは、「いかに少数の同胞たちで、圧倒的多数の自分たち以外の人民を統治するか」ということなのだと思う。
0255文字
ソーシャ
新着
ユーラシア東方史という北方の草原地帯の遊牧民との関係という視点から中国史を叙述した新書。高校世界史では丸暗記でさらりと流しがちな突厥、北魏、五代、契丹、金など遊牧国家の興亡が要点を押さえつつコンパクトに描かれていますが、長い期間をまとめているだけあって記述はかなり濃密になっています。中原と遊牧国家との関係をつかめるという意味ではいい本なのですが、高校レベルのキーワードは押さえておかないと読むのがきついかもしれません。(というか出てくる人名や用語の読みを覚えるのがきつい…)
0255文字
coolflat
新着
55頁。安史の乱以後も、北辺の農耕・遊牧境界地帯に居住したテュルク系の遊牧集団が、唐朝を支える軍事力として機能し続けたのである。そして、この遊牧民の軍事力を味方につけておくために、唐朝は莫大な財貨を費やしたのであり、それを下支えする基盤となったのが、両税法や塩の専売の導入といった税制改革なのであった。
coolflat

201頁。クビライ政権は、ユーラシア規模での交易の活況を背景に、ムスリム商人の献策をとりいれ、通商を重視した重商主義とでもいうべき財政・経済政策を展開した。そもそもモンゴルは、チンギス=カンの時代より、中央アジアから西アジアへと版図を広げていく過程で、すでにウイグル人やムスリムの御用商人と緊密な協力関係を結び、「オルトク」と呼ばれる共同出資による会社組織をつくって商業活動を行わせていた。

05/01 11:53
coolflat

202頁。モンゴルは広域で通用する通貨として銀を選択した。徴税や貢納などを通じて銀はモンゴル朝廷に集められ、それがさらにオルトク商人などを通じてユーラシア東西で流通した。大元ウルスが江南を統合して陸海交通路がつながった13世紀後半には、「最初の銀の世紀」と呼ばれるほど、銀の使用がかつてない規模で盛んとなった。ただモンゴル時代の銀の流通は各地で活発化した商取引を満たすには不十分な水準にとどまった。そこで、クビライ政権は金銀と兌換ができる「中統元交鈔」と呼ばれる紙幣を発行し、中国での銀不足を補おうとした。

05/01 11:54
4件のコメントを全て見る
0255文字
パパ
新着
実は中華の歴史は中央ユーラシア史から見ると辺境の歴史なんだという感想。中国史が好きで研究者を目指していた頃は漢民族が紡いだ歴史が中国史だと思っていた。 しかし東晋以降の黄河流域の支配者は、鮮卑系の隋唐、沙陀突厥系の北宋、金、元といずれも異民族か異民族の権力基盤を引き継いだ漢民族であるというのが本書の結論である。杉山正明氏はマッキンダーの地政学を引用して、中央ユーラシアは旧世界の歴史の回転軸(ピヴォト)だと言っているが、この10年のロシア情勢を踏まえても、やはり同じ歴史の回転軸で動いていると実感する。
0255文字
達郎横尾
新着
古代 漢の匈奴からモンゴル帝国のユーラシア東方 中央の扱った 岩波新書の一冊です。最新の研究を踏まえ古代からののユーラシア中央の 民族の動きの全体像を掴むにはいい本と思います。
0255文字
かずー
新着
テュルク系部族の視点からみた中国史。唐(鮮卑系拓跋部)➡️後梁➡️沙陀系王朝(後晋➡️後唐➡️後漢➡️後周➡️北宋)。遼、契丹、イェケ・モンゴル・ウルスも登場。
0255文字
katashin86
新着
岩波新書の中国史シリーズ第3巻。第2巻「江南」と対になるが、ここでは「中国」の枠ではなく、中央アジアそしてその先まで意識した「ユーラシア東方」の周縁として河北を捉える。遊牧民と農耕定住民の不断の対抗関係の中で複数国家が並立し、共存する体制はまるでヨーロッパ国際関係のようで、統一帝国を前提とする中国史ではイレギュラーだがまた別の面白さを感じた。 大統合を果たした大モンゴルの記述はわりにあっさり。ただ、すぐ分裂となるモンゴル帝国がそもそも統合といえるのかという疑問も感じられた。
0255文字
MARIO
新着
2巻「江南・・」と併読。 序章『図2ユーラシア東方における農耕・遊牧境界地帯』。この「境界」及び「秦嶺淮河線」で『事件・戦いが起こり、物語は生まれる』のですよ!。ということで、隋唐・楊家将・天龍・射鵰など『演義』『説話』や、雁門関・燕雲・襄陽の地に思いをはせ、にやにやしながら読み切りました。 惜しむらくは、最後に「大元ウルス」が、内にこもる中華なるもの一旦止揚し、江南も含め、ユーラシア東方をグローバル化・多様化したことをもっと細かく書いて、シリーズ後半につなげて欲しかったと思います。
0255文字
(k・o・n)b
新着
「中国」という既存の枠組を外し、「ユーラシア東方」というフレームでタブガチ〜大元ウルスの王朝興亡史を描く。通常あまり注目されない契丹に関する評価が面白かった。中国の政治的一元性はよく西欧のウェストファリア体制と対比されるが、澶淵体制下の多国共存は異質ということなのかな。また、十進法による軍事組織や皇帝への権力集中体制等、各遊牧国家を超えて継承されるシステム的な部分への言及も興味深かった。個人的にこれまで読んだシリーズ(⑤、①〜③)の中で一番好きだった。なぜか昔から遊牧民の歴史にはロマンを感じてしまう…。
0255文字
ろば
新着
20年刊、ユーラシア東方つまり中国東北部を中心に大きな歴史の流れを概観する。第3巻は4世紀の五胡十六国の時代から14世紀の元の成立まで、特に唐滅亡以降に重点が置かれる。中国には単一の漢人世界があったのではなく、契丹や金などの遊牧民族が絶えず漢人に圧迫を加え、時にそれは宋などをの滅亡を招く。その結果として元が君臨するが、そこでは遊牧民が絶えず漢人国家を圧迫し、両者の緊張関係と戦いの中で歴史が進んでいった。豊かな江南と違い、乾燥地帯である華北からモンゴルにかけては遊牧民の国家と華北で戦乱がくり返された。
0255文字
Naoki
新着
草原と江南の関連から、新しい知識を得ることができました。
0255文字
浅香山三郎
新着
シリーズ中国の歴史の第3巻。本シリーズは、現在の中国の領域の歴史を一国史的に叙述する方法から脱却しやうとするが、それはこの巻でも試みられる。中国史と中央ユーラシア史とを接合させ、中央ユーラシア東方史といふ枠組みを提示する。東トルキスタンから朝鮮半島、東シベリアからインドネシアといふ広範囲なエリアである。単に中国の正史のイデオロギー(華夷思想)に依拠してこの領域の国々の興亡を描くのではなく、それぞれの国の実態や唐や元といふ多民族国家の特質を丁寧に論じる。中原の国からみると対立と懐柔、草原の国からみると、↓
浅香山三郎

文明化(国家システムや仏教)と部族社会のアイディンティティといふ要素のバランスが、各々の国の盛衰を理解する鍵になつてゐるのが興味深い。

04/25 00:22
0255文字
SFTT
新着
岩波の中国歴史シリーズ3巻は大元ウルスまでの遊牧騎馬民族王朝。全体的に読みやすい内容で知識の整理復習となったが、特に今まで馴染みのなかった契丹や沙陀系王朝について大づかみすることができありがたい。参考文献を頼りにさらに類書を読み進めたい。
0255文字
じょあん
新着
シリーズ第三巻。この巻でも従来の中国史の枠組みを排し「東方ユーラシア」という視点でその歴史を追う。従前、周縁として扱われた騎馬遊牧民が、騎兵という前近代においては非常に強力な軍事的優位を保持し、大きな役割を果たしたことが分かる。隋・唐を含む「拓跋(タブガチ)国家」、五代から北宋に至る「沙陀系王朝」、「澶淵体制」を画期とした多国体制、モンゴルによる契丹の制度の承継など近年の学説がコンパクトにまとまっている。現代中国を知るという点では元による統合が中華人民共和国による統合にまでつながっているという示唆も重要。
0255文字
たか
新着
3巻は北馬。遊牧民と定住民との関係が、漢代の対峙、五胡の侵入、遼の人民強制移住による遊牧地域への農耕導入、そしてモンゴルの全支配による江南産出の富が北上しユーラシア大陸全体に広がっていく、流れはそんな感じがしました。従来の中華に憧れる周辺ではなく、独自を維持し、富を求める行為の結果が中原進出なんだと思います。
0255文字
L
新着
傲慢の1巻、悲観の2巻、3巻はどうなるんだ?と思っていたら、かなりまともでした。 新書スタイルの通史としてはバランスが良い、4巻が白眉、3巻が次席というのが今回のシリーズではないでしょうか。 杉山正明の本を読むより、こちらの方がバランスが良く、新書スタイルで金や元よりも契丹に紙数を割いているのも珍しいでしょう。
0255文字
我門隆星
新着
「中国周辺史」として読むと、まあまあ可。ただ、各論(五胡だとか渤海国だとか)を読んだあとにこちらに入ると少々物足りなく思われるかも。ということで、こちらに入ってから契丹だとか何だとかに入るほうがちょうど良い。どうせ本書末尾のモンゴルは、たぶん大方スルーだろうし(をいw
0255文字
mandaraderluste
新着
第三巻は主に中国大陸北中部の草原・中原に焦点を当てる。射程は「ユーラシア東方」というさらに広大なエリアであり、もはやいわゆる「中国史」ではない。北方の遊牧民族は卓越した騎馬軍事力を背景に、中原から江南への進出を繰り返した。その機動力と裏腹の中央集権体制の脆弱さを克服すべく、江南国家の封建体制を積極的に取り入れ、また「澶淵体制」と呼ぶある種の国際秩序を形成したことは、その後のモンゴル帝国に通じる人類史上の一大叡智なのだと学んだ。また、非漢語圏の言語に対する極めて意識的な統御は近代国家的であり、非常に驚いた。
0255文字
aeg55
新着
揚子江以北の通史。歴史としては前に読んだ『スキタイと匈奴』『馬の世界史』と一部重複するが、四半世紀ほど経過すると研究も進み「歴史が変わっている」ような感覚。知らないことばかりであった。拓跋と佐陀、そして契丹や金、西夏などは、辺境の夷狄というイメージでしかなかった。シルクロードを介した西方との交流は「大唐」が行ったという教科書的理解であったが、これらの国々部族民族が大きく関わり行っていたという事で、よく考えてみれば、その方が合理的であり理解しやすい。
aeg55

東晋や南宋など秦漢の流れを汲む国家は権威を守る兵馬を養う為にいかに税収を上げるか繰り返されていた。これに対し遊牧民国家は、遊牧民族=兵馬である為、農耕民を取り込みつつ経済基盤を固める事が違い。大モンゴルが南宋を飲み込む事によって、商業による経済拡大が起きた、と言うのも、これまで抱いていた大モンゴルのイメージとはかなり違ったものとなった。江南の日本への影響も大きかったが、北側中国の影響も当然ながら大きかったという事がわかった。 続く後2冊も楽しみである。

12/06 22:43
0255文字
路人
新着
中国の歴史シリーズ3冊目。4世紀から14世紀に至るユーラシア東方史。前作舞台(江南)に比べなじみの無い地域で入りにくく、あの大帝国“元”の扱いも僅かな感じ。それでも、元を支えたのは江南の経済力であり、14世紀の気候変動がその衰退をもたらしたという説明は興をそそる。
0255文字
kk
新着
東アジアという従来の枠組みを超えて、「東ユーラシア」という視点に立って4世紀から14世紀までのこの地域の歴史を論ずる。単に周辺民族や制服王朝の消長を追うのではなく、狩猟・放牧社会と農耕社会の接壌地帯に着目し、そうしたエリアでの両者の相互作用こそが東ユーラシア全域の歴史を動かす原動力であったと説くもの。空間的にも時間的にも、気宇壮大。「澶淵体制」を基調とする「多国システム」の重要性の指摘もグッド。他方、地名であれ人名であれ、比較的マイナーな固有名詞がテンコ盛りなので、ある程度の前提知識が要求される一冊。
0255文字
Jirgambi
新着
「拓跋国家」「沙陀系王朝」といった辺りの理解が追いついていないと感じる事があり、大学時代のゼミや発表の際に聞いた研究者名や用語を時折思い返しつつ、読了。遊牧民ないし狩猟民/農耕民にそれぞれ対応した二重支配を共通して行い、またケシク(親衛隊)による登用で、物理的にも心理的にも内廷から有力部族が「遠く」なりやすい遊牧王朝の弱点を補完した統治を進めていく。記述は、政治史への比重が高いものの、遊牧文化側から政治に及ぼした影響(その反対も)にも触れられておりサクサク読み易い。
0255文字
いまこ
新着
以前から北方騎馬民族は名称と本拠地が結びつかなくてよく分からないでいたし、地理が頭に入ってなくて地図を見ながら読むことになり、少々時間がかかった。まだ分かった気はしないが、漢民族が万里の長城を築いてひたすら北方騎馬民族を撃退し続けた訳ではないことは理解できた。
0255文字
(ま)
新着
農牧接壌地帯を動因としたユーラシア東方史 現在過去の遺恨を晴らしてる??
0255文字
おーや
新着
最近、流行している遊牧民を軸に歴史を叙述しようとする試みの一つ。「中央ユーラシア史」という言葉は既に定着しつつあり、森安先生も著書で述べておられた「農牧接壌地帯」が、今後、この分野の中心テーマになるのかなと感じた。
0255文字
れうしあ
新着
ユーラシア東方史は遊牧民と農耕民の関わりあいの中で展開する。五胡十六国時代に遊牧民が侵入し、鮮卑の拓跋国家が中華統一を果たす。これは中国国制と遊牧民軍事力の融合であった。続いて契丹はモンゴル高原に入植した上北辺を支配し、蕃漢二重体制を敷いた。南の沙陀連合体と対峙する形となったが、遊牧王朝において中央集権化を成し遂げたのが強みであった。その後契丹、北宋、西夏が盟約により共存する多国体制が実現した。契丹に代わり金が勃興してもこの体制は変わらなかった。変化を齎したのはモンゴルである。元は東西南北の統合を果たす。
0255文字
あずさ
新着
ネタバレ新書による中国の歴史シリーズ、全五巻。第三巻は、二世紀の五胡から北魏(タブガチ)、突厥(テュルク)の台頭から、唐とウイグル、ソグド、チベットとの関係。契丹(キタイ)から沙陀系王朝(五代)、北宋、金(女真)。そしてモンゴルの大元ウルスによる統一から解体までを扱っています。ユーラシア東方史を多元的に描くことを目標に、新書ながら分かり易く綺麗にまとめて下さっていると感じます。
0255文字
ミント
新着
★★★ シリーズ3冊目。遊牧という生業は単独では成り立たず定住農耕民あるいは都市民と言う他者の存在をもとより必要とした。 中央ユーラシアの多くのオアシスでは、遊牧王朝による広域を覆う軍事力の庇護のもと、オアシス間を結ぶ交通網の安全確保がなされ交易が活発に行われた。 北宋が150年以上存続できた最大の理由は皇帝が軍事力を手中に収めることができたから。
0255文字
やまほら
新着
シリーズ第2巻「江南の発展」に続きおもしろかった。第2巻は南、今回は北の視点から中国史を眺めるのが、これまで読んだ中原中心のものとは違う。特に、北の草原は辺境、蛮族、侵略者的な印象だったのが、まったく異なって感じられる。なので、金が中国北部を領土にしたり、元(大元ウルス)が全土を統一すると、読んでいて達成感がある。また、それらが単に武力ではなく、政治や経済の制度、宗教政策によるものであることもわかる。あと2巻も楽しみ。
0255文字
於千代
新着
唐からモンゴル帝国までを遊牧民に焦点をあてながら述べていく。遊牧民族は高校世界史では周辺的に扱われがちだが、実際には中国に多大な影響を与えていることがよくわかる。ただ、自分の教養のなさ故に次々に盛衰興亡していく民族が追い切れなくなっていく。それが北方ユーラシアを舞台に、いかに多くの民族が関わりながら歴史が紡がれたかという証左なのだろうが。
0255文字
ピオリーヌ
新着
シリーズ第三巻。ユーラシア東方史という枠組で北魏から元までが書かれる。筆者の専攻である契丹、沙陀、宋、金についての記述が充実。今まで漠然としか知らなかった時代について纏まった知識を得ることができた。宋といえば軍事的に劣っている文治国家の印象が強かったが、テュルク系の沙陀系王朝の系譜をひく王朝という視点は新鮮。また2012年に開催され、私も見に行った契丹展のことを思い出した。契丹大字契丹小字が書かれたTシャツを買えたのは良い思い出。
0255文字
全73件中 1-40 件を表示
草原の制覇: 大モンゴルまで (岩波新書 新赤版 1806 シリーズ中国の歴史 3)評価66感想・レビュー73