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泣くな研修医 (幻冬舎文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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ひらけん
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ネタバレ誰もがブラックジャックみたいな天才的な腕を持っている訳ではない。人の生死が行き交う、医療の現場は、ドラマなんかより、何百倍も壮絶で、そこで必死に働く医師の葛藤は、普通の人には考えられないくらい、もの凄いものがあるんやろうな。麻酔して、体にメスを入れる。それがどれだけ神経を使うのか。経験した人でないと分からないものなんやろな。その人の一生を決めてしまう弁護士と、人の命を救う医者だけにはなりたくないと、どちらもなれるだけの頭はなかったけど、高校の時に思った事があるよ。25歳で癌で亡くなる話はずっしり来ました。
0255文字
SEI
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ネタバレ鹿児島大学医学部卒で外科医の中山による医療小説。患者が日々亡くなっていくがん専門病院で勤務していた著者ならではの命に対する冷静な視線が、新人研修医の活躍を通して描かれる。 この春医学部を卒業した雨野は、美人の指導医の佐藤の下、研修医として猛勉強の日々を送っている。交通事故で腹が裂傷し、腸が機能しなくなった5歳児。末期がんの90代患者に突きつけられる命の値段。同じ歳で苦しみ喘いで泣くなる患者。雨野は、カンファレンスに怯え、不甲斐なさに泣きながら、それでも医者として奮闘するが…
SEI

ドラマ化もされた人気作品とのことだが、ラノベのような密度で、正直文章はあまり上手くない。タッチも淡々として、医療現場の緊迫感が伝わってくるという感じでもない。 それでも本職だけに、命を預かる医者の仕事の壮絶さは、その行間から滲み出ている。手術の時には患者の人格は関係ない、ただの精巧な肉の塊という真実。病状説明=ムンテラの無慈悲さ。胃の液体を吸い出すドレーンという管、病歴、薬歴を意味するアナムネ、BT=体温、BP=血圧、腹膜浮腫=腹に散らばったがん、呼吸状態改善のための気管内挿管等の専門用語等々。

05/08 14:07
SEI

非医療者としての感覚的な命への態度から、冷徹かつ専門的な医者として移り変わる研修医の姿を、分かりやすく伝えた良書ではあると感じた。 こういう小説を読むと、あらためて、自分は医療従事者になるのは絶対に無理で、そもそも医者も含めて人間は全員が命を博打に晒されているが、せめて迷惑をかけないように、出来るだけ長く健康に生きたいと思った。

05/08 14:12
0255文字
すずらん
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ネタバレ医師になったばかりの隆治が色々なことを感じながら成長していく物語。研修医の仕事がこれだけハードであるとは驚く。患者が今どういう状態なのか他の医師にはわかるのに自分はわかっていない焦り、出来ない不安が伝わってくる。手術の模様や治療の様子がリアルにかかれている。大腸がんの終末期のイシイは隆治と同じ25歳であるからこその葛藤。交通事故にあった5歳の拓磨はお腹から腸が見える状態であり、順調に回復しなかった。やっとおならが出たときは「よくなったねえ」と隆治はポロポロ泣く。私も泣いてしまった。
0255文字
ネネ
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ネタバレ布は中央に四角い穴が開いており、ちょうど少年の腹だけが露出した。その時少年は、顔も手足も氏名も年齢性別もない、家族も友人もない、その人格もない、ただの「腹部」となる。 外科医にとって患者の人格は、治療行為になんら関係ない。どこで生まれどこでどう育ち、何を考え誰を愛したかもまったく関係ない。ただその存在の一部である皮膚、筋肉、臓器、血管、神経、組織と対峙するのだ。そのためにはこの「覆い布」の発明は素晴らしかった。
0255文字
ゆー。
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ネタバレ「医療に携わる著者が書いた物語なので『専門用語(視聴打触やムンテラ=家族に病状を説明すること)』の数が多い。考えさせられたのはパート2の話で、94歳・家族なし認知症の患者さんが登場し、手術すれば助かる可能性がある。果たして延命するかしないか?結末は延命せず終わるけど、手術が成功しても自分が誰かわからない。実際の医療現場ならどうするのだろうか…。 パート5の佐藤の言葉『医者が命懸けでやらなきゃ患者さんは助からない』(p237)ごもっとも。」
ゆー。

注・フィクションです。 手術室前。医者の元へ患者の夫が駆けつける。 夫『先生!!嫁は…嫁はどうなんですか?』 医者「嫁はね…さっきLINEがあって友達とご飯食べに行くとか。」 夫『いや、あんたの嫁やなくて、私の嫁さんや。』 ピッピッピィィィー…。 看護師『先生!途中ですよ。早く戻って下さい。』 夫『無事なんだろうなぁぁ。』 医者「まことに申し上げにくいのですが…私、耳鼻科担当なので。」 夫『なんで手術室にいるんだよ!!』 医者「ご安心を奥様の手術は先ほど成功しました。では機器の点検途中なので失礼します。」

01/02 16:48
0255文字
弥吉
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ネタバレ幼いころ兄を無くした、善良でお人好しな青年が研修医として、一般的な感性と医師としての立場での目線とのギャップにショックを受けながらも医師として一人前になれるように誠心誠意頑張るストーリー。 本物のお医者さんが執筆されていることもあり、病院という特殊な空間や研修医時代の主人公の目線の表現が巧みでのめりこんで読むことが出来た。 特にスタートラインが医者ではなく、研修医のスタートからなので感性や考え方が‘‘医者”ではなく”一般人”に近いため、自然と主人公に共感し応援してしまう。
0255文字
ポンタ
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ネタバレひとつのミス、小さなうっかりが人の生き死にに直結する医者という職業を選ぶことだけでも尊敬します。世の中の医者がみんなこんな真摯に仕事に向き合ってくれるなら、素晴らしいと思いますが…実際はどうなんだろう?研修医という「新人」でなく、でも学生ではないポジションから見た作品ですが、やはり医者は大変なんだなと思いました。
0255文字
K
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ネタバレ序盤は頼りない隆治にモヤモヤしたが壁をひとつ乗り越える毎に成長していく姿に胸が熱くなった。頑張れ隆治。
0255文字
えるざ
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ネタバレ医師免許をとったばかりの新人研修医の奮闘記。免許はあれどもまだまだ現場での用語もよく分からず、限りなく一般人に近いのでモロに感情移入しながら読めます。主人公隆治と共に泣いて悔しがってハラハラしてホッとして感情が大きく動かされます。誰一人として悪者が出てこないのも良かったです。
0255文字
ゆう
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ネタバレまさか地元が出てくるとは!患者と向き合う中で成長していき辛い過去と向き合う。 命と向き合う医師の仕事は本当に大変だと思う。このように地道に命と向き合う医師に診てもらいたい。
0255文字
ちず
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ネタバレ外科医を目指す研修医1年目 無能扱いされることを恐れて知らない言葉も知ったかぶりをする。 医師になりたてって、こんなに何もできないの? 診てもらうのが怖くなるね。
0255文字
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泣くな研修医 (幻冬舎文庫)評価78感想・レビュー11