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武漢日記:封鎖下60日の魂の記録

感想・レビュー
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〇
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決して忘れてはならないことだからと思って手にとったけど、読了してみると「忘れてはならないこと」よりも「もっと知るべきだったこと」だったなと思う。渦中の人々がどんな気持ちだったのかを私は今に至るまで本当に考えたことがなかったのだ。淡々とした日記調で綴られる叫ぶような祈りの言葉が辛く、しかしここまで激しく書くことができたのだとそこにも驚く。筆者の別作品も読んでみたいと思った。
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ひるお
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2020年1月、あるいは2019年の年末、突如始まった新型コロナウイルス・パンデミック。その緒戦となった武漢での壮絶な日々を綴った“籠城”記。情報統制や言論弾圧によって被害が拡大する中、人々はあらゆる手を使って互いを支援する。筆者の投稿が削除され、代理投稿も難しくなったとき、読者たちが日記を一段落ずつコメント欄に投稿した、というエピソードに胸打たれる。「愛心菜」「一省一市支援」といったシステムにも唸った。一方、ごく初期にこれだけの情報があったにも関わらず、有効な対策を取らなかった自国政府に改めて呆れる。
ひるお

ごく初期の時点でN95マスクでないと意味がない、という情報が出ているのに、日本で配られたのは布マスク2枚(しかも1世帯につき2枚)! コロナ禍はまだ終わっていないのだし、何も忘れてはいけないなと思う。

02/24 10:12
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野里子
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新型コロナ発生時、己の無力さを痛感するばかりであった日々の記憶を鮮明にする一冊。分断に次ぐ分断、断絶に次ぐ断絶による、圧倒的な閉塞感。当時蔓延していた惨憺たる空気の、ざらついた手触りが日記全体を覆い尽くす。それでもきっと、日常の微かな光を掬い上げるような眼差し、政治に向ける言葉の鋭さは保ち続けていられるのだ。書くことが抵抗であり、社会への意思表示であり得る限り。「せめて、私たちは記憶しなければいけない」という作者の言葉は、シモーヌ・ヴェイユの「純粋さとは、汚れをじっと見つめうる力である」を思い起こさせた。
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Nomsan
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中国湖北省の省都・武漢で2019年末から原因不明の肺炎が拡大。2020年1月23日(旧正月2日前)から3月27日まで計76日間、武漢はロックダウンとなる。 その後約3年余り世界中に蔓延した新型コロナウィルス感染症(COVID-19:COronaVIrus Disease 2019)の始まりだった。 そのロックダウン期間中の日々の生活と街の様子と考えについて、現地の作家による詳細で貴重な日記。様々な圧力もあっただろうが、記録を続け、こうして日本語にも翻訳されていた。やっと読みました。
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カナ
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ネタバレ正直中国に関しては自分たちとは全く違う考え方の人種のようなイメージを抱いていた。政治的な面では今でも変わりなく感じているが、この本を読むと個人の反応は自分と全く変わりないと感じた。(ネット自体は繋がっていないはずなのに日本でもよく使われた「大事なので三度言う」には思わず笑ってしまった。)医療者の犠牲者が想像以上に多かったことが非常に残念でならない。著者さんは文字で戦い続ける人のご様子。ブログや文章で日常を伝えるだけでも武器に変えた方方氏が今でも発信を続けていることを祈りたい。
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young
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コロナでロックダウンした武漢在住の女性作家が武漢内から見えた風景が赤裸々に記録されている。つい数年前のことなのに、こうして記録として読むと、はるか彼方昔のことのように思えるし、きちんと記録を残すことが大事だなぁと思った。 印象に残ったのは極左とのやり取りで、筆者が高校生に文章を書くシーン。愛情をとても感じる一シーンである
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J D
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 コロナが近々5類になろうかという時期に読んで見た。傍から見ていた武漢とここに記されている生身の武漢の違いに圧倒された。すでにかなりの変異を遂げたコロナウィルスだが、武漢での最初のウィルスは相当強かったのか、無防備だったのか。正しい情報の大切さが身にしみた。「小説とは、落伍者、孤独者、寂しがり屋に、いつも寄り添うものだ」という言葉が心に染みた!武漢という都市を知れたこと、武漢での出来事を知れたことは収穫だった。おすすめです。
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晴耕雨読斎
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ネタバレコロナの震源地である武漢で、そこに住む人々が都市封鎖の中、どのような毎日を過ごし、どのような思いで生きていたのかを知るべく本書を手に取った。刻々と変わる感染状況のなかでの市井の人々の思いが伝わってきてた。日本ではこれほど支持を得たブログはなかったと思うが、作者である方方の真摯さが読む者の心をうつからであろうか。
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niisun
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新型コロナを5類にしようかという話も出てきており、そろそろ読んでみるかと手に取りました。後から思い出して書くのではなく、その時の心情とともに記録されており、瞬間を切り取るという意味で本当に貴重な日記ですね。この本を読んで『東京焼盡』という東京大空襲前後の内田百閒氏の日記のことを思い出しました。ほぼ酒と食い物の話でしたが、誇張も脚色もなく、只々日々の記録に終始しているところに価値があるように思います。方方氏の『武漢日記』はもう少し主義主張が強いですが、やはり何十年後かにはさらに価値あるものになるのでしょう。
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よしあ
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たまたま直前に読んだ「最後の物たちの国で」。不条理な状況での、女性のひとり語りである共通項。前者は体験を記したフィクションの手記。本書はブログでリアルタイムに発表した文章だが、フィクションといっても通用してしまいそうな、でも現実の話。 状況が状況なので、ずっと怒っていて、!が多用で疲れた。元々こんな断定的な文章を書く人なのだろうか?もちろん日本語と中国語ではニュアンスも違うだろうけど、言語が思考を限定するというのはあるのかな。 情報も限られた渦中のただ中にいる人間に、何ができるか?難しいです。
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ひろ
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良書。「国を愛する、生まれた地域を愛するということは、決して権力に対して盲目になる事ではない」ということを再確認させてくれる一冊。日常の取り止めもない内容から唐突に現れる鋭い視点や論評が素晴らしかった。
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nokiko
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中国の小説家ってすごい地位が高いのね・・ なかなか一筋縄ではいかない相手と戦うには 度胸がいる バタフライ効果 どこかにいる一番悪い奴の口をやっつけるには・・ がんばってほしい 出口は見えてる気がする
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ごんきっく
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武漢で起きたこの事実が、時間差で欧米、アジア、そして日本で繰り返されてたんだんだなぁ、と感じた。日本でも緊急事態中の本がいっぱい出てきたけど、きっと今後は検証本なんかが出てくるんだと思う。だけど、最後にはこの本のような庶民の話しや記録が歴史に残っていくと思う。右とか左とか関係なく、起きた事実を記録するって難しいだね。
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たろ☆
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何が正しくて何が間違っているのかも定かではない中,SNSを駆使して情報を収集し,事実を事実として把握しようと努める著者。中国ならではの事情(検閲)もあって,ブログは何度となく閉鎖されるが,著者はそれでもめげずに情報を発信し続ける。その甲斐あって,歴史上まれに見る,未知のウィルス感染症と戦う市民の日常が生々しくリアルに描かれた記録が残されることとなった。
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alison
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積読解消!
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FuziKatu
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コロナ下の武漢での都市封鎖のブログ。庶民目線で60日に及ぶ日々の様子が記述されている。コロナで亡くなった人々への哀悼とこれに立ち向った医療従事者への畏敬の念が書かれている。同時に、20日間もヒトヒト感染を隠蔽した地方当局への責任を舌鋒鋭く追及し、また、筆者を貶めようとする"極左"への反撃は、筆者が骨太の精神の持主であることが解る。貴重な記録である事は疑いない。
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ぼうさん
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コロナ禍という言葉を初めて聞いてからほぼ2年たった今、改めて、まだ全てが未知で手探りだったあの頃何が起こっていたのか振り返りたくなった。日々記録を残してくださった方方さんに感謝。60日間の中に、人々の苦しみ、弱さ、暖かさ、強さ、色んなことが凝縮されていた。この時期の事を思い出しながら読み、現実に起こったとは分かっていても、まるでフィクションを読んでいるよう。ただ、これらは本当に起こったことで、2年後世界はここまで変わっている。本文中の忘れられない一文を最後に。 「逝きし者は已り、生きし者は斯くの如く」
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namtek
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コロナウイルス感染が始まった武漢の封鎖の様子がリアルに伝わる。中央病院のスタッフの死は痛ましい。そんな中で市民が協力して外出禁止という制約のなか生き抜いている姿は感動した。やがて終息していくが、それまでの流れが日本の状況とは異なっていることになにがしかの違和感を感じた。
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入道雲
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新型コロナが最初に猛威を振るった、中国武漢。そこに在住する作家の日記だが、ロックダウンした都市での生活や中国ならではの政治や民衆の動きなどが、臨場感たっぷりに綴られていて、当時の不安感や陰鬱な空気が伝わる。感染して命を落とした人の無念、治療や介護にあたって感染した人、家族友人を亡くした絶望など、悲痛だ。日本でも命を落とした人がたくさんいるのに、振り返って総括もしない政治は何なのか?コロナは収束しても亡くなった人達は帰ってこないのだ。感想になったかどうか??
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さき𓆏
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★6:デフォーの「新訳ペスト」と同時期に読んだ作品。思えば本書の存在も、このコロナ渦を乗り切っていく大きな助けとなった。方方さんが当局から様々な妨害工作を受けながらも懸命に発信し続けた“不都合な真実“。本書は日記形式のスタイルをとってるため、その日の彼女の心模様がもろに反映され、正直読み手も精神的にかなりキツい。しかしこの先の見えない閉塞感こそ、当時の武漢の人々が味わったものであり、私にとって本書を通じた疑似体験は間違いなく、このコロナ渦の三年間おおいに役立つものであった。➡
さき𓆏

➡思うに読書とは、どれだけ冊数消化したかではなく、それぞれの作品から如何に学び、実生活の振る舞いにどう反映させていくか?ではないかと思った。今までの私にとっての読書は基本、娯楽でしかなかったが、今回のコロナ騒動でその辺りの認識も大きく変わった。勿論、漫然とページを消化する読書だって有りだろうが、せめて心の琴線に触れる言葉に対し反応できる感性だけは幾つになっても大切にしたいものだ。

12/28 18:03
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Sakie
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湖北省武漢市が突如封鎖された、新型コロナ発生ごく初期の60日間の記録。新型コロナの本質的な事象は既にここにある。あと1週間の我慢だ。ワクチンができるまでの我慢だ。初期のそんな心持が今となっては新鮮なほど、あれはほんの始まりでしかなかったと知れる。発生場所が中国であるという一点で、私たちの頭の中にはフィルターがかかった。特殊な国家だからと。この本を読んで感じたのは、著者も著者のまわりの人々も、信じているということ。民主主義ではなくとも、在る秩序。人々との紐帯。善なるものへの信頼。『法治社会』としての中国を。
Sakie

『政治的公正』の名分のもとに、ネット検閲官によってWeb上の投稿が通告なく削除されるのはよくあることのようだ。それでも諦めず思うことを投稿し、削除を免れたものによって意思を表明し、人々と意思疎通する。削除されることがわかっていても、怒りを表明する。そういう形で、社会は正しくあることができると、信じているようだ。それでも、バルガス=リョサの著作が本屋の棚から消えたことを知り、彼がなにか発言をしたからではないかと推測し、気落ちしている。その先には何が残るのだろう。先日読んだSF、馬伯庸の「沈黙都市」を想う。

10/16 11:54
Sakie

中国ではネット上で誰彼構わずいちゃもんをつけるのは"極左"だそうだ。彼らは文化大革命の復活を願望しているとか。文化大革命の中で多感な時期を過ごした著者には当然、とんでもないことである。ネット上での彼らの行動はネトウヨそのもので、不思議なものだよなと感慨深い。

10/16 11:54
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itokake
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政府発表が全く当てにならない中国で、方方さんの提供するできる限り正確であろうとする情報は武漢市民を支えた。彼女の正義感と勇気がすばらしい。だけど、著者は作家協会の上部組織で主席を務めた後、定年退職し悠々自適な年金暮らしの65歳。暇も金もある独り暮らしのマダム。町の清掃人に感謝、スーパーの店主に感謝とつづるんだけど、彼女の暮らしには生活臭がない。そのはず、普段の家事は家政婦がやっている。武漢封鎖中は家政婦がいないので、老犬は洗ってもらえず皮膚病に。著者の兄嫁日記が数日引用されていて、そちらはリアルだった。
ばたやん@かみがた

鋭い観察ですね。もっとえげつなく贅沢してる人々もいるでしょうが、確かにその通りです。まぁ、このような確かな格差の存在も中国の真実の一面でしょうが。

12/07 13:47
itokake

ばたやんさん、コメントありがとうございます。コロナ震源地の中国ですが、なぜかあっという間に表面上は鎮静化しているのが不気味です。今は中国で何が起きているのでしょう…。北京オリンピックもどうなるやら。

12/07 15:30
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耄碌先生
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★★★★★95点「ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ」
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とある内科医
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すっかりコロナ本から離れており、1年間も積んだままにしてしまった。 新型コロナと中国政府との戦い。 当初のイメージは、既に過去の歴史のような感覚になりつつあるが、だからこその貴重な記録。数年後にはどう読まれるだろうか。
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perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺
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ネタバレ2020年著。こんな新しい話題作を読むのは久しぶり。そしてコロナが感染爆発して制御不能な日本において読むと言うのも大変趣があった。内容としては日常を書いたもので、取り立ててどうこうではないもののさすが作家だけあって読ませる文章だ。著者も極左に攻撃されているが、日本のネット右翼と酷似しているのが笑える。頭の空っぽな人間に誹謗中傷のノウハウを注入して速成栽培しているのだろうお気楽な話だ。→続く
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

中国の感染防止対策は初動が隠蔽失敗だったもののその後は上手く行ったので、日本は一年半以上も下らない中途半端なことをしていないで学ぶべき。中国が嫌なら台湾でもいい、誤った対策を続けてこの様だ。 気になった箇所。「英雄である必要はない。普通の人であればいい」だったと思ったが、これは『ペスト』を意識しているのかもしれないがいい言葉だ。また国外に脱出した人々も英雄でなかったというだけで責められるべきではない、とも。 最後に。検閲が制度化された国家になんて死んでも住みたくない。

08/16 21:21
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owlsoul
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コロナ・パンデミックによって封鎖された武漢において、地元作家がブログで配信し続けた60日間の日記。著者自身が自宅に軟禁状態のため、主な内容としては、知り合いから送られてくる情報やマスメディアの報道に対して所感を述べる、というものだ。彼女の知り合いに医療関係者がおり、医療現場の最新情報が頻繁に書かれたことや、彼女が役人や政府を痛烈に批判したことが、多くの読者を獲得した原因だろう。SNSにありがちな感情的文章も散見されるが、そこに生々しさがあるともいえる。将来この記憶が薄れた頃、史料的価値を持つかもしれない。
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ちゅんちゅん
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星3つ。 武漢の人達がいかに自粛し感染者0を成し遂げたか、特に買い出しは素晴らしい。著者の投稿が常に検査官により削除され非難される中で声を届け続ける著者とそれを協力する人々はとても勇気あると思う。李文亮医師の惨事は知っていたが、中国でも皆哀しんでいた。香港やウィグル族の問題も理不尽と考える中国の人々はちゃんといる。「人から人へは感染しない」と言う中央病院の院長や役人達隠蔽者は今は未だ処罰されてないのだろうか?逆に著者が処罰されないことを願っている。
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りえぞう
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◎。作者は一般市民とは言えないが、あのロックダウンの日々の人々の逞しさ、知恵、そして怒りと哀しみをブログの形で、しかしさすがの格調高さで綴っている。これをいちいち削除する当局は狭量過ぎるが、やはり危険なのかな。
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犬養三千代
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やっと図書館から回ってきた。待ちくたびれ、、。去年の緊迫した様子、急テンポな展開はゾクゾクした。また、去年のことなので俯瞰した視点で眺めている自分に愕然とする。これからどうなるのだろう?ワクチンも95%希望者だけとか。やれやれ。。
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ホグワーツ卒業生ナナツーコ
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2020年1月末から60日間に渡る中国は武漢市のロックダウンの様子を記録したブログ日記。武漢市民の不安な心境と感染状況を綴るだけでなく、医療機関の生の声も伝えてくれる。 記述にある「政府」が党中央政府か湖北省政府か武漢政府かのどれを指すかわからないが、感染拡大を引き起こしたとして「トップは引責辞任しなさい!」と筆者は手厳しい。そのため検閲機関からブログを削除されたり、極左からネット上で攻撃を受けたりするが、そのたびに「私がそんなもの恐れるか!」と怪気炎を上げる。 いやはや、久方ぶりに女傑を見た感があった。
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gecko
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武漢在住の作家である著者が、新型コロナウイルスの感染拡大による「都市封鎖」下で綴った60日間の記録。封鎖開始(2020年1月23日)の2日後から自身のブログ上で書き始め、不安と緊張が続く中で、身辺の出来事や知人の医師らから得た情報を共有したもの。死者を悼み、事態の責任の所在を追及し、体制派である「極左」からの攻撃に晒されながらも、刻々と変わる状況と自身の考えを発信し続けた。毎日深夜の更新を待った数千万人の読者に共感する。苦難を共にする人々への連帯と、作家としての矜持が感じられ、無力感の中読んで励まされた。
gecko

「ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ」/「『我々はいかなる代価も惜しまない』という言葉を聞いたとき、自分がその『我々』だと思ってはいけない。その『代価』のほうなのだ」/「この世の中に、まだ私が期待を抱くのは、こうした善良で理知的な人たちが依然として努力を続けているからだ」/「沈黙して語らず、偽装に加担していれば、バカを見るのは自分だ。だから、叫ぶべきときには叫ばなければならない。……社会の進歩は、私たち一人一人が偽装をしないこと……偽装に加担しないことから始まるのだ」

06/13 01:49
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ぱふぱふ
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友人から借りた本。ブログの文章をそのまま翻訳しているのでとても読みやすくはあるのだが,内容が重たくて,なかなか読み進められなかった。それにしても中国はこの程度の内容の政治批判でもブログを閉鎖してしまうのか。今時。どんな過激な論調でかかれているのかと思ったが,閉鎖された武漢における日常が記録されているだけだ。その中で伝聞ではあるが医師たちが次々と新型コロナウイルスにかかって倒れていく記載があり,悲しい。ウイルスの発生源などについては一切コメントなし。
ぱふぱふ

そうですね…。大変残念なことです。ですが,以前なら紙の本の出版を止めるのはたやすいことでしたが,今回はブログだったということで,閉鎖されても転載し拡散することができたのが幸いです。

05/16 00:54
ばたやん@かみがた

そうですね。そしてその事も当局には筒抜けになっている訳で、作家およびブログ主共々何らかの“対価”を払って発信出来ていることを忘れてはなりますまい。

05/16 01:39
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石井
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百年前のスペイン風邪の教訓が新型コロナ対応で生かされていたとは思えない。何十年何百年後かに来る新しいパンデミック時にこのような記録が生かされて欲しい。正体が分からないことが人を不安にさせ都市封鎖を招いたがそれにより拡大を防ぎ鎮静化させた。次に正体が徐々に分かることにより効果的な対策や原因が分かってくる。日本もこの1年間にこの過程を経たし、正体が分かることで慣れや危機感の低下を招いたのも事実。いずれは人の往来が復活するだろうが、その間に人の心と環境がどのように移り変わったのかは記憶しておきたい。
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がらくたどん
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発信源のブログが削除されたという話を聞いて、「読みたい」というより「書店からなくなったら残念だな」という思いが先行して購入した本。「封城」日記共々、身辺雑記に感染症への思索が混じり込む過程を追体験できる。特に楽観バイアスと増幅される不安・公式発表情報と医療関係者を含む知人からの情報との乖離からくる信じる軸の揺ぎ・身近な者への心配と見知らぬ者への心配の同じ部分と違う部分・社会への感動と憤り。著者が作家さんだからか情緒的な変化が読み取れる。本書も思索を実体のある「物」の姿で留める事の意味を強く意識させられた。
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惡い読書
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これらの日記文が昨年の1-3月に世界に発信されていたのだから、各国の指導層に当たる人らが傾聴していたら、と思わずにいられない。殊に151から153頁の件。長くなるが抜粋する。 【❶一人の科学者として、私は陰謀論の流行が人類の世界において一つの常態となるのではないかと思っていいる。現代社会はますます複雑化し、科学技術もますますハードルが高く、そして常識に反するものになっている。すでに一般人が複雑な現代社会で生活するための確実な根拠を提供することは難しい。 ❷啓蒙時代から、人類はいつも、あらゆる事物は
惡い読書

⇒⇒なければならない。「いかなる代価も惜しまない」のは、本質的に科学に基づく戦略ではない。 ❺感染症が拡大する段階では、流行病学の専門家の助けを借りて、新型コロナ肺炎の特質とそのほかの流行病との異同を分析し、それから今後の趨勢を科学的に判断し、さらに将来の感染防止策を調整することが特に必要である。私たちは思いつきで感染症の管理と制御の目標を設定してはいけないし、またそんなことはできない。❻新型コロナウィルスがここまで蔓延した現在、数万人が感染し数千人が死亡した。さらに数万億元の経済損失が出ることになるだろ

03/18 23:36
惡い読書

⇒⇒⇒う。だが、一人として責任ある立場の人が、私の責任だと言うのを聞いたことはない。少なくとも、私に責任があると言って一般市民に謝った人を見たことはない。誰にも責任はないことを黙認しているかのようだ。感染症と闘っている期間、私たちは士気を高める必要がある。「プラスのエネルギー」が必要だ。負の側面だけを見てはいけない。これはすべて正しい。だが、責任の追求と制度の改革も忘れてはいけない。

03/18 23:37
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0255文字
ばたやん@かみがた
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武漢で育ち学び今も住み続けそして武漢を心から愛する作家が、都市封鎖下の同市での暮らしぶりや個人的な思いを綴ったブログの文章です。突然見舞った外出禁止の中での家族・親族・友人らとのネットを介した助け合い、やはり一番切実な食の確保またその為に住民やボランティアが編み出す様々なアイデアとその実践、漢文学の素養ある作家ならではの漢詩を縦横に引用する所など読み所は多岐に渡ります。しかし、やはり一番目に行くのは、このブログが閉鎖(その後は友人のSNSでの転載により公開)された原因となった(1/7)
ばたやん@かみがた

極めて疑わしい行政が、愛する武漢をここまで苦しめたとしてその責任を厳しく問うのです。責任追及を回避するメディアや作者を「アメリカの回し者」呼ばわりするネットの無責任な声も、結局事態解決と教訓得るのを遅らせ有耶無耶する役目しか果たさない極めて有害な「情報災害」と成り果てています。そうです、10年前の大震災と原発事故や今次のコロナでセンセーショナルな部分のみフォーカスし事態改善を遅らせただけの我が国のメディアやネットの無責任な言説と極めて近い所に本書はあるのです。(6/7)

03/13 20:42
ばたやん@かみがた

方方さんに連帯感持つのは以上の様な理由であります。そして開けっ広げに武漢への愛を語る彼女に極めて大阪人に似た郷土愛を感じるのも理由の一つです。(7/7)

03/13 20:43
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ふみ
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1月分まで読む。今も続く状況と重なり、読み進めるのがまだしんどい。このあらわになった閉塞感や不信感が、国を超え共通感覚になっているんだなぁ。
0255文字
於千代
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封鎖下での生活を記した文学者の日記。非常に貴重な史料であると思う。当事者が記録しただけあり、非常に生々しい。あれから一年が経とうとしているが、武漢での教訓が世界中で活かされているとは思えない。施政者こそ読むべき一冊だと思う。
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H Tsuda
新着
ちょうど一年前が原因で始まった現在の状況。そんな一年前の武漢のロックダウンが行われてた2日後からの60日間の日常と、また、著者の考えと周りの反応は大変興味深かったです。方方さんをこの本で初めて知りましたが今後小説も読んでみたいです。
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nyanma_t
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新型コロナウイルスにより都市封鎖された武漢から60日にわたって書かれた日記。ニュースで聞くコロナウイルスとは違う市民レベルでの経験を知ることができた。得体の知れないウイルスで、知り合いが罹患して、亡くなっていく話を聞いたらどんなにショックだろう。見通しが甘く対応が遅れた政府に対する怒り、誰も責任を取らない体制に腹を立てる気持ちもよくわかる。ブログが削除されても率直な意見、批判を書き続ける勇気が素晴らしいと思った。それができたのは、何よりも方方さんが生まれ育った武漢が大好きで大切に思っているからだと思う。
0255文字
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武漢日記:封鎖下60日の魂の記録評価85感想・レビュー71