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生かさず、殺さず

感想・レビュー
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PEKO
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ネタバレ認知症患者専用の病棟で働く三杉医師。認知症患者も糖尿病や癌になるが、徘徊したり、カテーテルを抜いたり、偉そうに恫喝したりと毎日苦労が絶えない。そして家族の退院引き延ばしや、逆に延命治療を望む家族の対応に悩む三杉。決断できないこの医師に終始イライラした。おまけに同期の自称作家の坂崎が、小説のモデルに協力してほしいと言ってきて、人がいいのか院内虐待の疑いの弱みもあって対応がへっぴり腰なのもイラついた。認知症になる前に、息子達に延命治療はきっぱり拒否する意思を伝えておこう。
0255文字
あっちゃん
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ネタバレ認知症医療病棟の医長「三杉」が、三杉をネタに小説を書こうとする売れない作家「坂崎」の暗躍や、重度認知症患者の家族が直面する壮絶な現実を、看護師たちと共に乗り切りながら、「生かさず殺さず」の理念に思い至る認知症医療サスペンス。いかにも胡散臭い作家や素性の知れない雑誌記者に対する三杉の脇の甘さは少し非現実的な気がしましたが、認知症医療の現実を描く筆致は、やはり第一人者。無理に生かさず無理に殺さず、その人に必要なことを必要な時に過不足なく、というのは、医療に限らず「人間」を相手にする仕事全般にも言えそうです。
0255文字
いくこ
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タイトルの別の解釈を知り、高齢者の治療・介護・看護もまんざらでもないなと思いました。
0255文字
K
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坂崎が自分勝手な理由で主人公を追い詰めていく様子が怖い。犯罪レベルで存在が害悪でしかない。佃の親切や主人公への同調は腹に一物を抱えているかと思ってビクビクしながら読んでいたが、勘繰りすぎだった。担当患者に真摯に向き合うほど責任を感じて神経をすり減らしたりパフォーマンスが低下したり、ひいては一線を退いてしまうドクターは現実にもいるだろうし、どうにもやるせない。せめて自分患者になるのなら、担当医にベストを尽くしてもらえるよう、余計な騒音は立てないようにいたいと思った。信頼できるドクターであることが前提だけど。
0255文字
カラテboy
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★★☆☆☆ 図書館本 ある理由で外科医を辞め認知症専門病棟で、勤務している三杉。同期だった坂崎に偶然であったことからいろいろな始まる展開。イライラした。医療職としてはここまでリスクマネジメント、個人情報の認識もない設定はありえないというのが感想。目的がある外部の人間を院内に入れるときには、あれ院長への報告は?病棟師長は看護部長へは報告は?インタビュー?ありえないんですけど。それに気の弱さや、人の良さと、いうレベルではなくただ単に自分が責任を被りたくないだけでしょ。結末もはっきりしないし★2つです。
0255文字
Ryoko
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認知症病棟の医長を主人公に認知症介護や家族への大変さ、苦労が書かれた小説。介護って本当に大変、久坂部さんの本を読むといつもしみじみ思う。この本も久坂部さんの作品らしくどんどん読ませてくれたが今まで読んだ久坂部作品の中ではインパクトが薄かった。
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ポン太
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⭐️⭐️⭐️ 認知症専門病棟で働く三杉。かつては優秀な外科医として期待されていたが、ある事情から一線から退いている。ある時元同僚で作家としての成功を目指す坂崎が、小説のために取材をさせて欲しいと近づいてくるが、、、 三杉が人が良すぎ、弱気すぎで憎めないけどイラッとする場面が度々。 これでは看護師に舐められるのではと心配になる。 サスペンスとしてはラストがうやむやでスッキリしないけど、認知症患者の実態が生々しく描かれていて、高齢化社会の直面している問題を正面から提示していて嫌でも考えさせられる。
0255文字
あっきょ
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ネタバレ一癖も二癖もある看護師、患者そしてその家族。ちょっと優柔不断な三杉先生は翻弄されます。久坂部氏の作品はいつもハッとしたり、怖かったり、色んな考えがよぎりながらの読書です。なんて恐ろしい題名と思いましたが、『ほどよい医療で、生かさず、殺さず』って事で腑に落ちました!医療過誤って、表面に出てるのはほんの一部なのではと戦慄。でも私達は医者を信じて身を預けるしかないのだ。文中に出てきた笹野さんのように…(今作、唯一崇高なキャラだった)今作もミステリーを絡めての様々な認知症患者のお話し、面白かったです。
karutaroton

久坂部さんの本はお医者さんならではのリアリティもあって、面白い本多いですよね。

08/18 07:46
あっきょ

karutarotonさん、リアルすぎていつも怖いです😨

08/18 08:03
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つーこ
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認知症病棟で働く医師の話。医師だけでなく看護師や介護士などの苦悩と鬱憤とストレスと。『仕事』だと割り切ってもなお持て余すその感情に、終わりはないし正解もない。『生かさず、殺さず』って、いい感じで終わったけどこれってとっても難しいと思う。医療者がそう思っていても、家族の認識が違えば、責められ責任問題へと発展しかねないから。人の命、人生を終わらせる決断。それを病院側に委ねてはいけないと思うが、だからって家族の言いなりになるのも違うし。ほんと、私はポックリいきたい。
0255文字
ちゃびたん
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★★★☆☆
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いとか
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認知症の父が入院していたので、共感するところが多かったです。
0255文字
Yumi
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面白く一気に読みました。三杉先生のようなお医者さんは多いのかもしれない…
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ちゃとら
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【図書館本】認知症患者専用の病棟で医長を勤める三杉洋一は、優しく穏やかで、イラッとするほど推しが弱い。以前の同僚から小説のモデルを頼まれた事から、医療ミス等々、触れたくない過去が甦ってくる。認知症患者の病棟内の日常、人工呼吸器をつけた後に生かされたまま腐っていく人体。ドクター久坂部羊のリアルな文章が興味深かった。
0255文字
らんちあ
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医師として筆者の考えが非常に分かりやすく伝わる
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うさっち
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ネタバレ病を抱えた認知症患者をどう治療するべきか。実際に接する病院関係者のやり取りがリアルだし大変さが伝わって本当に頭が下がります。家族としては死んでほしくない一心で手術や治療を希望するのもわかるし、けどそのために本人がつらい思いをしたり認知症が悪化して介護する人が疲弊するのもどうなのか。何が正解かわからず難しい問題だと思う。
0255文字
ドットジェピー
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面白かったです
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marumo
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以前の手術が医療ミスだったかどうかとかより、友達だからといって「小説の題材にしたい」という人間に無許可で病棟を見せて回る医師ってどうなのか?善良どころか全く信用できないんだけど。自分が認知症だったとして、その様を観察するために赤の他人が興味本位で部屋を覗いてきたら侮辱を感じると思う。認知症だって100パーなんもわからんわけじゃないし。なんもわからんから動物園よろしく見せてまわってオッケーって考えなのかな。いっぱしに医師として苦悩してる様子なのがムカつくわ。
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Fumoh
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面白かった。作者の「認知症」というテーマへの向き合い方が好ましかった。物語は、認知症となった(本来別の病気で入院している)患者を収容する「にんにん病棟」の医長・三杉が主人公となって、全力で認知症患者と向き合っていくというもの。そう読むと実際かなり重い話なのではないか、と思うが、意外とそこまで重くはない。というのは、ひっきりなしに新しい認知症患者の問題行動が起こるため、システム上、医者たちが一つ一つの件に心を砕いている余裕がないのと、作家の医療哲学が安定した視点を与えているからだ。それは「真の医療とは、
Fumoh

患者とその家族、そして医者本人とのコミュニケーションの上で決定されるもの」というものだ。それがどの現場においても至高の医療というつもりはないが、作者および主人公はその哲学を終始変えないので、安定している。感情的になって患者に同情しすぎたり、あるいは問題行動を起こす患者にイラついたりしない。また威張ってうんちくを傾けることもない。この作者の態度は好ましかった。「仕事」という範囲をしばしば超えて、三杉は誠意をこめて患者と接するが、それによって同時に重荷を背負ってしまうこともある。しかしそれは真の誠意である。

04/13 13:52
Fumoh

看護師たちが認知症患者への愚痴大会を開いた時も、三杉は決して悪い言葉を口にしなかった。もちろん三杉にも、自らの責任を咎められる恐怖はあって、後半は過去の失敗をどう償うかというテーマに焦点があてられる。そこを乗り越える三杉の姿や、三杉を支える妻の姿勢は美しかった。また余談ではあるが、友人でかつての医者であり、今は小説家を目指している坂崎のクズっぷりはすごかった(笑)。最高のクソ詐欺師で、同時に出版社やジャーナリストへの嫌悪感も紙幅を費やして語られている。でも誇張という気がしないのが作者のすごいところだ。

04/13 13:56
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蒼
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「認知症は治らない」「認知症高齢者に対する延命治療はある意味老人虐待である」この二点に尽きる物語だと思い読了した。とは言えこれは医療従事者側の思いなのだろう。そんな事あるかと思う方もいる事だろう。そんな方はこの物語を読んでみて欲しい。私は息子達に延命治療は無用と明言しておこう。
0255文字
なぜか?カープファン
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難しいな?何が正解なのか?
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きび
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なんだか大変。病気も認知症も好きでなる訳じゃない。なりたくないとは思うけど、いつか私もこんな病院にお世話になって迷惑かけまくるのかもと思ったら切ない。
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さくさく
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ネタバレ認知症の患者をどこまで治療するのか。本人は何をされているのかわからず、家族もそこまでの長生きは望んでいないとくれば医者が治療に対して虚しさを感じるのもわかる。患者一人一人に真摯に向き合おうとする三杉のような医者が疲弊してしまわないことを願う。
0255文字
septiembre
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認知症×治療は難しそう。良心のある医師が窮地に立たされるのはハラハラする。タイトルからは薬で抑えて…みたいな予想でしたが、「ほどほどの治療」という意味で久坂部さんらしいと思いました。
0255文字
なー
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認知症専門病棟の医師として働く三杉はかつては外科のホープと活躍していた。しかしある患者の死をきっかけに外科の道を諦めた過去がある。そんな三杉の元にかつての同僚の坂崎が現れ彼が書く小説のモデルになるよう協力を頼まれる……。 認知症の患者にどこまで治療を施すべきか、家族の希望、医療者の現実、不都合な現実がこれでもかとリアルに描かれる。長寿礼賛の現代に疑問を投げかける作品。面白かった!
0255文字
K
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★★★★☆ がんや糖尿病をもつ認知症患者をどのように治療するのか。認知症専門病棟の医師・三杉のもとに、元同僚で鳴かず飛ばずの小説家・坂崎が現われ、三杉の過去をモデルに「認知症小説」の問題作を書こうと迫ってくる。医師と看護師と家族の、壮絶で笑うに笑えない本音を現役医師が描いた医療サスペンスの傑作。
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安土留之
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認知症患者専用病棟の医師を主人公に、看護師による患者虐待の疑惑、そして医師の過去の医療過誤をめぐるストーリー。この著者らしく病院の描写はリアル、そして、主人公の経歴には著者の経歴が反映しており、ストーリーに大きな起伏があるわけではないが、興味深く読んだ。
0255文字
ねぎまぐろ
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★★★
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fukufuku
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認知症をもつ様々な診療科の患者を一処に集めて看護する病棟。そこの医師はかつて外科でぶんぶん言わせていたが、ある患者の死がきっかけとなり、WHOの研究機関に移り、そして今認知症患者の抱える他の疾患の対応に葛藤している。 そこに、近づくのが昔の同僚で冴えない作家。 日々の業務に追われ、神経をすり減らし、元同僚の作家の策謀に翻弄され、神経をすり減らす。 看護と介護。治療と延命と終末医療と患者の尊厳。 最後に主人公医師が以外とお人好しなだけでなく、ブラックな面を持ち合わせているのを匂わせるあたり深く考えると怖い。
0255文字
pengin
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当たり前だけど、認知症の患者は認知症だけを抱えているわけでなく、普通の病気も持っているってこと。ただ、病気の治療についての意味が分からず、実際は本当に苦労するんだろうなってことがよく分かった。高齢化社会が進む中で、認知症、そして介護の問題は本当に大きな課題だと思う。特に認知症になった家族をどのようにしてケアしていくのか。認知症の介護の仕方にマニュアルがあってこうすればよくなるってことが分かればいいけど。介護が楽になるのは、患者が死ぬしかないってことが現実。この本を読んで切に思う。
0255文字
(*´ `*)
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認知症でかつ他に治療すべき病気のある患者の集まる病棟。認知症ケアの現実。状況がわからなくなった患者に対する治療は、どこまでなにをするのが正解か。私にはまだ身に迫った問題ではないが様々な想像がめぐった。ただストーリーに対する違和感が消えないまま終わってしまう。他の作品でリベンジしたい久坂部さん。
0255文字
アジサイ
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ネタバレ認知症患者の様々な症例を知ることができる。医療訴訟を恐れて医術の進歩が停滞はしないか。高齢者における病気の完治と認知症からの回復は難しいことを知らなければならない。
0255文字
戸部アンソン
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認知症ケアの話し サスペンスではない 医療系の話は大抵暗いよ
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harupon
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認知症患者が内科や外科、泌尿器科など各科の一般病棟に入院するのは難しい。伍代記念病院では通称「にんにん病棟」に、いろいろな病気を抱えた認知症患者をまとめて収容して各科の医師が出向いて治療する方針が採用された。病棟主治医三杉の物語。自分の病気を理解していない患者に検査や手術の説明をして理解承諾してもらうのは安易ではない。嫌な事をされて暴れることもある。「生かさず、殺さず」認知症の患者を無理に生かそうとするのも、無理に死なそうとするのもよくない。その人にとって、必要なことを過不足なくする(師長大野江の言葉)
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みどり
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認知症の患者の治療の困難さ。淡々と書かれていて、医療従事者の葛藤や、大変さを目の当たりにしました。どうすれば、一番いいのか、解決策はなくて、私たちがしなくてはいけないのは受け入れること、日々闘うこと。
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かおり
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ネタバレ死んでホッとしたり、死んで解決したり。認知症の家族がいたらわかってしまう····症状にもよるけど。難しい。
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sanarie
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認知症の医療現場の実態をもっと掘り下げてほしかったように思う。 文中にある、「どんな難問も、矛盾も、死ねば解決する。冷厳な現実。」 延命治療に対する真っ直ぐな事実に思う。 「現実を受け入れ、死に抗わないことで見えてくるもの。今という時間の尊さ。」 無理な長生きはそれでも誰かを幸せにするのだろうか。
0255文字
FUKUIKE
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★★★★☆ 久坂部羊さんの作品は現実問題も取り入れながら話が進んでいくので毎回考えさせられる。今回は認知症について。医療現場においての医師、看護師、そして家族の葛藤、自分ならどうする?と思いながら読了。
0255文字
葵堂
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登場患者全員認知症。 認知症患者の治療における苦労や苦悩メインで描かれてはいるものの、裏テーマとして過失に伴う医師の悔恨が含まれており、作中で波紋が広がる。
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りんご
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タイトルのインパクトに気圧されて読んでみた。まあ、認知症病練はこんなものかなというか、むしろ現実よりマイルドに感じられた。医者をリタイアした作家の絡む謎についてはちょっと肩透かし。本当に人生100年時代って罪な言葉。日本もヨーロッパのように口から食べられなくなったり、食べたくない人に無理やり食事介助するのは虐待という認識で看取りに入ってもいい時期なのでは。
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