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古代哲学史 (講談社学術文庫 2640)

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ウヒュウゆいぞう
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ネタバレ驚異が哲学のはじめをなし、不思議のないところに、思想の発達を期待することは出来ない。 宇宙の外周には、四元素以外の第五元素から成るとアリストテレスは考えていた。 人々は、自然の不思議について疑問に思うことはあっても、社会的習慣については疑問に思わないことが多く、思想史は自然哲学から始まった。 しかしながらソクラテスの時代には、社会的習慣にも疑問を持たれるようになった。 ソクラテスの功績は、火風水土のような物質に求めず、言論によってのみ捉えられるように考えた点にある。
ウヒュウゆいぞう

イデア論の主な特徴は次のとおり イデアは、完全で永遠の「真実在」であり、私たちが肉体的に感覚する対象や世界はイデアの似像にすぎない。イデアは、純粋な思考によってのみとらえうる存在で、日常経験の事象や感覚対象とは厳格に区別される。イデアは、物だけでなく、正義や美といった概念にも存在し、善のイデアこそが最高のイデアである。

12/28 20:53
ウヒュウゆいぞう

独り善がりは上達のさまたげ

12/28 20:53
3件のコメントを全て見る
0255文字
じょあん
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タレスからアリストテレスまでの哲学史の概要や、当該時期の哲学に関する研究に必須となる文献(主に英独仏語)の紹介、ヘラクレイトスの断片の集成と注釈など、発表時期の異なる文献をまとめたもの。哲学史の概要が本当にわかりやすくてありがたかった。
0255文字
Masatoshi  Oyu
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前半はタレスからアトム論までの流れを外観。万物の根源が何で水?といった、教科書の一行を暗記しているだけでは?の部分が、どういう論理展開で主張され、また発展していくかということがわかって面白かった、 後半は、古代哲学史を研究する人のための手引きになっており、研究の仕方や参考文献について記載されている。
0255文字
amanon
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何度、おさらいをしても、古代ギリシャ哲学は、今一つなじめないな…というのが第一印象(笑)。それでもプラトンはそれなりに読んだけれど、それ以外の哲学者はいまだにアウエイ。特に本書の冒頭に収められた「西洋古代哲学史」を読んでも、文体の固さもあって、ただ文字を追うだけ感が。また、「古代哲学2」は、一般にはなじみのない、しかもその殆どが半世紀以上に出たという海外の文献が原語で紹介されるという、門外漢には地獄のような記述。後、巻末のヘラクレイトスも今一つだった。ただ、國分巧一郎の解説で、著者への興味はわいたが。
0255文字
あくび虫
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第一部と第二部の一は、読み甲斐があり、誠実な書きっぷりに敬意を感じ、内容も興味深く、とても面白く読みました。それ以降は、専門に学ぶ人向けの書籍の紹介が続き、ほぼほぼ読み飛ばして終わり…これは真面目に読まなくてはと意気込んだところでそう来られるとは…拍子抜けして終わった感があります。もうちょっとがっつり読みたかった。
0255文字
politics
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扱っている時期は、タレス〜アリストテレスまでではあるがかなり濃密な内容となっている古代哲学史の入門書。中でもプラトンに関する論考は今なお光彩を放っているだろう。その他、かなり丁寧に文献解題もついており、古い内容ではあるが価値はあるだろう。そしてヘラクレイトスの断片も収録されているが、個人的にはこれが私は一番興味深かった。
0255文字
これらの時代
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田中美知太郎はよく生きたと思われる。享年83歳。1985年没。昭和20年の空襲で全身に焼夷弾による大火傷を負い、医師には死を宣告された。しかし奇跡的に命を取り留める。この後遺症により顔には大きなケロイドが残った。。本書では田中が勧めているプラトン・イデア論の読み方があり、まずは『パイドン』。次に『エウテュプロン』か『メノン』へ。次に『国家』となる。ここでひとまずの区切り。。本書は、古典ギリシア哲学における膨大な文献資料の解説であり、一つは「ヘラクレイトスの言葉」という箴言集のようなものからなり、残り半分が
これらの時代

基礎的な古代哲学関係になっている。昨年12月の文庫化にあたり解説は國分功一郎。本が届き意外な組み合わせを知る。國分にしてはやや散漫だが、論旨を展開する素材選びは面白くてなかなか憎い。例えば、アーレントと田中は生まれはほぼ同じで、同様に過酷な戦争体験をしたといいつつ、プラトンの捉え方は真逆で異なると指摘している。アーレントはソクラテス体験の死の「決定論」からイデア論を規定していく。田中が重要したのはプラトンの有名なシラクサ体験(現シチリア)である(ちなみに、今道友信もこれを重視)。ここでの体験には止揚され

06/08 22:34
これらの時代

がたい両価性があるのだろう。柄谷が使用した「ヒューモア」を「ヒューモラス」とパクり、田中哲学と時代との距離感を述べていたが丁寧な蛇足。より分かりやすい解説を引いて終えよう。《一つ言えるのは、突如「平和と民主主義」を叫びはじめた日本国民に強い違和感を抱いた田中がいたということである。不用意な態度は人をたやすく絶望へと陥れ、絶望に陥った人はそれをかき消すように、世間で正しいと受け止められているスローガンを、まるで自分の思想であるかのように大声で歌い上げる》。田中ー國分はそこに出口はないと言っているのだった。

06/08 22:35
0255文字
しお
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まずもって自然哲学についてタレスからアリストテレスまでとはっきりと境界を設定して講義を行う。それに加えて古代哲学史を学ぶための濃密な手引きが続く。思想は社会的基盤によって成立したのではなく、思想それ自体の持つ力によってみずからの歴史を形成するのだ、とテミストクレスを引きながら唯物史観的な発想を棄却しているのが印象深い。手引きがあまりに膨大で使いこなせるかどうか。
0255文字
Ex libris 毒餃子
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ギリシア哲学を勉強するためのブックレビューの章が充実している。ちょっと古い文献だが、本格的に勉強するのであればありがたい。
0255文字
きおくあたま
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日本を代表する古代ギリシアの専門家からなる著作ということで読んでみたが、戦後まもない時期に発表された作品集にもかかわらず、哲学に対する情熱や学び方など素人である私にもひしひしと伝わるものがあった。宗教や政治からの圧力が比較的少ない時代のある種の天才たちが何をどう考えていたのか、2500年という時空の向こうにあるさまざまな思想に想いをめぐらすことのできる一冊である。
0255文字
mikio
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生成変化するこの世界は、何かこのような原因によって、ここに存在している。その存在根拠、あるいは存在理由、あるいは存在目的が、つまり究極の原因なのであって、プラトンはこれを善と名づけた。世界はできるだけの完全性を実現し、善美をつくすことを目的とし、また原因として存在しているということになる。ひとは生きるために生きるのではなくて、善美なるものを生活に実現するために、つまり、よく生きるために生きているのであるというのと同じ意味である。(P61-62)
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