形式:文庫
出版社:講談社
形式:Kindle版
形式:その他
出版社:情報なし
形式:単行本
出版社:筑摩書房
イデア論の主な特徴は次のとおり イデアは、完全で永遠の「真実在」であり、私たちが肉体的に感覚する対象や世界はイデアの似像にすぎない。イデアは、純粋な思考によってのみとらえうる存在で、日常経験の事象や感覚対象とは厳格に区別される。イデアは、物だけでなく、正義や美といった概念にも存在し、善のイデアこそが最高のイデアである。
独り善がりは上達のさまたげ
基礎的な古代哲学関係になっている。昨年12月の文庫化にあたり解説は國分功一郎。本が届き意外な組み合わせを知る。國分にしてはやや散漫だが、論旨を展開する素材選びは面白くてなかなか憎い。例えば、アーレントと田中は生まれはほぼ同じで、同様に過酷な戦争体験をしたといいつつ、プラトンの捉え方は真逆で異なると指摘している。アーレントはソクラテス体験の死の「決定論」からイデア論を規定していく。田中が重要したのはプラトンの有名なシラクサ体験(現シチリア)である(ちなみに、今道友信もこれを重視)。ここでの体験には止揚され
がたい両価性があるのだろう。柄谷が使用した「ヒューモア」を「ヒューモラス」とパクり、田中哲学と時代との距離感を述べていたが丁寧な蛇足。より分かりやすい解説を引いて終えよう。《一つ言えるのは、突如「平和と民主主義」を叫びはじめた日本国民に強い違和感を抱いた田中がいたということである。不用意な態度は人をたやすく絶望へと陥れ、絶望に陥った人はそれをかき消すように、世間で正しいと受け止められているスローガンを、まるで自分の思想であるかのように大声で歌い上げる》。田中ー國分はそこに出口はないと言っているのだった。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます
イデア論の主な特徴は次のとおり イデアは、完全で永遠の「真実在」であり、私たちが肉体的に感覚する対象や世界はイデアの似像にすぎない。イデアは、純粋な思考によってのみとらえうる存在で、日常経験の事象や感覚対象とは厳格に区別される。イデアは、物だけでなく、正義や美といった概念にも存在し、善のイデアこそが最高のイデアである。
独り善がりは上達のさまたげ