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陽明学と禅のこころ

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isao_key
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本書は同タイトルで行われた講演をもとに書かれたもの。朱子学と陽明学の違い、禅と陽明学との関係などについて、身近な例を引いて分かりやすく説明してくれる。島田虔次『朱子学と陽明学』は読了しているが、未だ本質的な違いを理解しきれていない。この本では、ずばりと違いを解説してくれる。朱子学は、ひたすら四書五経を読み込む。行間まで読むことを説いた。対して陽明学は「致良知」を解く。好きなことを楽しんですれば、自然と集中することがそれだと。知行合一についても「知」と「行」は分割できず、禅の「色即是空」と同じ関係だという。
isao_key

この本で、大塩平八郎は陽明学者に分類されているが、あれほど朱子学的な人はいないと言い、一方、二宮尊徳こそもっとも陽明学的な人だと言う。また、ある人が良寛さんに、「百歳までどうしても生きたいけれど、そのコツはあるか」と尋ねたところ、「コツはある。今が百歳だ思えばいいんだ」と答えたという。なかなかふるった答えだ。

11/21 13:23
0255文字
まこっちゃんCNX
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本書では多くのページを割いて朱子学と陽明学の違いを分かりやすく説明している。特に印象深かったのは、朱子学が江戸時代から戦前にかけて日本人の道徳意識の規範として広く浸透していたということである。朱子学とは、「四書五経」に書かれていることのみをまずは知識として完璧に会得し、その後それを忠実に実践していく学問である。多数の日本人にこのような融通の効かない杓子定規的な行動規範が備わっているのは、一つは朱子学の影響なのかもしれない。
0255文字
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