「やめたくてもやめられない状態…依存症に置いて必要なのは非難ではなく回復のための支援です。…生活保護を受けている人が生活に必要のないものを買わずにいられない状況には、私のような倒錯があるのではないかと感じました。普通に仕事をして普通に生活をする中では当たり前にできていたことが、何一つできない、どうしてできないのかを説明することすらできない」136「依存症…行動を直ちに止めることができない場合には、その行動に伴う害や危険を出来る限り少なくすることを目的としたハーマリダクションが基本です」158
「被害を受けたことを1日たりとも忘れた事はなく、思い出すたび、あの時と同じ身体を今自分が持っていることが、捨てられないことがたまらなく気持ち悪くて、こんな心体を引きずって生きるなんて無理だと、死んだほうがよっぽどマシだと絶望感でいっぱいになります」178
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だから、このタイトルは本当はミスリードなのだろう。「医療の外れ」だけでは決してない。医療には及ばない領域もある、医療では治癒できない傷もあるかもしれない、医療を自ら遠ざける当事者もいるだろう。それでも著者は、医療の現場で看護師として働き、その肩書きで本書を書いている。開きつつ閉じている、その社会システムの作動と共に本書は私にコミュニケートされた。