形式:文庫
出版社:新潮社
形式:Kindle版
どうしてこんな風に、生まれてきたんだろう。涙が止まらない、運命の物語。かつて愛した妻、入院中のお母さん、セフレみたいなあいつ、生まれくる我が子。どの命にもいつか終わりが来るから。今日、君に伝えたいことがある。新山遥には、死の近づいている人がわかる。十歳で交通事故に遭い、両親と妹を失ったころからだ。なぜこんな力が自分にあるのか、なんのためにこの力を使えばいいのかはわからない。けれど見て見ぬふりのできない彼は、死の近い人々に声をかけ、寄り添う。やがて、二十四歳になった遥は、我が子の誕生を待っていたが……。愛する人を想う気持ちに涙があふれて止まらない、運命の物語。
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