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現代中国の秘密結社 -マフィア、政党、カルトの興亡史 (中公新書ラクレ, 716)

感想・レビュー
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二人娘の父
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「中国農村」に続いて、現代中国の秘密結社について。と言ってもそのすべてが網羅はされていないとは思うが、中国共産党が何に脅威を感じているか、問題関心が分かる。NHK「映像の世紀バタフライエフェクト・毛沢東」でもやっていたが、そもそも中国共産党自体、発足当時は秘密結社だった訳で、その脅威の感じ方は半端ではないだろう。歴史の教訓通り、圧倒的な多数である農民層を取り込むような勢力の台頭があれば、それは非常なる脅威となるであろう。こんなこと書くと「闇に葬られるのではないか」という危惧を抱いてしまうくらいの小心者…
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高木正雄
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どの秘密結社も知らないものから名前だけ聞いたことがあるものが多かった。民主党派の致公党の成り立ちは興味深かったし、国民党や日本軍に近い組織もあって面白い。「邪教」の中でも全能神の名前はよく耳にするが、実際にどういう教団か知らなかったので詳しくわかりよかった
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西寺
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「こんにち、中国共産党が政治的に気に食わない対象を批判する際に用いるロジックは定型化されている。すなわち「外国勢力や台湾などの境外勢力と結託」(構結外国勢力)し「国家を分裂させ国家統一を破壊」することを試みているから悪いという理屈だ。さらにひどい場合は「国家政権や社会主義制度の転覆」や「武装反乱」を画策している、といったレッテルも貼られる。」
西寺

「すなわち、活動内容やメンバーを秘匿した秘密結社的な集団が、舶来のイデオロギーを用いて理論武装し、中国に介入する意思を持つ海外勢力の支援を受けて、ひそかに庶民の人心を収攬していく。こうした組織が大衆を動員して武装蜂起し、国家を分裂させて群雄割拠のなかで台頭すれば、政権がひっくり返る。」

06/15 16:25
西寺

「これぞ中国の秘密結社が、現体制を破壊して天下を取るための基本公式である。(……)中国共産党が毎度毎度、「海外勢力と結託」「国家統一を破壊」と同じロジックばかりを使って自国の「邪教」や政治結社を攻撃するのは、実は「私たちはそういうことだけは絶対にされたくありません」という彼らの心の声の反映なのである。」

06/15 16:25
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ヂェフ
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中国の秘密結社は著者の分類に拠ると目的別に①互助②宗教③政治の大よそ3通りに分けられるようであるが、ルポを読み進めていくとその多くがおどろおどろしいイメージとは裏腹に、ただの厨二病チックでトホホな実態を有しているだけであることに苦笑してしまう。秘密結社が自己目的化するケースも多いようだが、その手のものをカッコいいと感じるのは万国共通のようである。尤も、筆者による最後の「最強」の秘密結社に関する考察もそのとおりだと思う。しょーもなく感じられたとしても、秘密結社というのは時に体制さえひっくり返してしまう。
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緋莢
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<――秘密結社。胡乱極まりない、しかし魅力的な言葉である。世間に怪しい言葉はたくさんあるが、なかでも 「秘密結社」はとびきりに胡散臭い。> 「はじめに」の冒頭で、そんな風に書かれていて、頷きつつ、笑ってしまいました。中国の秘密結社には3パターンあり、それは義兄弟の契りを交わす「会党」、指導者に帰依して救済を求める「教門」、体制転覆をはかる「政治結社」だそうですが、境界は曖昧らしいです。そんな秘密結社は、現代の中国絡みの ニュースでも出てくるとのことで(続く
緋莢

著者は様々な例をあげながら、紹介しています。会党のところでは 「反清復明」というのが出てきましたが、金庸の第一作『書剣恩仇録』には、「滅満興漢」を掲げる 秘密結社が登場するのを思い出しました。ただ、現実の方の「反清復明」は、<国家転覆を考えるような危ない組織の 構成員だというイメージを他者に与えてびびらせることを目的>だったそうです。「はじめに」で <秘密結社を知らないで、どうやって現代中国がわかるのか?>と書いているのですが、「おわりに」まで読むと その理由がきちんと分かるのも見事でした。

11/14 18:04
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TSUJINO Yusuke
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☆☆☆★ 秘密結社という括りにマフィアとかが入るかどうか定義はよく分からないけど、それほど非合法的なこともやっていて、なんでもありなんだろう。 そもそも中国は昔から秘密結社がたくさんあり、政権を倒すことも。 なので、権力側は懐柔し、あるいは弾圧し続けるのだろう。もっとも笑っちゃうしかない秘密結社も多くあるらしいけど。
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Toska
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明清民国あたりの中国史で様々な結社運動が示したインパクトは周知の通りだが、それら「秘密結社」の残照にスポットを当てた上質なルポ。香港の民主化運動が昔ながらの土着的結社に引きずられて暴力化した話など、着眼点に独自性がある。個人的には、フードデリバリーの配達員が他社や交通警察と抗争する話が一番面白かった。互助のためすぐにつるみ、徒党を組んでは実力を行使する。今も昔も変わらぬ中国人のエネルギー。どこぞの自民党政権に、本物の自助ってのはこういうことなんですよと教えてやりたい。
Toska

洪門などの伝統的な互助結社が空洞化しているのに対し、宗教結社の方は今なおかなりの存在感を持ち、当局からの警戒も大きいとのこと。その歴史的・社会的背景が丁寧に解説されていて勉強になった。有象無象の「キリストの生まれ変わり」は笑ってしまうほどだが、かつては太平天国や義和団、白蓮教などを輩出した国だから…こうした宗教的な世直し運動の欠如に日本の独自性を見た安丸良夫の問題提起が思い出される。

09/21 20:03
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kuroma831
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現代中国の秘密結社について、会党系、宗教的な教門系、政治結社系の3分類で列挙していくが、安田さんならではの直接取材も多く面白い。中国の秘密結社といえば洪門系や青幇系の三合会のような中国ヤクザ的なものばかりかと思いきや、法輪功のような気功系の宗教団体、中国本土で地下活動化したプロテスタント系カルトなど、豊富なジャンルの地下結社が語られていて非常に面白かった。世界各地の洪門系団体として触れられていた香港原居民の話は不勉強ながら非常に興味深かったので、イギリス統治時代の香港政治史は少し深掘りしたくなった。
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tsuki2b
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冒頭にある「秘密結社を知らないで、どうやって現代中国がわかるのか」はけして大げさではなさそう。会党や宗教団体など怪しい団体が、血縁地縁などを介して、陰に陽に中国内外で蠢いているさまが語られる。「唐王朝の末裔を名乗る李成福が皇帝を称したが、派出所の警察官3人によって滅ぼされた万順天国(1990〜92年)」とかおかしい。「現代中国の秘密結社として最大最強、かつ最も成功した存在……」
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furu_sato_sf
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あとがきに書いてるジョークの通りだが、もともと秘密結社的に成立した中国共産党は秘密結社がどのように世の中に浸透し、時の権力を脅かすかを熟知しており、そのような萌芽があれば、徹底的にき潰すという流れはよく理解できる。権力の入れ替わりのない歴史というものは存在しない、しかし、現在のように権威主義が行き過ぎてしまった中国において、秘密結社が権力の入れ替わりに寄与することがあり得るのだろうか?その答えは時間が経たないとわからない。
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犬養三千代
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疲れた。抗争は生々しい。 これからも続く。興亡は四千年か。
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◯
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B級の本かと思ったらなかなか手強い、まじめな本でした。まじめに読もうと思っていた『八九六四』の著者だったとは。前半部分は中国近代史のことよく知らんから難しかった。後半のカルト宗教の所はめちゃめちゃおもしろい。著者の知識、情報量、調査力…そして教団に体験しに行ったり、その宗教の方とお話ししたり…。取材対象者との関係性が良く、高橋秀実さんの本のような味わい。他にもいろいろ読みたいです。『八九六四』も、様々な方にインタビューされているようなので、こんな感じなら楽しみです。
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in medio tutissimus ibis.
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現代中国は秘密結社の知識抜きには語れない。なぜならば、共産党政権自身が秘密結社として発足し、外患を誘致し自らに成り代わろうと画策する内憂として秘密結社を敵視しているからだ。同時に中国が、過度な自力救済社会をサバイブするための互助組織(それは精神的にも)を絶えず作り出さなければいけない社会という事も重要だ。それが世界各地で移民としてやっていけた理由でもあるし、監視社会と言われようともある程度人民に寄り添おうとする共産党が好景気もあって受け入れられる理由でもある。福祉国家になりうるかが浮沈を決めるのではないか
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speedbird27
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中国ではキリスト生まれ変わりが大量に生まれるエピソードが面白かった。
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よきし
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中国大陸という地域で覇権をとった秘密結社中国共産党を筆頭に、どのような秘密結社が中国にはあり、それぞれの活動と、共産党による弾圧についてパノラマ的に紹介した一冊であった。法輪功など名前は知っていても実態をよく知らなかった宗教系もそれなりに面白かったが、何よりも前半の洪門についてが面白かった。こういう視点から中国を見ると確かに全く違った中国像が見えてくる。そしてそれだからこそ、中国共産党の周到な恐ろしさが改めて強調されると感じた。
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Kazuhiro Okamoto
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「秘密結社」は、中国の歴史そのものだと思う。そして今も、生きていくための繋がりとして存在している。その中でも、政治や宗教、気功法などを全面に打ち出して大規模化すると「非合法」扱いとなり、弾圧され地下や「家庭」に潜ったりしている。おもしろいと思うのは、○○○○○も始まりはそうだったというところ。自らが体制の壊し方や作り方を知ってるので、潰しにかかるという理屈。著者は執筆にあたり、実際にインタビューしたり一緒に写真を取ったりして精力的に活動されており、努力に頭が下がります。「現代」の状況がわかり良かった。
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yuko0611
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コラム欄に九年続いた秘密結社王朝の話が載っていて、閻連科の『愉楽』は思っていたよりリアルな話だったのかもしれない、と衝撃を受けた。それが最大の収穫。
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羊山羊
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笑えるルポでもありながら真剣でもあり、中国国家とその自己責任社会から身を守るべくイリーガルに協力し合う市民たちを描く1冊である。中国のB面を走り尽くす安田氏が、秘密結社の実情に体当たり取材してきた1冊。「自壊する帝国」のソ連でもそうだが、宗教と秘密結社はいつでも国家にとって危惧するべき敵だった。特に「幇」による縦横の人間関係の複雑な中国では尚更だ。先日の香港デモを巡る、デモ過激派にうっ憤を募らせる械闘組や香港の原住民に関するルポには本当に目を引く。面白い1冊だった。
羊山羊

Kazuhiro Okamoto様 もしよろしければ読んでみてください。この作者様は他の本もおすすめですよ!オタクとしての好奇心と真摯な問題意識が両立する不思議な読み味の本ばかりです。

10/28 20:33
Kazuhiro Okamoto

羊山羊さま、楽しみです!

10/28 21:21
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nene
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あの中国で秘密結社なんてできるんだ、と意外。ー
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ばたやん@かみがた
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《中国社会に蠢動する伝統的存在》中国のエンタメ作品を読んでいると、武侠小説に限らず「侠」を色濃く持つ登場人物が活躍していることに気付かされます。徹底して無頼だが、ここぞと言うとき我が身を犠牲にしても他人を助ける─世界的SF『三体』でもそんな一匹狼の刑事が人気を博しました。本書は、そんな侠客が集う秘密結社に学生時代から魅せられていた著者が、現代中国においても結社が侮り難い力を持ち、共産党も警戒を怠っていない様をリポートします。(1/5)
ばたやん@かみがた

相互扶助とその為の組織は中国社会の必然なのです。③著者は更にその様な結社について中国共産党が警戒を怠らず、時に徹底的に弾圧を加えるのは、共産党自体がその様な結社から出発したことに理由かあるとします。即ち、自国の体制を如何に崩壊に追い込んで行くかを彼らは熟知していたが故に天下を取ったのであり、従って自分たちと同じセオリーで天下を狙う存在が出てくるのを最も恐れているのだと。中国の政権交代は常に殺すか殺されるかの武力闘争であり、日本の幕末にあった様な新旧による政権委譲はあり得ないと思えて来ます。(4/5)

09/28 00:51
ばたやん@かみがた

④以上から読み取れるのは、中国社会は共産党も含め私的領域が互いにしのぎを削る状況にあり、日本や欧米の様に公的領域が大きな広がりを持たずまたその様な伝統が無いと言うことではないでしょうか。(日中の前近代社会の比較は岡本隆司氏の著作を参照)。体制側は絶えず体制を覆す組織に脅えそれらを取締り、またその状況を変えるのも武力しかあり得ない。選挙と言う合法的な権力委譲の制度を持つ西側社会とは根本的に相容れない政治的・社会的状況がそこにはあるように思います。(5/5)

09/28 00:52
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生薬part2
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ネタバレ欧米秘密結社は食傷気味だったので。華僑マフィア(華僑ネットワーク凄いね)少数派政党(共産党以外の政党が!?)カルト宗教(邪教!)と俗な切り口が面白い。
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Hatann
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明・清代に官民の乖離が生じ、政府の民間に係わる政務は税金の徴収と犯罪の処罰にとどまった。多くの行政サービスは血縁・地縁・同業等からなる中間団体により支えられた。一部は反体制化する秘密結社になった。これら秘密結社を「会党」「教門」「政治結社」に類型化し、各々の歴史的現在を明らかにする。精緻に歴史的な事実を纏めており、類本を見ないがゆえに資料的価値も高かろう。中国共産党も古くは秘密結社であり、外来思想を掲げ、海外勢力と結託して政権の転覆を画策し、武装反乱に踏み切るという基本公式に則って天下を取ったと解説する。
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guanben
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マフィア系、政党系、宗教系等、中国に数多存在する秘密結社を概観。現政権がそれらの多くを非合法としているのは、それらを「西洋からの思想を掲げ」「海外勢力と結託」「政府転覆を画策」「国家統一を破壊」しようとする輩とみなしているから。でも、それって中国共産党がやってきたことだよなあというオチ。
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トビケ
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中国のニュースを見ても、なにが本当なのかの当たりすらつけられず、咀嚼するのを遠ざけるようになっていたことを反省して、ずっと中国関連書籍を読み漁っている。この本は、お手軽に、中国の実態を覗き見ることのできる良著。香港の行く末を占う上でも、知識としてあった方がいい内容と思った。
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imajun
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毎回当たってぶつかる臨場感あふれる取材と、中国の歴史や宗教、文化観などにまで視野を加えて、わかり易い筆致で複雑な事象を描いてくれる安田さんの本著、一つの読み物としても、現代中国理解の助けにも、大変おススメです。詳しい読書記は以下noteをご参照ください。 https://note.com/imajun/n/nf2f9ad2635e0
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NoControl
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秘密結社というとファンタジーや陰謀論のようなイメージがあるが、実際は中国の近現代史を語るには欠かせないくらい社会に根を張った存在であることがよくわかる。数十年前まで中国に定期的に「建国」された自称王朝の紹介で、「派出所の3人の警官によって滅ぼされた」王朝があったという話が本筋とはあまり関係無いがツボだった。
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orihuzakawagon
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一党独裁で強い支配にもかかわらず様々な秘密結社が蠢いている。強い支配だからこそ蠢いているのか。あるいは一皮むけばこのような状況だから強い支配が必要なのか。中国の別の側面が楽しめる一冊でした。
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パット
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中国の秘密結社:①会党(幇会)…洪門、哥老会、青幇/中国致公党は洪門の一派が政党化、紆余曲折を経て「海亀派」の集まる「民主党派」の一つとなり、中国共産党の海外統一戦線工作を担う ②教門 ③政治結社 ▼秘密結社が「西洋から伝わった思想」を掲げ、「海外勢力と結託」し、「政権の転覆を画策」し、「国家統一の破壊」を進め、「武装反乱」を起こすことを、中国共産党が極端に恐れるのは、元々胡散臭い秘密結社の一つにすぎなかった自身がそれを成功裏に成し遂げた経験があるから。
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yendows
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中国致公党、法輪功、全能神を中心に中国という国の秘密結社の出来るパターンと、共産党政権の秘密結社に対する扱いが書かれている。中国の一面が良く分かる。司徒美堂は洪門の党である中国致公党としてアメリカから抗日募金を本国に送り、影響力を高め、最終的には情勢を読み毛沢東側に付く。致公党は文化大革命以降は海外統一戦線工作を担う立場になり、最近は海外帰国組エリートの組織になる。これは、洪門が政治的に思想が薄いことからなる流れでもあった。法輪功、全能神等、共産党としての「邪教」とは日本では変な宗教程度なものも含む。
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あきら
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自分と似たものは最も嫌いがち
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臓物ちゃん
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仮想通貨を発行する洪門!女性に転生したキリストを崇める教団!自ら「騎士連盟」を名乗るデリバリーサービスのバイク軍団!そんな青幇や黒社会だけでは語りきれない秘密結社の奥深き世界を詳らかにした、中国観がグリグリ拡張される一冊。香港やマカオを追放されたヤバい組織が今はカンボジアに結集してるとか、上っ面の情報だけでは計り知れない中華の今を窺い知れる。大紅龍(ダーホンロン)とか中国語のルビもキレキレなので、中二病的アイデアの源泉にもなるのが助かるぜ。オススメ。
ばたやん@かみがた

>中二病的アイデアの源泉 うん、確かに…。

09/28 00:54
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しまうま
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シンガポールのニュースでもgangとかsecret societyとか出てきて気になってた。もっと注意してみよう。
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SAKU
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ネタバレ 覇権を目指しなりふり構わぬ大国中国。その中国におけるマフィアやカルトなど、アングラ連中を顕にした興味深い一冊。印象的だったのは、華僑繋がりで、東南アジア諸国に強い影響力を持つ中国致公党。現地華僑を通じて、中国(共産党)のステートメントを、それを正しいものとしてばらまけるネットワークの強さは脅威だと思った。あと、カルト教団について興味深いのは、「邪教」の定義。まっとうな活動をしていても、中国共産党のコントロール下に行かないものは全て邪教。確かに今の体制を維持するには、こうでもしないと国が潰れるんだろう。
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Satsuki
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端的に言って面白い。現場ルポが少なめな分、きっちりした著者の中国理解が見える。「会党」的な団体の前半と、中国当局がそう呼ぶ「邪教」の後半からなる。80〜90年代は現在よりも社会が緩く、「秘密結社王朝」も宗教団体も多かったようだ。前半では洪門、青帮、哥老会とアングラな香りが出てくる。国民党も共産党も会党と深く関わるが、用済みになれば切り捨てる。一方で中国致公党や「外売江湖」、香港の三合会のように現在も息づく。後半は法輪功に全能神、韓国発祥の新天地、その他諸々の新宗教。怪しげな面と結構ゆるい面が併存する。
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TONTON
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中国にこれだけ色んな秘密結社やカルトが生き残っているとは意外でしたが、しかし良く考えると長い中国の歴史においては、時代の節目の乱世に必ずと言っていいほど色んな反乱や暴動がありましたね。中国共産党もそんな暴動の一つに過ぎないとすれば、転覆させるのもそれほど遠い未来の夢物語では無いのかもしれません。諦めずに頑張りましょう!ファイト!加油!
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fitzgerald12
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陳恵敏って本物だったのか!新喜劇の桑原和男に似ているとしか思ってなかった。個人的にはこの部分が一番衝撃だった。その他には香港デモの黒社会との関わりが非常にわかりやすかった。新界地域の成り立ちから、中国大陸出身者へのヘイトなど。謎の法輪功がよくわかったし、韓国をコロナで賑わせた新天地教会は、密接して床に座って1時間半以上もアーメンと叫び続け、神に失礼だからマスク着用を禁止していたという。そりゃコロナうつるよな。本当にこの本は面白すぎた。何より、中国共産党を秘密結社扱いするのが素晴らしいと思った。
0255文字
サケ太
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これはかなり面白かった。中国という国家は秘密結社と綿密に関わっているということを認識した。個人的に興味深かったのはデリバリーサービスの中の秘密結社化。これは日本では現状起こっていない事象なので、見ている分には面白いが、労働者の権利関係が保証されていない為、自衛手段としての集団の形成、それが暴力沙汰を生じさせてしまう、というのは笑えない。
0255文字
ひじき
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現代中国に存在する(した)あやしげな組織の数々について。近年の中国には管理社会なイメージがあったので、新興宗教の教団とかもあるらしいことに驚いてしまった。不勉強で中国共産党以外の政党があるってことも知らなかった(政党の外郭団体的な政党って日本の感覚からすると謎…)。激動の時代の中で利用されたり裏切られたりくっついたり離れたりもなかなかややこしく、しかし面白かった。
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電羊齋
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中国の秘密結社の歴史と現状。特に、代表的な秘密結社である洪門の政治組織「中国致公党」が体制内に取り込まれ、帰国組エリート層の政党へと変容していく過程、統一戦線工作での役割は非常に興味深い。また、フードデリバリー配達員が互助のために結成したのは労組やNPOではなく伝統的秘密結社のような組織だったという話、法輪功など政府から「邪教」視され弾圧を受ける宗教についてのルポも面白い。そして最も成功した秘密結社である中国共産党が自分たちの再来を恐れているという指摘には同意。東洋史の学識と現地調査に裏打ちされた良書。
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てっちゃん
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なるほど!中国共産党もある意味で秘密結社だったんですね。中国を理解する上で、新たな視点を提供してくれる良著。
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現代中国の秘密結社 -マフィア、政党、カルトの興亡史 (中公新書ラクレ, 716)評価65感想・レビュー45