形式:単行本
出版社:講談社
形式:文庫
形式:Kindle版
することによって謎を解いていくのは、いろいろ風呂敷を広げすぎて読者に負担をかけるミステリーよりは感心できる。また主人公も「謎を解いてみたい」という好奇心から、「少女の無念を晴らしたい」という想いに変わっていくのは説得力があったし好感は持てた。キャラクターの造形は他のミステリーより丁寧だと思う。だから普通よりは、はみ出しの少ない完成度の高い小説だと思うんですけど、やっぱり「主人公だけに分かる秘密によって犯人を追いつめていく」というのは、ミステリーというより、どちらかというとヒーロー小説じみた感じになるし、
一般の読者には分からない被服の膨大な知識を披露されても「は~ん、そうなのね」くらいにしか思わないから、それだけでこの長編ずっと引っぱるのは厳しい。ただし少女の謎の死は悲劇的であるから、それが良い効き方をしている。途中でハプニングが起こるサスペンス要素を入れた方が、もっと全体が引き締まったのではないかと思います。でもけっこう楽しかったです。
昆虫シリーズも是非^^
コメントありがとうございます。法医昆虫学捜査官シリーズのことですよね。巻末の解説でも触れられていて気になってました。読んでみますね。
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