形式:ライトノベル
出版社:KADOKAWA
形式:Kindle版ライトノベル
著者の社会人経験にもとづいて書かれているそうで,残業や上司への憤懣をぶつけるのみならず,働くことの美学にも目配りがある:冒険者は徹底した成果主義(p. 152)。「結局のところ、受付嬢も冒険者も、譲りたくないもののために何かをリスクにさらして働いているのだ。どちらも馬鹿馬鹿しくて、どちらも崇高で、一生懸命働いているという点においては、どちらも同じなのである」(p. 296)
HPにて加筆。https://www.kashiwa1969.online/novel-girumasu-1-review/
『白銀の剣』タンク役『ジェイド』に正体がバレてから、安定した職業に就き残業を嫌うアリナに何度も懲りずにアタックしてパーティに加えようと天然ストーカーと化すジェイドとの掛け合いが面白かったです。アリナが神域スキルを有することになった経緯も「百年祭」には伝説にあって、祭りの期間中「冒険者が魔物を倒せないから私が残業しなければならない」とこの世の全てを憎むほど力を強く強く望んだから。中盤のシリアス展開から明かされるアリナが受付嬢になった理由。「私は受付嬢として平穏に暮らしたいだけなのに」ただそれだけなのに、
自宅の壊滅、そしてギルドの重鎮への正体露出というアクシデントを経て、アリナはジェイド達と共に未知なるダンジョンの探索へ。後半から熱い展開にぐいっと引き込まれ頼りないように思えるギルド最強のタンク役・ジェイドも、後半にかけてグッとくるくらい格好良かった。アリナのジェイドのピンチに駆けつける優しさ、神域スキルで戦う魔神との一戦は読み応えがありました。アリナとジェイド、互いの譲れない一線をめぐる葛藤。いつかこの二人が信頼できる関係が築けるようになったら良いな。今後どのように物語が展開していくのか続編希望!!
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