形式:単行本
出版社:角川春樹事務所
形式:文庫
形式:Kindle版
大きな理論スケールが見えてくる。それについて真剣に思いを馳せるなら、誰かを悪者にするという安易な結論にするべきではなくて、社会力学や政治力学についてきちんと学んだ方がよほど糧になる。しかし相場さんは、恐らくそのような「マシな」若者に向けて書いているのではないのだな、と思う。相場さんはもっと分かりやすく「仮想敵」を作りたがる心理傾向のある人に向けて作っているし、それで読者を勝ち取ろうとしている。相場さんが語る「社会悪」はそのまま自分のビジネスになっている、という形で、それを知らなければ
相場さんに振りまわされるだけだろうと思う。わたしはあくまでフィクションとして楽しもうとしたが、いちいち現実の社会情勢に絡めて「日本は悪い」「日本は危険だ」「日本はもうだめになった」と言われ続けると、そういうあなたはどれか一つでも感情的ではない意見を吐いたことがありますか、と問いたくなる。どれもこれも相場さんの感情的なコンテクストを絡めた意見に過ぎない。熱くならないで、もうちょっと客観的な議論をしましょう、と言いたい。しかし相場さんは感情的な読者を求めている。客観的な意見など必要としていないのだろう。
読書中、NHKドラマの「ガラパゴス」を見る機会があり、相葉作品のスターシステムを堪能できた。ガラパゴスはただただ胸が痛い、冷たく言えば他人事の悲しみなのだけど、こちらは違う。怪談で言えば、完全な人怖、都市伝説のタイプで、ふと思い出した瞬間に鳥肌が止まらなくなる。しかも、2手3手程度先読みができたところで勝てるもんでもない敵がいるのはお手上げ状態かもしれない。
いきなりコメント失礼します。自分も読んでてケビンのしてることの何が悪いかわからんかったので・・・矢吹の頭の悪さの方がよっぽど悪やろ!って思ってました。同じような感想持ってたんでついコメントしてしまいました。失礼しました!
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