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水子の譜: ドキュメント引揚孤児と女たち (現代教養文庫 1469 ベスト・ノンフィクション)

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ネタバレ満州引揚の受入港のひとつだった博多で孤児引受と親族引渡を行った救療部と聖福寮、性的暴力で妊娠、性病になった女性の対応を行った二日市保養所での実態。引揚過程での飢え、虐待、暴行、死別、どのエピソードも想像を絶するほどの悲惨な目に遭い、それぞれの悲しみや身体不良を抱えながら漸く辿り着いた引揚孤児や被害女性たち、使命感で自らの生活や人生も一旦投げ打ち必死に懸命に救助や治療、保育、親族探しに集中的に取り組む人たちの苦悩と誇り高さ。それでも亡くなる女性や子どもたち、衝撃的な堕胎手術。満州引揚の凄まじい側面を知れた。
0255文字
カナッパ、ユイッパ
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(★4.2) 本書をどう読むべきか、「日本人の民間人に対して兵士による犯罪があったことに着目する。」「戦争の悲惨さを民間人に押し付けた日本政府の犯罪に着目する。」様々なとらえ方があると思いますが、自分は「民間の有志が敗戦という絶望的な状況で同胞の残った命を救うために尽力した。その高貴な精神を、強い意志を」読み取るべきだと思いました。 この高貴な精神を持つ人を一人でも多く育てる意識の欠如が、今を不幸にしているのかもしれません。
0255文字
ちかぽん
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久しぶりに再読。 昭和も終わり平成も終わる。 今一度第二次世界大戦の終結後、満州に開拓団として今のロシア境に防人として棄民させられた人々の引き揚げ時の筆舌に尽くせないほどの苦労が沢山の悲劇を呼んだ。引き揚げ時に親を失い自身も栄養失調で日本に上陸してから亡くなる多くの子供達。 ソ連兵の性的暴力を受け性病や妊娠させられる女性達。 いつも戦争は弱い者たちに大きな悲劇を残していく。 望まぬ妊娠から出産したのち殺される赤ちゃんたち。 堕胎手術ののち命を落とす女性たち。
キューポップ

ちかぽんさん この本も是非読みたいです!

01/06 14:19
ちかぽん

キューポップさん、是非、読んでください。

01/06 16:23
3件のコメントを全て見る
0255文字
くーぱー
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第二次世界大戦に関して、日本は加害者であったことの反省を常に求められ、被害者でもあったことがあまりに軽んじられてきたように思う。終戦後引き上げ時に苦難にあった人々について書かれたこの本は、もっと多くの日本人に読まれるべきだ。
0255文字
0717
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終戦時、大陸で両親と死別し、絶望と栄養失調に苛まれながらその多くが命を落とす中、命からがら博多港にたどり着いた孤児達がいた。また引揚中、度重なる暴行を受け妊娠し、帰るに帰れない女性達がいた。前半「聖福寮の孤児たち」では身寄りの無い大陸孤児達と保育にあたる人々の記録。後半の「水子のうた」では暴行により妊娠した引揚女性達を救済する二日市療養所の話。著者の「中国侵略」の文言、「南京虐殺」話は辟易だが、埋もれた戦後史の一部分を掘り起こした良書。
0255文字
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