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玉蘭 (文春文庫 き 19-22)

感想・レビュー
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秀玉
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桐野作品で「顔に降りかかる雨」は好きな作品。そんな主人公女性をイメージしていたら、小説出足の女性有子はメンヘラか?不眠症で美人と自認、こんなはずじゃない、一方私はすごい、満足感を得られない女性。作品は時代が異なる男女4人が一人称で語る。どこに向かい、何が描かれるのか、わからない作品。誰が主人公かもはっきりしない。有子に関しては「東電OL殺人事件」を思い出した。殺された人も自分を壊したかった。最後の解説で「有子は結婚して幸せになるかも…」と書かれていて、びっくり。この解説者は女性を分かっているのか。
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あい
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最後に読んだのは10年以上前だと思うけど、好吃バーの光景や浪子が下宿にいる風景が映像として浮かんできて懐かしいと思えた。不思議な感覚。少々時間はかかったけど面白かった。
0255文字
田中峰和
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テレビドラマで有子役は常盤貴子だった。編集者の有子は医者の松村と別れ上海に語学留学中、不思議な体験をする。有子の部屋に50年代に失踪した大叔父の質が若い頃の姿で現れる。有子と松村、そして質の3人の人生が順繰りに語られる。松村の裏切りに疲れたのか、有子は留学先で日本人留学生と奔放な性生活を送るが、日本から訪ねてきた元恋人の松村に売春まがいの赤裸々な性体験を語る。有子と松村の関係は理解しがたいが、質と浪子の関係には共感できた。自殺を覚悟した質を再生させた老婆との出会いは、不満だらけの有子より感動的だった。
0255文字
のび太郎
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話はわかるし、面白かったが結局何が主体なのかよくわからなかった。上海へ留学した有子の前に現れた叔父の質は有子に何を伝えたかったのか、有子とおじの話が交錯するのはなぜなのか。不思議な感覚だった。
0255文字
*мiкi*
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多分2回目。上海のムワッとした空間やじんわりとした、質の時代が重ね合って特に大きな事件は無いけど夢中になって読めた
0255文字
藤
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ネタバレ──「どこだっていいよ。今、ここにいることがあたしたちの世界じゃないの。それはどこに行ったって変わらないのさ」…読了。広野有子を軸にした現代と、有子の叔父・質を軸にした過去。両方とも主な舞台は玉蘭の香る上海で、幽霊や夢といった幻想的な要素を交えつつ人間の本質が描かれる。質の晩年が、浪子を失った時と比較してではあるものの、幸せそうでよかった。
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やまおじさん
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はじめの章、読んでいてさほど面白さを感じなかったが、読み進むにつれて、俄然、面白くなってきたのが、桐野作品らしい。ただ、主人公のひとり、広野有子の心理と行動には違和感あり。私が男性だからなのかもしれないが…。反対に、有子の恋人である松村の、医師としてのある種の誠実さには共感。日中戦争前に生きた、有子の大伯父 広野質と恋人の切羽詰まった関係が胸をうつ。作者の大叔父がモデルだというが(あとがき)、終章の思わぬ展開には温かいものを感じて、ホッとした。物語の構成が凝っているのも、さすが。
0255文字
senyora
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2001年の作品。濃密な恋愛小説でした。
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瑞穂
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桐野夏生の祖母の弟の物語が土台になっている。当時の上海、広東の描写は目に浮かぶようだ。戦前を生きた質と現代の有子。恋人と別れ上海で留学生として来た有子、生真面目すぎる程の性格が変わってゆく。壊れていった有子はどうなったのか。浪子を自身の手で殺した質。自分を引きずる以上、新しい世界など存在しないと著書は言う。そうかもしれない。有子、質、浪子の心理描写が丁寧に書かれていて、気持ちや判断基準は一瞬の言葉や仕種、表情で真逆に変わるのかと思った。
0255文字
みーこ
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★☆☆
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ピース
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ネタバレ舞台は現在と昭和初期頃の上海。現在では仕事も恋人も捨てて上海に留学している有子。昭和初期では船会社に勤める質。どちらも閉塞感の中で踠いている様子が痛々しい。それでも質が昭和29年の暮れに得た生活はやっと幸せを掴んだようだった。この時登美子と出会わなかったらそこで人生が終わってたが出会ったことで100歳近くまで生きるんだから分からないものだ。
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カブ
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上海が舞台。それだけで異次元的な香りがするのに更に玉蘭の香り。そしてハンサムな幽霊。想像しただけで、怪しくて甘美だ。とろける。
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秋色
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ネタバレ東京の生活に疲れて仕事辞めた広野有子が留学した先、上海は大伯父広野質が戦前貨物船の機関長を努めていたころ過ごした街でもあった。玉蘭の花の香りが誘われた4人の男女の魂の邂逅が描き出すのは万華鏡のような夢現の世界で展開される恋愛。地の文が多くて最初なかなか入りこんみづらかったのですが、2章に入ってからは慣れて一気に読めました。映画とかのほうがわかりやすいのかも。読中は熱に浮かされるような感じもあったのですが、訪れる結末に読後は淋しさの方が強く感じました。良くも悪くも男性が描いた小説だなと強く感じた作品。
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こばゆみ
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難しかったけど、とても良かった。2つの時代を行き来して描かれる男女の物語。あとがきで、質さんは実在の人物をモデルにしていると書かれていて驚いた。とにかく深くて、篠田節子さんの解説が異様に長いのも納得。
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ぶんぶく茶釜
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ネタバレ本の帯に 「恋愛の本質に迫った問題作」ってあったけど そんな事どこに書かれてた? 2人の主人公のいくつかの恋愛については書かれていたが そもそも有子の恋愛には感情移入できなかったし。ただ、恋人を毒殺し自殺企図した質が 最後は幸せに暮らしていて よかった..(´>ω<`) それと 幽霊だとばかり思ってたら生霊だったってのにはびっくりしたねー
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