形式:文庫
出版社:中央公論新社
オスカーさん、ここは深沢七郎の生家があったところで、このお店のご主人は甥っ子さんなんだそうです。 https://tabelog.com/yamanashi/A1901/A190103/19000139/
情報、ありがとうございます😊 石和もずいぶん行ってないです😅
田舎の老女を書かせると抜群の⑦、真意と行動の微妙な差が味わい深い。 戦時中の生活の中で光を感じる⑧、海軍軍人だった父親の旧友からの手紙を元に、少年時代の父親に思いを馳せる⑨、神社で飼われている神馬の繰り返す動きに漂う哀愁⑩、小さな教会で唱われる祈りにもならないような言葉「ポロポロ」。タイトルを含めて独特の世界が面白い⑪、海面を失った海、そこに生きる海老の群れなどSF的な感覚もある⑫、老整体師の謎めき具合が絶妙な⑬、問題行動を起こす元軍人の九十歳代の父親と子供の人生が交錯する⑭。
名を成す作家の厳選された作品集につき、文章表現の美しさやソリッドさは十分堪能できる。戦後から昭和の終わりまでという括りも活きている。音楽で言えば、時系列に並べながらリンクする部分も感じられる、良質なコンピ盤のような完成度だ。解説で、泣く泣く選から漏れた作品も上げられているのが、荒川さんの本気度を伝えている。
田中小実昌さん、正にそういうタイプなんですよね。彼の作品集を読みましたが、同じ話が何度も出てくる、でも、それでも読んじゃう。不思議な人です。
余人に替えがたい作家だと思います。
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