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夢見る帝国図書館 (文春文庫)(Kindle版)

感想・レビュー
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Taka
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(2022/322)フリーライターの主人公が、上野で出会った喜和子という初老の女性。どこか夢見がちな喜和子との交流から、「夢見る帝国図書館」と題する小説を書くことに。喜和子の人生を追うパートと、この作中作のパートが交互に綴られるが、作中作面白いかなぁ、これ。。どうも微妙に感性が合わず最後まで何となくぼんやりと読み終えてしまった。これは多分、妻に言わせると「あんたあんまり好きじゃないと思う」って奴だ。
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ふ
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ネタバレ古尾野先生が喜和子さんの散骨を「生を全うしたことを寿ぐ祝祭」と表現したのがすごく納得。そして素敵な言葉。お兄さんたちとバラックで過ごした時間は喜和子さんにとって、幸せな時間だったんだろうな。図書館の歴史を始めて知った。
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りょう
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戦後の混乱期から生きた喜和子さんという謎の多い女性の一生と、今は国立図書館になった、かつて上野にあった帝国図書館の変遷を、小説ってこういう技法もありなんだ、という組み合わせで描いた力作です。喜和子さんと知り合いになったライターさんが、あれこれ知ることになるという形で、読者も一緒に深みにはまっていきます。
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にゃんこりん
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ネタバレ作家のわたしが出会った喜和子さんとの交流とともに語られる帝国図書館の歴史。喜和子さんのキャラの良さとともに合間で挟まれる帝国図書館の歴史に引き込まれ、中島さんの著書の中で一番好きな小説です。 アニメ「魔法使いサリー」でサリーパパが「たけくらべ」なんて言ってたの⁉とか、吉屋信子って同性愛者だったの⁉とか、意外なことを知ることもできました。「かわいそうな象」も久しぶりに読み返したくなった! ストーリーもテンポよく、飽きない展開で満足です。
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Yamazaki
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ネタバレ帝国図書館の歴史とある女性の物語。読書欲が刺激される内容でした。あの近代の文豪たちも図書館に通っていた。樋口一葉の小説が無性に読みたくなりました。
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ぴい
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「夢見る帝国図書館」のパートと、小説家の「私」と喜和子さんの交流が交互に展開する。図書館の目線で綴られる物語は楽しいし、喜和子さんはどこか夢見がちな印象。心温まる「良い話」を予感しつつ読み進むが、やがて様子が違うことに気づく。中島京子は苦い作家だ。苦さとは現実だ。甘いお話では包み切れない。読む側を少しずつ裏切りながら物語は終幕へ。小さな喜和子に手が差し伸べられ、図書館はその様子を静かに見下ろしている。二つの物語が静かに出会う最後の裏切り。喜和子と同時代を生き抜いた、身近な人たちを思う。心に深く残る一冊だ。
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一唯
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タイトルに惹かれて購入。 今まで『図書館の歴史』というのを触れてこなかったのでとても楽しめました。
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こんぶ
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題名に惹かれて手にとってみた。図書館とつくものは面白いに違いない。想像していた内容とは違っていたけれど、喜和子さんの生い立ちを追っていくのと図書館目線の図書館を取り巻く環境や文豪達の知らない一面を夢見る帝国図書館パートで交互に語られていくのが面白く夢中で読んだ‼️ 今では考えられない程の男尊女卑に愕然としたし、戦争のあらゆる狂気を感じて恐くなり、戦後の上野界隈の様子にも驚いた。いろんな感情が渦巻いて不思議な感覚に陥った‼️ いつかは行きたい国立図書館!
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冬桐
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図書館の歴史はまさにお金との戦いであり、本が大好きという人たちの連綿とした歴史でもある。 この本はまさにそのことを教えてくれるように優しく語りかけてくれました。 語り部の私は、喜和子さんと上野の国立国会図書館で出会い、彼女から上野の歴史や図書館の歴史を学び交流していく。 上野の界隈のイメージが薄ぼんやりだけども、多分こんなイメージから始まり、途中途中挟まる図書館の語る物語。 まさしく物が語るから物語。を体現しているこの作品。 喜和子さんの悲しい過去がわかるにつれて色々湧き上がってきて、最後は一気読み!
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イーストゲート@デイリー
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小説家の私が、上野で風変わりな高齢の女性と知り合う。彼女には小さなころに上野で暮らした記憶があり、そのころに出かけた上野の図書館の話を書いて欲しいと言われる。女性の生きてきた話と、図書館の話が交互に進行していく。やがて、女性は亡くなり、彼女の親族と交流しながら彼女の過去を調べていくうちに、意識的にか無意識にか彼女が忘れていた上野での子供のころの様子があきらかになっていく。
イーストゲート@デイリー

戦後、GHQが憲法の草案を作る際に、帝国図書館に資料を借り出しにくる話がありました。以前、白洲次郎の本で、日本国憲法がGHQから草案を押し付けられたとあり、憲法を作ったのはGHQだと思っていました。現代において時折、政治家が憲法改正を言い出すのには、憲法9条問題であり、これを改正するために、GHQの押しつけられた憲法を改正しようと論法なのですが。この本ではさらに付け加えて、民間の日本人研究グループによる憲法草案がもとになっているともあり、ネット検索してみました。

06/10 19:00
イーストゲート@デイリー

ネットで検索してみると、憲法を作る際に、マッカーサーが要求した、必須要件が、マッカーサー3原則であり、それが、天皇存続、戦争放棄、封建制禁止だそうです。それが、現代においての憲法改正のいきさつのようでした。この理解で正しい?今回この本を読んだことで日本国憲法の成り立ちを調べることができて収穫でした。

06/10 19:05
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izumi
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書店で平積みされていて気づいた作品。 図書館の話、あの上野のこども図書館の話ならぜひ読まなければと思った。 巻末解説の京極先生の文章も含め、とても良かった。
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平坂裕子
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貴和子さんとの出会いで、図書館が主人公の小説を書いてほしいと声をかけられ、時代に翻弄された帝国図書館の歴史と、貴和子さんの生き様にも深くかかわっていく。登場人物それぞれが個性的であり、貴和子さんの魅力に皆引き寄せられたんだろうなぁー。
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ton
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何だろうこの読後感! 読み進めるほどに強くなる、良い本と出合えた喜び。読み終えてしまう事への寂寥。 語り手の“わたし”が出会った喜和子さん。彼女の子供時代を探り辿る物語。個性的な彼女の世界にまんまと引き込まれていく“わたし”と読んでいる私。 一方で差し挿まれる作中作の『夢見る帝国図書館』は唐突ながら読み易く分かり易く、断片的に何となく知っていたり知らなかったりした近代史を、帝国図書館という限定的でも新しい視点で学んだ気持ちになった。 『夢見る帝国図書館』、これだけでももっと読みたいわ。
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たけ
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★★★★★ ものすごい劇的なことが起こる訳ではないが、引き込まれる一冊。 「西の魔女が死んだ」を思い出す(印象?)。 同時に、奥泉光「東京自叙伝」、柳美里「JR上野駅公園口」と本書の3冊を3日で読めたら、また楽しいかも。 帝国図書館の蔵書が、長野県立図書館へ、その後、飯山高等女学校へ、なんてことも全く知らなかった。
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