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生皮 あるセクシャルハラスメントの光景(Kindle版)

感想・レビュー
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fuku
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ネタバレ月島って妻も殺してる。小説のことしかないと言いながら、小説の神様に愛されてる女性をたくさん殺してる。でも、今も彼女たちの気持ちをわかってないんだろうと思うと絶望します。 途中、他のエピソードが入りますが、俳句のは凄すぎます。エピソードのひとり三枝真人くん、君はそのタコツボから出てこられるかい?しっかりせえよ。と、言いつつ、私自身が反省しきりでした。自戒して改めていかねば。
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けんたん
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セクハラ。力を持った人物による性的搾取。または、殺人教唆。それくらいの意味を持つ行動。そんなことが書かれているように感じた。 何かを得るためには何かを失う。そう分かっているけどその重さは分からない。 動物病院との対比があるような展開はとても良かった。
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遠藤 悪
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初めて読んだ作家でした。自らの無神経で身勝手なこれまでの振る舞いを反省しました。いい本です。このような題材の小説はこないだ翻訳物で読んだ気がする。が、この本で改めて心に大きく響きました。全人類が読むべき本だと思います。
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助三
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ネタバレセクシャルハラスメント、と言うよりはレイプ被害の話。前者もそれに近いが後者は明確に犯罪だろう。マスコミに告発されて加害者が職場から離れるとか言う展開はそれで済む話か?とも(犯罪として裁かれるべき事案)
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香翠
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暴力描写が生々しかったらどうしようかと、少しばかり戸惑いがあった。けれど冷静に進むストーリーのためか、集中して読むことができたようだ。セクハラに対する捉え方は人それぞれ。時と場合に左右されることが大きいような気がする。そして我が身に良いように、無意識に思い込もうとしてしまうもののようでもある。
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よしこまる
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生々しい
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ありん
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何とも言い難い気持ち悪さが残った。小説家を目指す人達の通う講座で講師をする元編集者。良い小説を見出す才能があるのは自他ともに認めるが、良い小説を創りあげるには男女の性をも絡ませ、それこそが、創造力を高めると思い込んでいる。その考えが指導する側の押し付けということを思わない所が自分本位で、そういう関係を訴えられる。女性側もマインドコントロールされたかのような状態に陥ってしまう。 生々しいしい話だった。
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フリージア
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師弟関係や上下関係によって性の強要を拒否しきれなかった女性たちの心の傷を描いた作品。自分には起こらないと言えるけれど、読後、今までとは考え方が変わった。肉体的に抗い切れなかったとしても、その立場を利用した強要はレイプと言えるのだ。咲歩の夫、俊が本当に誠実で優しい人でよかった。夫婦関係が前に進んでよかった。
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キオン☆
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月島、すけこまし!AV女優ら、女優らの本番がとりだたされていたね。なきにしも非ず。シュチュエーション的に、行くってことは、ある程度OKとも理解するメンズは多いのかとも思うし。難しいわね。井上氏の作品、構成が独特でね、時系列がはっきりしているから、読みやすい。俊と咲歩、良かったじゃない、夫婦の絆な強し。
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ちょん
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セクハラという難しい問題への挑戦みたいな素敵なお話でした。「傷」って受けた本人しかその痛みと苦しみは絶対に分からないと思います。もしかしたら本人も傷の深さに気付いてないこともあるだろうし。誰かが抱える傷を、他人がどう感じたり思ったりしてもそれは自由だと私は思ってますが、それを本人にぶつける行為だけは絶対にいけないと思う。傷を与えたのと同じくらいの暴力行為。重たいけど読んでよかった。
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nozomu
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小説講座講師の月島から受けたセクハラがフラッシュバックする咲歩の場面から始まる冒頭。若い女性に文才の片鱗を見出すと、特別な指導と称し個人的に誘う月島、講師と生徒の上下関係から断り切れず、レイプに及んでも自尊心を防衛しようとする本能ゆえか、小説指南の一環だと思い込もうとする咲歩。週刊誌への告発から加害者や被害者家族、講座の生徒達、他の業界など、波及したそれぞれの立場からの反応も興味深かった。真人のような予備軍には虫唾が走ったが、実娘遥による糾弾や、洋子の対面での告発には胸のすく思い。表題の意味にも納得した。
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紫の煙
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井上荒野さんは、実に上手い。加害者と被害者の現在と7年前を交互に描き、終盤に持ってきた月島の28 年前のエピソードが効果的である。俳句の先生と、音楽プロデューサーの事例を加えているのも、より読者に考えさせる事に成功している。井上さんの本は、もっと読みたい。
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sana
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紅茶りんご
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紙面に載った男の姿を偶然目にしたその瞬間、7年前のその男の匂いが蘇る。何年経とうが、性暴力を受けた心の傷はずっと血を流し続けている。知られる事を恐れながらも、誰も知らないという事実にまた傷つき、耐えきれなくなった咲歩はその男・月島を告発する。月島は月島で悪気はなくむしろ咲歩に良い結果をもたらす為の指導の一環と考えている(ここがめちゃめちゃ気持ち悪くて腹立った)。後半月島の娘が月島に食ってかかった場面が良かった。様々な立場の人達の様々な反応。タイトル通り〈あるセクシャルハラスメントの光景〉を見せてもらった。
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kankoto
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井上荒野さんの小説、恋愛ものが多いけれど少しビターな部分を含んでいる様な印象を持っている。今回はテーマがセクシャルハラスメント、でいつもと違う印象。 アメリカのmetoo運動、そして日本でも映画監督俳優によるセクハラなど問題になっている。そのテーマに切り込んだ作品と言えるだろう。加害者は小説講座の講師。彼がそれを性暴力と意識することの無い心理状態。本質は性への欲望で色々と理由をつけているところがなんとも愚かで許せない。争うことのできない力によって行われた出来事が残り続けていて彼女たちを苦しめる。
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ふでぞう
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ドキッとする表紙とタイトルにちょっと躊躇しそうになったが,読んで行くうちに,男の身勝手な論理付けのなかで犠牲になっていく女性が痛々しかった。 自分で剥いた皮は,次に進む進化となるけれど,他人が無理やり剥いていっても血が流れるだけで,再生もできない。同じく被害者となった小説家の言葉が真実を掴んでいた。 そして,次の一歩を進む勇気になった。
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うさこ
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ものすごく既視感があったのだが4月発行なので2度目ということはないはずで。 最近徐々に弱い立場の者達が声をあげるようになってきたけれど抹殺されている事は多かろう。 避妊してほしくても言い出せないとかも含め。立場違えば考え方も違うし、同じことでも人によって感じ方が違うので受けた側がハラスメントと感じたらそれはもうそういうことなのだ。
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scarecrow
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ネタバレ小説家志望の女性が講師である月島から望まぬセックスを強要される。そして、7年後に告発をする。こういった心情はなかなか男性には理解がしづらいのではないだろうか。師匠として尊敬していた男性への尊敬の念と愛情とが曖昧になってしまい、受け入れてしまう。しかし、そのことは生皮を剥がすような痛みを伴い、何年経っても忘れることはない。一方、月島は、いろいろと理屈を並べてはいるが、教える情熱と愛情を混同しているわけではない。弟子の才能ではなく、異性としての魅力からの行動である。男のサガなどと言っていられる状況ではないのだ
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yam6
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井上荒野(本名らしい)だけに文章はしっかりしていて安心感がある。作品を通して落ち着いた文調なのも、テーマの重大性を際立たせる。望まないセックスはセクハラであり暴力なのだが、現実的には男も女も好きなのかどうか分からないまま行為に及んでしまうことはあるだろう。最近では一緒に飲みに行って相手の部屋に行ってもレイプと認定される事件が起きているが、断れない間柄、断れない上下関係、断れない職種の場合、その場の合意があっても、後に「あれは望んでいない行為だった」といわれればレイプなのだ。
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にわかおじ
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ネタバレセクハラ??なんでも強要され、あとからフラッシュバックすればそれは十分嫌なことだったということだろう。女性はそれにセクハラというものが多いってことだし、性別関わらずそういうのは世に蔓延っていると思う。相手の気持ちを、思いやりというものを持ち続けいるよう自分に戒める本でした。
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もも
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ネタバレ表紙がなかなかショッキングなのでそのような描写があるのかと恐る恐る読みましたが血が出る様な内容は無かったです。セクシャルハラスメントの話しです。ではなぜ表紙の女性は血を出しているのか…読み進めると分かります。彼女たちにとって本人の望まない性行為は暴行を加えられたのと同じことなのだと。しかもその傷は生身の傷のように時間と共に治ってはくれずいつまでも膿が溜まっていく感覚なのだと。被害者の気持ちだけでなく、加害者側の気持ちも書いてあり面白かったです。
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yurara
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暴力や恫喝がなくても、加害者による(時には周囲も一部それに加担して)状況作りだったり、巧みな言いくるみによって性被害が容易に起こりうることが様々な人の立場が描かれる中で浮かび上がってくる。自分では納得していたつもりが、実は性被害だったということも案外あるのではないかと思った。多くの女性に読んでもらって自分の身を守る参考にしてほしいと思った。
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alison
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他人に生皮を剥がれてからいつまでも痛い。
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muffyduffy
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一気読みでした。いろんな人物がそれぞれの視点から語るのが面白い。いつもの井上荒野さんの作品に感じるちょっと嫌な斜め感?が、本作にはあまりなかった。真摯な作品だと思う。加害者の月島は、ただの色情狂なのに、それが小説を書くためには必要なことだ、というバカな論理を女性たちに信じさせるのは、ある種の才能かもしれない。そして、形は変われど、こういうことは世の中に起こっていることなのだろう。夫の俊がいい人で、純粋で、可愛いなあと思う。ところで動物病院では診てもらう動物のことを「患畜」というのだと初めて知った。
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でばでばねずみ
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一気に読みました。最も印象に残ったのは、セクハラ被害から何年も経った後に「本当はいやだった」と登場人物が認識するところ。その時は、行為に理由をつけて自分自身を納得させてしまうことってありますものね。セクハラ以外のハラスメントでも。でも、これはおかしいのでは? っていう直感とかを大切にしなくてはと思いました。
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kaji
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井上荒野氏のファンになりそうだ。サブタイトル通りセクシャルハラスメントを扱っているが、変に下品になっていないあたり、抑えた文章力が光る。セックスの描写もいやらしくなくて、複数人でつづられる物語が説得力あるものになっている。映像化したら面白いものになりそう。
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生皮 あるセクシャルハラスメントの光景評価93感想・レビュー26