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円朝芝居噺 夫婦幽霊

感想・レビュー
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tom
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たぶん、すべてウソ話。でも、とても面白い。著者が書いた「遊動亭円木」が楽しかったので借りてきたのだけど、この本も楽しく読了。古書店から連絡を受けて、もしやと思って購入した反故の山。「もしや」が的中して円朝が書いた廓話の速記録だと判明する。ほとんど廃れてしまった速記技術だけど、なんとか伝手を頼って翻訳したのがこの物語という設定。翻訳話は、目の前で語りかけてくれる風情で読んでいて楽しい。そして、その成立の背景の推理、これも楽しい。辻原さん、ほとんど読んだことのない人だけど、気になり始めたのでした(笑)。
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zatugei
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奇妙な史料を発見、それが口演速記であろうと推理して入手し、解読する経緯。さらにその解読文、その作者の推理。作者の創作だが、良くできている。以前に読み始めたが、何らかの理由で途中で放棄していた。このたび再度挑戦して読了。速記の歴史、速記と口語文との関係、円朝の家庭問題等々、一般の歴史から抜け落ちたところをうまく拾っている。
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balloon
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🎈🎈🎈🎈🎈三遊亭円朝の速記録の発見という幕開けにワクワクしてしまう。続いて、その速記録を翻訳した噺がこの小説の大半をしめる訳だけど、これがまた面白かった!そして最後は「夫婦幽霊」作者についての謎解き。最後まで十分楽しませてもらいました。
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ときどきドキドキ
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落語好きなら三遊亭円朝の名前を聞けば「怪談牡丹燈籠」が直ぐ頭に浮かぶだろう。円朝の頃はテープなどと言うものもなく口述筆記、しかし速記という方式は海外から入っていた。その速記録が発見されたのだ!幻の落語『夫婦幽霊』もちろん落語では聴いたことがない誰も知らないのかとワクワクが止まらない。途中から速記録を訳した文章になりまるで寄席で三遊亭円朝の噺を聴いている気分になってくる。 続きが聴きたくて次へ次へと気がせいた。落語が好きな方、怪談が好きな方、ミステリーが好きな方…いやいやどなた様にもお薦めでございます。
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Reiwa1dokusho
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ネタバレ辻原登の「物語る」技量が冴え渡っています。「辻原登」が幻の速記原稿を入手、翻訳するいきさつの話の中に、「三遊亭圓朝」による安政年間の御金蔵破りの顛末についての語りが入れ子の構造になっています。分量は案外あっさりとした中篇です。初出誌:群像(講談社、2007年刊)
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murakamitomoki
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稀代の落語家、三遊亭圓朝の幻の演目「夫婦幽霊」。その速記本を著者である辻原登が入手し、その解読を試みる。作品は途中から解読された「夫婦幽霊」の話になっていくのだが、ところどころに入る訳者注で解読にまつわる物語も並走する。夫婦幽霊の話を想像の中の圓朝の声で再生しつつ読み、横から訳者である辻原さんがたまに語りかけてくるような、不思議な読書体験。最後は「夫婦幽霊」の本当の作者にまつわる話が示される。この話、全部辻原さんの創作だが、本当に訳者でもあるという作品。超絶技巧です。
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horuso
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圓朝の芝居噺の速記本発見という発端に続き、その「夫婦幽霊」、最後に種明かしという構成は面白いし、これを書くには相当の力量が必要なのは認める。だが、噺のレベルが圓朝には及ばないように感じるのと、何より最後が残念。単なる種明かしになってしまっている。謎を解決する過程をじっくり描いて、夫婦幽霊の間に挟んでいくことで、より重厚な小説になったと思う。種明かしだけだと、犯人像に納得はできても、感心はできない。本書が歴史的事実を記したノンフィクションだと読者を騙し、原稿を借りに来る学者がいるほどのできであったなら。
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冬薔薇
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円朝の未発表の「夫婦幽霊」が見つかったとしてこの田鎖式の速記を翻訳していく。安政の大地震から関東大震災の68年間の物語も、この短い本の中に安政、明治、大正、昭和、平成と時代が流れているのも面白い。それにしても速記が無くなっていくのは惜しい。
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ぱんだ
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幻の落語
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doya_book
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小説なのに、注釈がノンフィクション感を増幅し、ひょっとしたらと思わせ工夫に最初は惑わされました。他の怪談を読んだことが無いので、本筋のお話がレベルに達しいるかの判断はできませんが、知的推理物フィクションとしては充分楽しめました。
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nbhd
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口語→速記→翻訳→小説と、日本語の中だけでおこなわれる作業には、だいぶねじれているけど、スリルがあった。よくできた虚構で気持ちがいい。作家は、何をもって、この虚構をつくりたい気持ちになるのか、知れない。
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キジネコ
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黒船来航の時代、才人噺家円朝の未確認原稿ではないか!?と思われる速記原稿が見つかるところから話が始まる。作家の思い入れが強いのか?予備知識の少ない読者には難しいのか?やや前のめりに展開する内容に時々(?) 速記原稿から翻訳された芝居噺は江戸の情緒の香る面白さを堪能。 一冊の本として、読後の納得への期待は適わず、総じて「やや不満」とさせて下さい。
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くみくみ
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★4/5
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funa1g
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終章の怒涛の展開が、ちょっと駆け足過ぎる。それ以外は趣向含めて楽しんだ。
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こさく
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「洛陽の紙価を高める」って諺が溶け込んだ件を初めて読んだ。ミステリと思えば終章もまた良し、と思った。
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EnJoeToh
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素晴らしかった。
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空腹ライフセーバー
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最終章が蛇足か。メタな志向はわかるのだが、このくらいの飛躍であるならむしろ、パスティーシュに徹して欲しかった。
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聖月
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◎◎今年の収穫本と言えるだろう。全然期待しないで読み始め、うむむ、と唸った評者である。辻原登、芥川賞作家。評者の既読は『ジャスミン』のみ。その作家が、なんだか直木賞的な題名の本を出してきたものだから、気になって読んでみただけの読書動機だったのである
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azalea
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幽霊が語り、書いた話のような。
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早秋
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私は最終章、というより最後の最後で膝を打った。これだけ「匂い」のある小説は久方ぶり。円朝の高座噺がまたたいへんおもしろい。どこまでが現実でどこからが幻想なの?とつい境目を知りたくなってしまう。こんな思いを抱かせる小説は大歓迎。
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円朝芝居噺 夫婦幽霊評価77感想・レビュー20