読書メーター KADOKAWA Group

アガサ・クリスティー失踪事件

感想・レビュー
19

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
たつや
新着
大変面白かったです。1926年に起きた11日間のクリスティーの失踪事件をミステリー仕立てに丹念な取材の上で書かれた本書は本家の作品に負けず劣らず、面白かった。クリスティーも発見時に記憶を無くしていたのも驚きだ。全ては謎のままだが、それでいいと思った。
0255文字
かおるん
新着
小説家のアガサ・クリスティー夫人、イングランドの自宅から不可解な状況で失踪。 世界で最も有名なミステリ作家が実際に起こした11日間の失踪事件をモチーフに、妻と夫とその愛人の奇妙な関係を描く傑作サスペンス!  世界で最も有名なミステリ作家の実際の失踪事件をもとに描かれた衝撃のサスペンス。
0255文字
はちがみっつ
新着
面白かった。 クリスティーのなぞの失踪事件を見事にミステリとして成立させた。しかも夫の愛人とクリスティーの2視点から、単なる愛憎事件ではない見事なミステリだった。 嘘でしょ、という素直な言葉が出たので、自分史上上位に入る作品であるのは間違いない。
0255文字
ぐうぐう
新着
アガサ・クリスティーが1926年の12月、失踪事件を起こしたものの、アガサ自身が失踪期間のことを一切話さなかったため、事件の真相は今も藪の中だ。その11日間の空白に、たっぷりの想像力を込めて描いたのが本作。度肝を抜かれるのが、語り手として抜擢されたのがアガサの当時の夫であったアーチーの愛人・ナンである点だ。失踪のきっかけともなったと言われる愛人の視点から物語を綴るという、なんとも大胆な設定。「わたし自身のいない場所で起きたことをわたしが語っても、それを信用してもいいものかどうか、(つづく)
ぐうぐう

著者はナンに読者へ説得を試みるのだ。さらに「この物語はわたしのもの。わたしには歴史への忠誠心などない」とすら言ってのける。ただし、この開き直りが本作のドラマを独創的にさせているのは間違いない。失踪事件のフィクションで言えば、一番記憶に残るのは映画『アガサ 愛の失踪事件』だろう。儚くも美しいアガサをヴァネッサ・レッドグレイヴが演じていた。読了後に久しぶりに映画を観直してみたのだが、著者がこの映画に少なからず影響を受けたかもしれないと思える気付きがあった(とはいえ、両作の趣きはまったく違う)。(つづく)

08/17 20:56
ぐうぐう

ちなみに同じ題材を扱った両作だが、俺は映画のほうが断然好きだ。

08/17 20:57
3件のコメントを全て見る
0255文字
セロハン
新着
ネタバレ登場人物の誰よりもミス・オリヴァーに感情移入してしまって、内容が入ってこなかった。 「オリヴァー」という名前なのに。 彼女のコートを勝手に、着ている人物に対して怒りが込み上げてきました。 ミス・オリヴァーに、花束を。 絶対この部分、不用だと思います。 ミステリーだからこそ、「死」は大切にして欲しい。 最終版まで、登場人物達は自分勝手な事ばかり。 以後、自主規制
0255文字
一柳すず子
新着
アガサクリスティーの知名度を使ってロマンス小説書きました的な内容。実在の愛人をここまで創作していいものなのかな。未婚の母が入る修道院は過酷だけど最も残酷だったのはフィンバルの親では?
0255文字
アリス
新着
ネタバレ物語は愛人・ナンの語りで進む。ナンが愛情のないアーチーに何故固執するのか?見えてこない分、真相が明らかになる迄ナンに対して嫌悪感しか無かった。アガサの娘を自分の実の子と信じアーチーと結婚する為に策を練るナン。過酷な人生を送ってきたナンに少しは同情はしたがやっぱり好きになれない。彼女の行動にみんなが振りまわされ自己中女にしか思えない。ある意味アーチーとお似合いかも。そしてついでの用に殺人事件をぶっこんででくるけど中途半端な感じに思えた。
0255文字
こんこん
新着
ネタバレこの本はクリスティに興味のある人が読むと思うが、主人公は夫の愛人のナン。作者が書きたかったのも、当時の未婚の母が置かれた酷い状況や戦争に翻弄されて人生が暗転してしまった男女あたりでは。正直に言うとクリスティで釣って他の話をメインにされてる気がする。クリスティ自身のロマンスも少しあるのだが、オリキャラである相手に魅力が足りず全然萌えない。他の本で読んだ時も超エゴイスト(でも実際にハンサム)だった夫のアーチ―は、この本でも性格がひどすぎる。でもクリスティの書く犯人にアーチ―みたいなタイプは結構いる。
0255文字
白やぎさん
新着
アガサの失踪事件に関しては他にも作品があるけど、アガサ自身の重要度は一番低い作品かもしれない。夫の愛人が語り手だからかもしれないけど。結局愛人の生い立ちが語られる作品で、アガサは共犯者的な扱いだと思う。アガサファンとしてはちょっと腑に落ちない。結局あの子は誰の子なのか、も判然としないし。とはいえ、ホテルでの殺人の真相やポアロを彷彿とさせる警部の登場は、アガサ・クリスティーの作品にも迫る面白さだった。もうちょっと、題名を工夫してもよかったのでは?それにしても女は怖いね。アーチ―のかすっぷりには失笑です。
0255文字
おーね
新着
アガサ・クリスティーが行方不明になっていた事を夫の愛人の物語と合わせて、えらく大胆につなぎ合わせたものです。なるほどこう来るかと思いました。
0255文字
柚子子
新着
ネタバレアガサ・クリスティの離婚前の失踪事件という実際に起きた有名事件をベースに織られるサスペンスともロマンスともつかない物語。なんだけど、いやこんなもん夫のアーチボルトがカスやろがい、不倫相手のナンもカスやろがい!になってしまいうまく入り込めなかった。ナンに関してはつらい生い立ちや奪われたものがさまざまあるんだけど、でもそれってアガサには関係ありませんよね?って私の脳内のひろゆきが言ってるよ。暴走した女と、その女にまんまと利用されてる不倫夫という印象が拭いきれず。ナンが語りだからそう見えるのかな〜……。
0255文字
しのぶ
新着
その昔に映画かドラマを見たような記憶がうっすらあるだけで、ほぼほぼ知識がない状態で読みました。設定はいい。文句なしにおもしろかった! でも、語り手が知らないはずのことを当たり前に語っているのがどうしても違和感。『マグダレンの祈り』も読みたい(観たい)けど、精神的にかなりキツそう。『1793』からの三部作を思い出してしまいました。
0255文字
こーた
新着
ネタバレ実際の事件は謎に包まれている。その謎に虚構を織りこみ、虚構のなかにさらに虚構が入りこんで、できあがった物語はやがて〈真実〉となる。ポスト・トゥルース蔓延る現代に、小説の技巧はますます存在感を増すばかりだが(さいきんこの手の小説、多くない?)、虚構と真実の境界をもっとも巧みに行き来した人物こそ、のちのベストセラー作家アガサ・クリスティーなんである。井上荒野『あちらにいる鬼』、フリン『ゴーン・ガール』やアトウッド『誓願』、さらには村上春樹『1Q84』的取り替え子まで、さまざまな小説が思い出される。ただ、⇒
こーた

⇒すべての要素がカチッとハマって、見事回収されてしまうあたりは、巧くできすぎているようにもおもえ、全体として、ややとっ散らかった印象になってしまったのが惜しい。謎は謎のまま、そっとしておいたほうがいいのかもしれない。

06/08 13:00
0255文字
しゅー
新着
ネタバレ★★題名に惹かれて読み始めた私のような読者にとってはツライ本だ。現実の失踪事件の真相に迫るでもなく、ホロヴィッツのように見事なオマージュを見せるでもなく、作者オリジナルのフィクションが綴られていく。もちろん取材の成果は活かされているんだろうけど、物語の中心は架空の女性の架空の人生なんである。最近流行りの「戦争と女性」、「逆境の中での女性同士の連帯」がテーマだ。そうならそうで、そういう小説に仕上げれば良いのに何でクリスティを中途半端に絡ませるかな。書評七福神で、ほとんどの選者からスルーされていたのも納得だ。
0255文字
界烏
新着
何かを喪った人々が憩った<悠久の館>の日々、ミステリ史永遠の謎に題をとったロマンスサスペンスです。一九二六年十二月。推理作家アガサは夫アーチーから離婚を切り出された後、姿を消す。夫の愛人ナンは主人公/語り手として失踪事件と初恋の思い出を回想する。逗留先のホテルで殺人は起きるけど、謎解きやスリルよりも抒情的な悲恋ドラマに重点が置かれている。世界大戦や心変わりで胸に穴があいた四人の男女が敵味方の奇妙な巡り合わせで一時のバカンスを楽しむ姿が印象的。真相はアガサの胸の中、結末はナンの心のままに。しんみり。おすすめ
界烏

フィンバル……。

06/07 00:54
0255文字
ネコベス
新着
ネタバレ1926年にアガサ・クリスティが失踪した実話を下敷きにして描いたサスペンス小説。殺人は起きるが謎解き要素は少なく、ロマンス小説の色合いが濃い。アガサの夫アーチ―に言い寄るナンの動機が明かされない前半が冗長に感じる。ナンが修道院で体験した悲劇には同情できるが、確証の無い思い込みで愛人になり妻から夫を奪う様は客観的にはほとんどホラー。結局アガサの実子なのか養子なのか肝心な所が示されずモヤモヤが残る。結局ナンの妄執に振り回されたフィンバルが一番気の毒。
0255文字
スイ
新着
わーーー良かった!! 未だに謎に包まれたアガサ・クリスティーの失踪事件を下敷きにしたフィクション。 もっとワイドショー的なものを考えていたのだけど、一人称がアガサが失踪するきっかけになる夫の愛人、というところでまず、おっ、となり、その視点が早々に一人称ではあり得なくなっていくところでまた、おっ、となる。 次第にわたしたち、の話になっていき、最高潮に達する4人のひとときがたまらなく切ない。 前半は少しまどろっこしくも感じたが、次第に目が離せなくなった。 ラストもこう来たか、と。 フィクションであることを
スイ

最大限に活かした作品だった。 訳者解説で作者が一番好きなクリスティー作品を読んで、「はいはいはいはい!」と大はしゃぎで納得。 ですよね!!!!! 私が個人的にとても好きなタイプのミステリーだった。 好き!!

06/03 23:45
0255文字
hinorinori1
新着
ネタバレかの有名なクリスティ失踪事件、彼女が夫の愛人の名前でホテルに泊まっていたのは何故?というところから想像の羽を膨らませて描かれた物語。 とにかく長い。 当然クリスティの物語なんだからミステリの謎解き部分に期待を寄せるのは仕方ないと思うんだけど、このボリュームの中ではあまりに薄味だし、手口に至ってはあまりの捻りのなさに、正直拍子抜け。 ナンという少女が戦争によって奪われたもの、過酷な経験を経て取り戻そうとしたもの。そこは面白かった。 もう少し短くてスッキリサクッと読めたらもっと面白い!と思ったかも。
0255文字
のざきち
新着
ネタバレ1926年、36歳の新進作家アガサは、年若い愛人ナンと結婚するのに離婚を切り出した夫アーチーと大喧嘩の末失踪する。死亡説や「アクロイド殺し」販促説も流布される中、数千人の捜索隊が動員されるも杳として行方の知れないアガサ。一方ナンはある秘密を抱えていた…20ヶ国以上で翻訳されているらしい本書。クリスティー好きなら誰でも知る「失踪事件」をモチーフに書かれた物語で殺人事件も発生しますが、個人的にはミステリとしてもサスペンスとしても中途半端な印象です。語り手ナンの言う通りロマンス小説としてなら多少は楽しめるかも…
0255文字
全19件中 1-19 件を表示
アガサ・クリスティー失踪事件評価100感想・レビュー19