形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:SBクリエイティブ
形式:Kindle版
例えば青木繁の『わだつみのいろこの宮』を見て、日本絵画だから今の日本人にも何が描かれているのか皆わかる、となるのだろうか。J.E.ミレーの『オフィーリア』はかろうじて万国共通に今でも理解できるとして、レンブラントの『バテシバ』は西洋人ならわかるだろうか、今でも。A.ジェンティレスキ『ユディト』の物語や、フェルメール『牛乳を注ぐ女』で隣に誰が訪れているのか、わかるだろうか。同時代の人なら「ああ」と理解したものが、もうどんどんわからない。そんなこんなを懇切丁寧に解説してくれる。⇒
似た傾向の本はそれこそいっぱいあるが、中でも本書は出色のわかりやすさ。漫画で導いてくれるので更に。この漫画を読んでいると、どいつもこいつもろくでもない(=われわれとそんなに変わらない)ことがよく分かる。フツーの世の中の移り変わりの中で、時々とても閃いた人々が、結果としてこれらの有名な画を遺してきた。そういう流れがよくわかって、とてもおもしろかった。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます