形式:単行本
出版社:東京創元社
形式:Kindle版
第14回山田風太郎賞受賞作2010年10月。宮城県の港町に暮らす高校2年生の小羽は、統合失調症を患う母を介護し、家事や看病に忙殺されていた。彼女の鬱屈した感情は、同級生である、双極性障害の祖母を介護する航平と、アルコール依存症の母と幼い弟の面倒を看る凛子にしか理解されない。3人は周囲の介護についての無理解に苦しめられ、誰にも助けを求められない孤立した日常を送っていた。しかし、町に引っ越ししてきた青葉という女性が、小羽たちの孤独に理解を示す。優しく寄り添い続ける青葉との交流で、3人は前向きな日常を過ごせるようになっていくが、2011年3月の震災によって全てが一変してしまう。2022年7月。看護師になった小羽は、震災時の後悔と癒えない傷に苦しんでいた。そんなある日、彼女は旧友たちと再会し、それを機に過去と向き合うことになる。ヤングケアラーたちの青春と成長を通し、人間の救済と再生を描く渾身の傑作長編!
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