②(承前)☆ 順番に読むことを奨めないのは,同書の意図が伝わらないと感じたからである。佐藤が名前こそ出さないが批判している人や現象は,現在の(コストパフォーマンス/タイムパフォーマンス重視な)ネット社会の共鳴室となりつつある一部のトーキング・ヘッズ(かつてあったバンド名が意図していた「画面に映りコメントを発し続ける人々[佐藤の言を借りれば"識者"だが,勿論これは皮肉っている])達であろう。それを意識しておけば同著から得るものに格段温差がつくように感じるからである。
☆ こちらこそレスコメントありがとうございました。少しだけ補足するとこれはコメントではなく彼らの1976年作品『ホテル・カリフォルニア』のタイトル曲(3番)の歌詞です。この曲でドン・ヘンリーはカリフォルニアの60年代後期のヒッピー文化がマンソン事件とオルタモンドの悲劇で終わってしまった(その代わりにハリウッド風の"スターシステム"がロック音楽(の精神性=体制への反抗)を"侵食"したことを自嘲しているのです。別の言い方をすれば「ライ麦畑の捕手」は消えたと。超長文駄文失礼。
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