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出版社:バジリコ
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出版社:KADOKAWA/角川学芸出版
形式:Kindle版
出版社:KADOKAWA
出版社:沖積舎
形式:ハードカバー
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他の方々のレビューにある様に、ネタの重複が甚だしい。しかしあんなに迷惑をかけられているのだ。せめて重複くらいさせてやれ。雑文も評論もまぜこぜの中で光る私小説『熱風』『青春放浪』が面白い。あと『太宰治の読書』という一文が面白い。そして安吾が読みたくなる。
『坂口安吾選集』(創元社版解説)の各巻のために書いた檀一雄の解説は見事だ。これほど、わかりやすく力のこもった解説はないのではないか。安吾の編集者だった半藤氏がこれらについてどう思っているか聞いてみたい。檀の解説なしに安吾の作品を読み、読んでから檀の解説を精読して再び味わいたい。私が何度も読み、何度読んでも理解しきれない「青鬼の褌を洗う女」についても詳しく書いていてくれて、今までのつかえていた物がストンを落ちるようだった。
檀にとって、太宰はある意味女性的で、だらしなくて、かわいい男だった。責めようにも責められない弱い坊ちゃんだが、太宰が生みだす物を感心してみていたように感じる。安吾に対しては、逆に男性的な一途さ、狂気、力強さを見ていたのではないか。そして檀は誰よりも二人の凄さをわかっていたのに、カケラの嫉妬も抱いていない。自分のことを、むやみに健康で長く生き過ぎたと語っていてもイヤミがない。そんな檀だからこそ、ここまで素直に見たまま感じたまま、二人の一種の真の姿を描けたのだろう。
ケイさん、とても嬉しいお言葉ありがとうございます。ケイさんのレビューも先ほど、拝読致しました。檀は、太宰、安吾の魅力を正確に感じ取り文章に残したのですね。単なるエピソードとは別の視点に気付くことが出来ました。こちらこそ、ありがとうございました!
musisさんの、「何かわけのわからない思考に振り回されながら…」って書かれてるのを読んで、なるほどなあと思いました。いい本を読む時は、みんなそれぞれ真剣で、でも捉え方はそれぞれだから、他の方の考えでまた理解が深まり、本をさらに深く味わえる気がします。
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