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太宰と安吾

感想・レビュー
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桐葉
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太宰と安吾もそうだが,この本を書いた壇一雄も相当な強烈さであったと思う。文士と呼ばれる人々は,何かにとらわれ書くことによって苦しみながら自己実現していくものなのかと思った。難儀なことだが,魅力もある。
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伊藤詩織さんを支持する寺
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去年この本が角川ソフィア文庫になった際に読みたかったが、1冊税抜1253円もしたので躊躇していた。すると先日訪れた書店で、バーゲンブックの1冊としてこちらのハードカバーを税込500円程で見つけた。迷わず買って読んでみた。思えば檀一雄の文章をきちんと読んだのは初めてだ。檀ふみのお父さん。映画『火宅の人』は原田美枝子と松坂慶子の裸見たさで何度も観た。あの映画にあった中原中也と太宰の絡みの実際がここにある。あのシーンの緒形拳の様に、檀という人は男らしい。太宰や安吾に迷惑をかけられながら味方する。好きになったよ。
伊藤詩織さんを支持する寺

他の方々のレビューにある様に、ネタの重複が甚だしい。しかしあんなに迷惑をかけられているのだ。せめて重複くらいさせてやれ。雑文も評論もまぜこぜの中で光る私小説『熱風』『青春放浪』が面白い。あと『太宰治の読書』という一文が面白い。そして安吾が読みたくなる。

04/08 13:07
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ケイ
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太宰と安吾に関して、檀一雄があちこちに書いた文をまとめたもの。二人との交友や思い出、彼らの人となりを書いた文章は、情感がこもり、言葉選びも優れ、ため息が出るような美文。しかし、彼らの紹介となると文章の格が落ちるよう。檀は、二人に比べるとすこぶる健康で常識人なのに、彼らといると、彼の何かが感応し、彼の文章が影響を受けているように思えた。二人の死に関しての檀のことば。「太宰の完遂しなければならない文芸が、太宰の身を喰うたのである」 「安吾の死を、私は今でも壮烈な戦死であったと思っている。血煙立っていた」
ケイ

『坂口安吾選集』(創元社版解説)の各巻のために書いた檀一雄の解説は見事だ。これほど、わかりやすく力のこもった解説はないのではないか。安吾の編集者だった半藤氏がこれらについてどう思っているか聞いてみたい。檀の解説なしに安吾の作品を読み、読んでから檀の解説を精読して再び味わいたい。私が何度も読み、何度読んでも理解しきれない「青鬼の褌を洗う女」についても詳しく書いていてくれて、今までのつかえていた物がストンを落ちるようだった。

04/18 21:50
ケイ

檀にとって、太宰はある意味女性的で、だらしなくて、かわいい男だった。責めようにも責められない弱い坊ちゃんだが、太宰が生みだす物を感心してみていたように感じる。安吾に対しては、逆に男性的な一途さ、狂気、力強さを見ていたのではないか。そして檀は誰よりも二人の凄さをわかっていたのに、カケラの嫉妬も抱いていない。自分のことを、むやみに健康で長く生き過ぎたと語っていてもイヤミがない。そんな檀だからこそ、ここまで素直に見たまま感じたまま、二人の一種の真の姿を描けたのだろう。

04/18 21:55
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SKH
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ネタバレエッセイ集。47篇収録。昭和文壇の裏舞台。太宰の逸話の中で最も好きな「モ・モ・ノ・ハ・ナ」の詳述、「熱海事件」の顛末もそれに劣らない。熱海で借金を重ね、菊池寛に金を無心すると謀り、借金取りに檀一雄を人身御供として捧げ、遁走。十数日間、友を見捨て、井伏鱒二宅で将棋中に捕獲され、果ては佐藤春夫まで巻き込むに至る。笑いが止まらない。「走れメロス」はこの背景があってこそ完成する。安吾の「堕落論」の一節はサルトルの「実存は本質に先立つ」に通じ、精神の自由について一考。破滅型作家である両者の相違も印象的。200X。
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musis
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太宰と安吾のエピソード集。厚さの割に重複の話が多い。有名なエピソードも身近な檀一雄の視点から語られると違った印象になる。また、作家同士の繋がりが非常に濃いことが印象的だった。あちこちの家に転々と転がり込んだりお酒をのんだりと忙しい。その関係が羨ましくもある。二人ともこだわりが強く、何か訳の分からない思考に振り回されながらも、手綱をとり生きていたことを感じた。その姿勢が危なっかしく、時に出る弱々しい部分がまた人を引き付ける。自分も、そのこだわりにどこか憧れ、ほしいと思う。これもまた、ふたりに惹かれて、だ。
musis

ケイさん、とても嬉しいお言葉ありがとうございます。ケイさんのレビューも先ほど、拝読致しました。檀は、太宰、安吾の魅力を正確に感じ取り文章に残したのですね。単なるエピソードとは別の視点に気付くことが出来ました。こちらこそ、ありがとうございました!

04/18 23:16
ケイ

musisさんの、「何かわけのわからない思考に振り回されながら…」って書かれてるのを読んで、なるほどなあと思いました。いい本を読む時は、みんなそれぞれ真剣で、でも捉え方はそれぞれだから、他の方の考えでまた理解が深まり、本をさらに深く味わえる気がします。

04/18 23:24
3件のコメントを全て見る
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yuca
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「青鯖が宙に浮かんだような顔をしやがって。ぜんたい、お前は何の花が好きなんだい。」「--モ、モ、ノ、ハ、ナ」
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TK
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とにかくエピソードの重複が多い。が故に立体的になるメリットはあるものの、しかし、多い。
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のうみそしる
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太宰や安吾を知るにはいうまでもなく彼らの作を読めばいいのだが、そこで檀というフィルターを通したらどうなるかと思い読んでみた。太宰の女々しさや臆病、安吾の躁と鬱など、具体的なエピソードが豊富。ハイチャーってのがかわいい。それにしても檀の文章は難しい単語が多かった。あと重複は省略したらダメなんかい。
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木之下
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ネタバレ太宰と安吾の思い出を語るこの一冊。著者をみてわかる通り当人(太宰の周辺の)による語りなのでとりあえず読んでおけば間違いない。もものはな~とかメロスの元ネタの話など。
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なのめ
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再読
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