形式:ライトノベル
出版社:KADOKAWA
形式:Kindle版ライトノベル
描かれている人数が多いのもあって、ボリュームもすごく読むのに時間がかかったけど、思っていたよりは重厚感が薄いのはやっぱり結末があっさりすぎるからかな。双方亜人内、人間内での紛争が起こる形で幕引きなので、続けようと思えばそれぞれ続けられそうだし、イデルと皇女は今後がまだあるということなのかもしれないなぁ。今回は聖戦に限った話なので、ということで触れられずに終わった話も多いし、なんなら双方の神が作ったわけではないゴブリンの謎も残っているしね。
ネタバレ防止
聖鍵に選ばれたのは【恋人座】に挙げられた村娘であり相方ではない。。このあとの動乱を思うと、チャウシェ○クを操ったその妻のポジションになるか、本人は生き延びてイメージを良くするコンスタン○ェになるや?
故事成語はここまで多くなくても良いような気はせんでもないし、逆にこだわるんなら徹底的にこだわって、例えば先に出てきた語が後の章で人々の台詞に出てくるとかの工夫が欲しかったような。
みたいな感じで、各エピソードは割と短く纏められておりそれが繋がっていく高揚感のようなものが終盤にいくにつれどんどん沸き立ってくるのが素晴らしい。まさに一大叙事詩であり人が人に語り継いでいく歴史そのものの重みを感じられる重厚感のある一作。ほんと設定から何から何までかなりのディテールで作り込みが凄い。あと独特な文体なのが、ほんとに後の歴史学者が編纂したものを読んでいるかのようで良き。 僕は面白いと思いました。ただ間違いなく売れ線では無く読む人、好む人も少なそうなのがリアルなところ。
それに本体が約450ページもありますので、かな〜り硬派なファンタジーが好きな方にオススメの作品だと思いました。
それぞれの偉人が為したことが、その時代でどんな影響を与え、どんな変化を起こしたのかが、様々な人物の物語を並列することによって歴史の流れが見えてくるのが面白い。最初にも述べたけどエンタメ的な面白さは乏しいものの、こういう世界観におけるこんな歴史の一幕を見せる作品として、個人的には良かったと言える作品ですね。
ブログ感想→https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2024/02/11/235400
それぐらいの厚みのある設定世界観、人物関係だったので惜しい感覚。 お気に入りはバラドとボルゴー。これでもかと神話とのリンクが描かれる世界で、ナチュラルに強さだけで歴史を変えているバラドと、お節介で軍備全部整えたボルゴー。この二人の圧倒的有能さと速攻で亡くなるのにいつまでも各キャラ顛末と作品展開に影響を与えているのが伝記っぽくて良い。(2/2)
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます