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コモンの再生 (文春文庫 う 19-28)

感想・レビュー
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Hiro
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つい夢中になって他を中断して読了してしまった。日頃モヤモヤと漠然と考えていたことをクリアに一点の曇りもなく明確に言葉にしてもらったような快感があって、著者のものは読むこと自体が楽しい。特に前半の、国家や公共や教育や憲法などを論じた箇所は小気味よく読んだ。英国の既存階級の下にアンダークラスが出来たという話や、大学授業料が昭和から今日まで急上昇した背景の分析や、戦前の特高警察が戦後お咎めなしだったことや、マスコミの批評力、分析力が昨今急低下していることなど、無知と強欲と威圧と狡猾のまかり通る社会を論じて見事。
0255文字
えりこ
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久しぶりの内田さん。 5.6年前に書かれた物なのに、今の話題が満載で不思議な感覚だった。
0255文字
MtnyCkk214
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ネタバレ豊かさとは誰でも利用できる社会資源が充実していること。日本は個人的な豊かさを求めた資本主義、新自由主義の結果、格差社会となった。国家は自己責任論を排除し、もっと国民に奉仕すべき。国民が犠牲になるような生きづらいさは国の責任だ。
0255文字
tsu55
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2016年~2020年まで雑誌に連載された文章をまとめたもの。なので、取り上げられたトピックには、コロナ過、東京オリンピック、安倍晋三の長期政権など、2024年の今読むと、遠い昔のことのように感じる話題が多い(実際にはそんな昔ではないのだが)。けれども、著者の世相に対する分析は今でも通用すると思うし、コモンを再生すべしという話も分かりやすく、腑に落ちる内容でした。
0255文字
issy
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内田樹の雑誌連載エッセイを編集したもの。編集者からの質問というかお題に対してあれこれ回答する形式。テーマは資本主義と「公共」、安倍政権、東京五輪、国際情勢から、家は今買うべき?仮想通貨買うべき?といったものまで様々。通底するのは資本主義へのアンチテーゼとしての「コモン」の再生の提唱で、巻末の斉藤幸平との対談もそれに即したもの。
0255文字
TOMTOM
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人生相談とうたっているが、時事にまつわる質問が多く回答はこの間の内田先生らしい回答です。内田先生の本を読むたびに、自分の教養のなさやモノの見方の狭さ、思慮の浅さを痛感します。だから、定期的に読むのですが。
0255文字
へい
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とても良いコラム集だとは思うのだけれど、一番最初に思い出せるエピソードが、小学校時分に平川克美さんと発行した壁新聞が発禁処分になったことである。その内容を出版不況の出版社に持ち込めば、なかなかのヒット作が生まれる気がする。巻末の斎藤幸平さんとの対談を読んでいて、次の次の大統領選の候補者が数字通りに行けば平等に重きを置く候補者が生まれるということで、そうなれば外圧に弱い日本も少しは変わるのかなと思ったので、なんとかあと4年サバイブしていこうと思った。瞑想と合気道の話も面白いなと思いながら読んだ。
0255文字
ひと
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私有地を囲い込み生産性を上げてい くという資本主義は行き詰まってきてる。かつては土地、動物、生産手段などはみんなで共有していていた。今こそ、コモン(共有地)を広げていき、次の世代に繋ぐことが必要ではないか、という提言が、書かれているのかなと思いました。
0255文字
しょー
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内田センセイのコロナ禍以前のエッセイの単行本の文庫化。いつもの話でありつつ、その後にコロナ禍もあり色々ありで世の中が大きく変化したこともあり、少し昔話のような印象を持ちつつ、素直に読み進める。 「コモン」って言葉は文庫での特別対談に登場する斎藤幸平さんの著者などで初めて認識したけど、それ以前から書名になってたんやなと。
0255文字
totssan
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 コモン≒共通、共有の概念から、昨今の国内外事情を概括しつつ課題提示をする。本書は他の先生本よりもよりトホホ感が満載な気がした。海外在住の日本人の「日本やばいよ」論とは異なるのだが。いつもながらのご指摘に慄きつつ、新たな考える視点、ヒントを得られるので毎回入手しては唸っている。そう、先生のシリーズも考えるヒントなのである。
0255文字
もものきおどろき
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 とある駅の本屋でブラブラしている時に出会った。作者の内田樹さんの本はこれまで『街場の~』シリーズを何冊か既読で、平易な語り口であることは存じておりましたが、更に読み易い口語調でしたので購入を決定。  2010年代後半の時事に関する氏の感想や意見を述べられており、少し時間を経た今読むことで予想の当否がわかって、却って面白く読めました。  「ワーケーション」なるものが流行っていますが、氏が毎日のルーティーンを守ることが効率的に働く基本、との弁は我が意を得たり、と印象に残りました。
0255文字
かくかく鹿々
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内田樹さんという人は、つくづく「深く考える」ことのできる人だと思う。本書でも、思わずヒザを打ちたくなる指摘が満載。商取引モデルを適用すると教育が荒廃する理由、権力者がその権力を誇示するのに最も効果的な方法は?、安倍晋三が長期政権を維持できたわけ、などなど。特に心したいと思ったのは、こちら → 「なぜ正義が流行らなくなったのか。それは正義が過剰に正義であることの害毒にあまりに無自覚だったから。どのような正義も、人間的な感情によって和らげられ角を削ってまろやかなものにならなければ、正義として実現しない。」
0255文字
しゅー
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★★内田先生はリベラルとして括られることが多いけれど、いい意味で「保守」の一面を持っていると思う。人間の理性に過大な期待を寄せないし、伝統についても廃止するだけの合理的な理由がない限りそのまま残そうとする。また、我々が言語化できない時代のイヤ〜な気分を的確に言葉にして整理してくれる。何より、人間の負の側面を否定しないで寛容を説いてくれるのがありがたい。いつもながらの村上春樹論も楽しませていただいた(乞復刊『村上春樹にご用心』)。政治家の具体名が出てくるとちょっと残念な語り口になってしまうのがもったいない。
0255文字
aaboo
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コモン(共有地)の重要性を知った。
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コモンの再生 (文春文庫 う 19-28)評価60感想・レビュー14