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風姿花伝(花伝書) (ワイド版 岩波文庫)

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garyou
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確か草森紳一が武道の秘伝書について書いていたことがあって、どうしてもことばでは伝わらない部分があるから、一通り修行を終えて技等を体得した人間にしか秘伝書を見せないのだ、というような内容だったと記憶している。この本にも「ことばにするのはむつかしい」という旨の記述がある。能に限らず何かしら極めようとしたことのある人にしかわからない部分があるのに違いない。違う流派との競争に勝つにはなんていう俗っぽい話もあり、昼間は陽だから陰の、夜は陰だから陽の演目がいいなんてな話もあるけれど。
0255文字
井上裕紀男
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褒めそやしなどは珍しき花、達人に習って己が腕を昇華させることはできるという話に引き込まれます。更には芸の腕は「下るは四十以来なり」として、その後は行く先の見通しをつけていくというのは手厳しい話。 随分と読みづらい文体と言えばそうなんですが、人生の肝を何とも粋な言い回しで語られると、妙に納得してしまいます。 世阿弥から弟への伝書らしい「花傳第七 別紙口傳」も良い。何回も読み返すと更に面白いはずです。 校訂された西尾氏の解説で、本書が読めることへの有り難みを噛みしめる。生涯に一度はぜひ読んでいただきたい。
0255文字
わせりん
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世阿弥の能の秘密の書。正直読みにくいが、声に出すとテンポ良く、気持ちいい。感覚的なことを見事文字として残している。藝をつなぐものたち生真面目さに触れる。 一、好色・博奕・大酒、三十戒、これ古人(観阿弥)の掟なり。一、稽古は強かれ、情識(自分勝手な慢心から生ずる爭い心)はなかれとなり。 いつの時代も同じように考えているんだなぁ。
0255文字
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風姿花伝(花伝書) (ワイド版 岩波文庫)評価60感想・レビュー3