読書メーター KADOKAWA Group

台湾文学コレクション3 二階のいい人

感想・レビュー
5

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
R子
新着
主人公は台湾の員林からドイツのベルリンへ。上の弟の金銭トラブルから逃れるため、下の弟の住まいを目指す。強い眠気に襲われつつ飛行機と電車を乗り継ぎ見知らぬ土地を彷徨うことに。そして母が遺した金色のノートを捲り、現在と夢と過去を揺蕩いながら、見ないようにしてきた心の傷と家族の秘密を呼び覚ます。人物の視点や回想がぱっと切り替わる書き方で、読んでいて少し混乱するが、全てが渾然一体となって突き進む物語の迫力に魅せられた。比喩表現がユーモアに富み楽しい。家族の受けた傷があまりに深く、ラストは前を向きつつ苦しさが残る。
0255文字
yoshiko
新着
80年代の台湾の地方都市の人々や風景がイメージ出来たのが良かった。主人公があまりにもネガティヴで最初読み進めるのが大変だったが、少しずつ明かされる主人公の家族の秘密に、途中から引き込まれて読んだ。LGBTQには食傷気味だったが、今作はあまり鼻につかずによめた。最後の、「いい人たち」が集結する場面がちょっと良かった。カップラーメンって体に悪いけどうまい。それが家族団欒の味って、ちょっとわかる感じがした。
0255文字
せめてものパセリ
新着
現在と過去を織り交ぜながら物語は進む。読み終えたあと、もう一度二階のいい人たちのエピソードを振り返りたくなる。貧困やLGBTQ、社会における女性の立ち位置などと、主人公家族の物語をからめていて、重厚な一冊だった。
0255文字
ishida
新着
誰もがそれぞれの哀しみを抱えている。いつかそこから旅立てる翼を持っている。
0255文字
びわ
新着
ネタバレ姉がベルリンに住む弟に会いに行く。母親を思い出していく様子に、娘が母親に傷つけられたという話かな?と読み進めたが、違った。そんな単純なことじゃなかった。みんなで傷つけあって、崩壊したのか。ひどいことが起きたんだ…。でも。最後まで読んでみると、何故かなあ。前向きな気分になってくるんだよね。辛いことに、上手く折り合いをつけてくれたというか。そこに至るまでが大変だったけど、私はこの小説が好きです
0255文字
全5件中 1-5 件を表示

この本を登録した読書家

台湾文学コレクション3 二階のいい人評価63感想・レビュー5