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調査する人生

感想・レビュー
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しじみのさしみ
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「面白い」と出てくるたびにヒヤッとする。 でも面白く読んでしまった。 面白かったです。
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〇
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とてもよかった。この社会に生きる人みんなが私の肌感覚の延長線上にいて、同じではないけれどもどこかが線で繋がっているような…うまく言葉にならないけど、なぜか温かい気持ちになれた。暴力を振るってしまう人にどこまで理解を示すか、行為を肯定することにならないか、他者の人生に触れれば触れるほど威勢のいい言葉で何かを断言できなくなる、解釈=暴力か…研究者の揺れ動く内心を垣間見れるとてもよい本。「その環境にいたら私も「そう」してしまうかもしれない」という他者の合理性への理解の先に「だからこそ、その環境をもっと
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怖がらないといけない」があったらいいのかなと少し思った。絶対に肯定できない行為をしてしまう可能性を自分の中に見た時、行為を免罪するんじゃなくて、自分含め誰でもしてしまう可能性があるからこそ、みんながその環境に陥らないように、誰かがその環境にいたら皆で手を伸ばせるように。…そう思ったけど、私自身がマジョリティ側だから、安全な場所から傲慢な理想論を語ってるだけかもな…という…悶々とした袋小路にハマりつつある。上間先生の言葉は文字でも静かで重くて凛としてて、打越先生とのやりとりがとても素敵だった。打越先生は

03/07 18:11
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本当に色んな場所で沢山の人に多くのものを残していかれたのだなと思う。私も先生の文章の中で、少しずつ先生を追いかけていきたい。岸先生の他者へのリスペクトがめちゃくちゃ伝わってくる、愛情を感じる一冊でした。あっという間に読み終わったよ。

03/07 18:15
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nozomi0613
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社会を質的に調査研究する、とはどういうことなのか。他者は理解できない、他者を簡単にわかったようなそぶりをしてはいけない。でも、他者のことを理解したいから話を聞きに行く。時間と空間を超えたアナロジーを見つけに行く。
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1700
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おもしろかった!読み終わるのがもったいないほど濃かった。 学生に戻って岸政彦ゼミに通ってみたいと思った。社会学は時間をかけてじっくり論文に理解していくものという言葉が印象的。
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ケイティ
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岸さんと6名の「質的調査屋」であるフィールドワーカーとの対話集。とても良かった。皆さんとても興味深くて、付箋だらけになりました。他者の行為や選択は、意志だけでなく偶発的なもので、そこに至る大きな歴史や社会構造が入り込んでいて、その文脈の上で「そこに自分が存在したら」という想像力とともに考えなくてはいけないと思った。また、誰もが自分なりの合理性を持っており、「他者の合理性」を意識することで、共感はできなくても、他者がどういう理由で行動や選択しているかを考えたり、聞き取ることで理解に繋がるのではと感じられた。
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rors(セナ)
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社会学者の岸政彦先生が6人のフィールドワーカーと対話した記録。6人それぞれの全ての語りが本当に面白い。また、普段自分が人付き合いをする時に「人を無闇に傷つけない」よう、他者を尊重することがどういうことかをとても考えさせられた。岸先生が何度も言う「他者の合理性」を理解できるように人の話を聞くようにしたいと強く思った。
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ダック
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小説以外で好きな本のジャンルは社会学で、もしもう一度大学生になるとしたら社会学を学んでみたい気もしていた。でもこの本を読んで私には無理だなと思った。調査する人生、まさにそれだ。この人たちは人生のほとんどを調査することに費やし、それを当然のこととして受け止めている。文化財関係の仕事をしている知人と同じものを感じた。ただただ尊敬しかない。この感想を書いた後、他の方の感想で打越さんが亡くなったことを知り、上間さんの追悼を読み、なんともいえない気持ちになった。
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プリン大魔神
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現地に赴き時にはコミュニティの中に入る生活史ってこんな風に調査するんだーというのが分かって面白いし、対談相手の方々の著作を知れて良かった
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onepei
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対象との距離感や、人生への介入への考え方が難しいと感じた。
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かっこー
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ネタバレそれぞれの関わり方が興味深い。「寄り添う」という言葉が嫌いという上間さん。
かっこー

著者紹介のところ、打越さんが「行っている」と現在形なのが悲しい。

02/07 20:34
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FuSa
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社会学者(一部教育学者)対談集。市井の人からのインタビューするときに心がけていることは私が仕事でアポイントの際に心がけるべきことと似通っているなと。研究調査や仕事としてだけでなく対人として基本的なことなのかもしれない。
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pippibato
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難しい印象だった社会学を少し身近に感じさせてくれる一冊。
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PCsasa
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社会調査に携わる社会学者同士の対話集。読めば読むほど、社会学とはいったい何なのか、よく分からなくなってくるのだが、本著で述者が何度も語る「基地賛成派の集団自決生存者」についての、一括りにはできない語りの難しさにこそ、社会学の意味があるように感じる。一括りにはできない語りについては「一概に言えなくしていく」という述者の言葉も印象深い。
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青木 蓮友
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ネタバレ「どうしてこんなに面白く読めた?」思わず自分に問うてしまうくらい意外でうれしい社会学との出会い、キーパーソンは間違いなく岸先生ですね。エッセイから「20分休み」にハマってちくわちゃんが来て小説も読んで、岸先生との出会いは去年2024年の大きな出来事のひとつでした。わたしはかつて「占い師」だったことがあって、そのときめっちゃくちゃ人の話を聞いたのです。だから面白いのかも。起こった出来事を気学のリズムに当てはめて流れを読む、なんてことをしていたものの当然に限界がきて止めたのですが。じつに興味深い時間でした。
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紀梨香
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沖縄のヤンキー、部落の結婚差別、女性ホームレス、フィリピンの貧困世界、沖縄の女性の貧困、在日コリアンの移動の歴史。それぞれをテーマとしている六名のフィールドワーカーと社会学者の岸政彦先生の対談集。どの先生にも語りの対象となる方々へ配慮と敬意と葛藤がありました。自分と直接縁が無い・知らないからといって無いことにはならない。私がこのテーマについて何かを知ったからといって世の中に役に立つことは何も無いけれど、知って思いを馳せることは続けていたいと思いました。
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タナカとダイアローグ
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生活史を扱う研究者と岸先生の対談集。沖縄のヤンキー、ホームレスの女性、被差別部落の結婚など、抑圧された声にならない声を拾い上げ、個人的なことは社会的なことだなと思わせてくれる。岸先生の、他者の合理性は最重要な概念だと思う。全員が自明だと思っていることなどなく、それぞれ固有の歴史を持ち、固有の「合理」がある。統計では掬い上げることができない個別性をとりあげる質的研究。おもしろいと思うのは、ここの人生がひとつもありきたりではなくオリジナル。それでいて理論が生まれる。面白いで留まらず、エンパシーを拡げる必要性。
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ほしそらねこちゃ
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それぞれの語り口の違いはあれど、他者へのまなざし、関わり方の考え方がとても印象的だった。
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はるちゃん
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すごく気になってる社会学者の対談集。著作のある意味メイキングと言える。素人でも読んでしまうなあ。
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おっきぃ
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対談の相手ごとに色んな話題があるので一括りに言うことはできないけど、どの対談でも岸先生がよく喋ってはるとは思った。社会学にも社会調査にも素人な自分がどうしてこんな本を読むのかと思うけど、自分自身の問題意識である自分のことや家族のことを理解したいというのが根底にはあるんだと思う。理解も色んな仕方があると思うけど、とりわけ社会的な理解の仕方、社会的な構造や歴史的な経緯から行為の理由を解釈するというのが一番納得が言ったことと関係あるのだろう
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にしきみ
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社会学の論文ってなんだろう
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Go Extreme
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個人の体験や語りを深く理解・単なるデータとして消費<本質を丁寧に描き出す 理解の優先性ー改善よりもまず理解 人間の矛盾を受け入れる 調査対象者の複雑さの尊重 語りの再解釈 多層的な視点の採用 支援と理解のバランス 自己責任論の危険性 個人の価値観と文化 ジェンダー視点 暴力の文脈化ー背景や原因とともに理解 調査者の自己理解 フィールドワークの倫理 データの質と深度の確保 人間の複雑性の描写 調査の持続的関与 調査者の立場の自覚 地域文化の理解 研究者の介入の是非ー倫理的な検討必要 他者理解の限界と挑戦
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佐島楓
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ネタバレ2025年一冊目、社会学ってどういうアプローチをしているのだろうという疑問から手に取った一冊。特に学部生の場合塩梅がわからず、自分のテーマに近づくようにインタビューを誘導したりしてまとめてしまったりするのかなと思う。ある程度慣れてきても対象が生き物である以上、つねに揺れ動いているわけで、これは困難な作業だ。いかにバイアスを取り払うか、相手との距離感をどう保つか。ずっと考え続けながら、テーマとの兼ね合いを慮りながら、執筆活動が続いていくのだろう。いくつかまた読んでみたい本ができた。
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🦀
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ネタバレ社会学者・岸政彦と、同じく社会学を生業とする関係の深い6名それぞれとの1対1の対談を収録した本。つい最近亡くなった打越正行さんにとっては遺作となるのかな、と思って少ししんみりした。 岸政彦の方から繰り返し語られる、戦争時に集団自決を目の当たりにするという壮絶な経験をしたのにも関わらず、沖縄の軍事基地には賛成しているという男性の話が印象的だった。この世に白黒はっきり付くことなど殆どなく、本当に微妙なグラデーションの上に立って生きているのだと。
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竹花 樒 - Shikimi Takehana
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岸は「質的調査って、「一概に言えなくしていく」作業だと思う」(p.125)と丸山との対談で述べている。語り手の矛盾した語りや、立ち現れてくる「人生」の奥行きにどう立ち向かうか。それを説明するのが質的調査における「理論」だ。量的調査におけるサンプルの代表性に代わるのが、語りと自分のテーマをつなげる理論で、理論がなければ論文は書けない。しかし、理論が先行しても駄目で、語りを解釈するための理論を持ちつつ、結論を断定しない、宙吊りの曖昧さのなかで表出した結晶を書き留めていく知性のあり方が語られていたように思った。
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葉
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理解しがたい面を持つ相手、あるいは(私自身は当事者ではない)マイノリティ性を持つ相手とどう向き合うべきなのか、ずっと悩み続けているけれど、コツコツ自問しつつあるべき姿勢を考えて行くしかないな、と改めて。/丁度読み始めた頃に打越正行さんの訃報を知る。「離れてしまった人たちの人生がどこかにあって、それは一つひとつ理解可能な行為の選択を繰り返しながらお互いに離れてしまったので、それが相互に理解できるようなものを書きたいです。分断の理由や背景を書くことで、分断とは異なる社会に近づけるように考えています」(29頁)
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古墳くん
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フィールドワーカーが、自らの研究を学問たらしめるための自らへの問いかけが詰まっていた。
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ゆー
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1人1人違う体験や思いがあってもつい一括りで考えたり、かわいそうや自分からは遠い世界だなと考えてしまったりしているなと思う。 大きな出来事がその人の考え方を決めているということもあるだろうけど、やっぱり生まれてから今まで人それぞれ色んなことがあってそれで積み重ねてきた価値観とかを知るのも大切だと思った。
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かんがく
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著者の本は5冊目。全部で6つの対談から構成され、それぞれの対談相手の調査対象は沖縄の暴走族、部落差別、女性ホームレス、フィリピンのボクサー、沖縄の少女、在日朝鮮人など多様であるが、全員が調査を行うにあたってとても繊細な配慮と学問的な苦悩をしていることがわかる。その調査が暴力、エモ消費、支援や介入になってしまわないかという配慮であり、個人の人生を描くことが学問として成立するのかという苦悩である。岸さんの「質的調査って「一概に言えなくしていく」作業だと思うんです」という言葉がとても印象的。
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