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母を葬る (新潮新書 1064)

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ほじゅどー
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ネタバレ★★母を葬る。それは満足の行くものではなかった。無念とも言える手痛い経験だった。母の望みに沿わなかった。悔恨。慚愧の念。母は死に不安を感じていた。がんの告知はできなかった。母は告知する隙を与えてくれなかった。母はまるで幼い娘のようだった。母が亡くなって10年経ってようやく冷静に考えられるようになった(秋吉久美子)。人生には二通りの方法がある。ひとつは他を知ることで自分を知る。あるいは、自分を深く掘り下げることで他を知る。自分に興味を持つあまり我が儘で、孤独を厭わなかった(下重暁子)。
0255文字
あ
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面白い対談だったけれども、会ったらお話を理解できなかったところをこうして編集してくれてからこそーな感じではあった。最初の間合いの取り合いみたいなところでああ面倒くさそうだったり。それ故に繰り広げられた特異で波乱万丈な生き様に目を奪われて、母の話はやや影が薄いけれど、やりとりはなかなか独特で、だからこういう子になったのか、こういう子だからこうしたのか判然としないところが面白かった。
0255文字
naoko
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母の存在は良くも悪くも重い。母がいなくなればその重みから逃れられるのかなと思ったりするけれど、きっといなくなったら、どれだけ自分が空っぽになってしまうんだろうと不安にもなる。そして今まで以上に存在の大きさや重みが増していくのかもしれない。 私が常々思っていて答えが見つからなかったもやもやに、下重さんのあとがきの、「私が死ぬ時がほんとうに 母の死ぬ時である」という一文が答えてくれました。
0255文字
punyon
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お葬式=葬るとは受け取れない私は、表題の「葬る」という言葉に興味があった。「葬る」って何だろう?どうすることが人を「葬る」事の正解なのか?そんな思いで本書を手に取ったのに、中身は普通に来し方を振り返る自分語りの対談。確かに随所にご両親の話は出てくるが、これが「葬る」という事??なんか消化不良。が、最後の最後に辿り着く。長い月日を重ね、母親の死に至るまでの境地に辿り着けた時、初めて母親の死を受け入れらる。それこそが葬るって事。「母は私と共に死ぬ。母を葬るのはその時」最後の下重さんの言葉が心に刺さる
0255文字
本読むおっさん(Lester_the_Nightfly)
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☆ serial number 005(2025:Jan-05) ☆ 長く生きていると後生に対する優位は「長く生きたこと=昔をリアルに知っていること」しかなくなるのかもしれない。ぼくが知っている下重女史はNHKを止めたばかりのアナウンサーでローカル番組のナレーションを実にNHKっぽくやっていた。秋吉女史は言うまでもなく1970年代前半の時代の雰囲気を見事に纏った新進俳優(昨年後半の河合優実みたいなもの)だった。こうしてみると「ぼくがそれを知っている」というのは古い人間の数少ない切り札だなと(②へ続く)。
本読むおっさん(Lester_the_Nightfly)

②(承前)☆ [ネタバレあり] タイトルに当たる部分は最終章が中心で,どちらかといえば対談者の自分史の振り返りのような内容だ。だから具体的なエピソード(特に秋吉久美子)をリアルタイムで知っている者には「そういうことだったのか」的な(再)発見があるし,インターネット以前のことで良かったなという感慨もある(確かに"不適切にもほどがある(対談の中でもこの言葉が出て来て笑った)"時代だったかもしれないが,今のようにSNSとポリティカル・コレクトネスで雁字搦めだったらやっていけなかったかもとも)。とても面白かった。

01/06 08:35
0255文字
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