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ロシア中世都市の政治世界: 都市国家ノヴゴロドの群像

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しいかあ
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「白樺の手紙を送りました」に描かれた発掘調査の成果を、実際のノヴゴロドの歴史に置いてみた感じの本。あくまで上層部の一部の人々の動向がわかっているだけではあるかもしれないけれども、それでもノヴゴロドに生きていた人々の姿がいきいきと描かれている。終盤のモスクワ大公国への併合に至るまでの外交的な駆け引きがなかなか読み応えがあった。ノヴゴロドにおける反モスクワの中心人物が女性市長というのもキャラクターが立っているし、モスクワ側の硬軟取り混ぜた外交攻勢は、この間までの中国による香港の制度的な取り込みを見ているよう。
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MUNEKAZ
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中世ロシアの都市国家ノヴゴロド公国を描いた一冊。なかなかニッチな内容を、連作短編集のような趣きで読みやすくまとめている。他のルーシ諸国から名目上の公主を推戴し、内実は貴族による共和制という姿は、ロシア=専制政治という思い込みを打破してくれるもの。ときにアレクサンドル・ネフスキーのような強力な公主が現れることもあるが、イヴァン3世の侵略で滅びる最期まで、共和制の伝統に拘り続けた姿には胸を打つものがある。また徹底してノヴゴロドの伝統を抹消するイヴァン3世には、プーチンの戦争に重なるものを感じてしまったり…。
0255文字
富士さん
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再読。昔白樺の手紙がはやった時に読んだもの。論文集のはずですが、都市国家ノヴゴロドの群像劇としてちゃんとおもしろいのがいいと思います。著者も特に気を使っていると言われていますが、一般に販売するなら学術書でもこのサービス精神は見習われるべきでしょう。ロシアのみならずイタリアでも、また日本の村でも、共和制的な自治集団にとって内外での調停者である領主と宗教との関係が注目すべき点であるように思います。本書はビザンツとウラジーミル公家との駆け引きを丁寧に描いているので、この問題のノヴゴロド的展開がよくわかります。
0255文字
rico
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もっと早く読むべき本だったのですが、Лучше поздно, чем никогда. ということで。勉強のため、というつもりでしたが、とても面白かった。(積んである)白樺文書の本もちゃんと読みます。
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Saiid al-Halawi
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アレクサンドル・ネフツキー時代等を経てモスクワ大公国に併合されるまで、11~15Cくらいの都市国家ノヴゴロド政治史。政治形態としては共和制とアリストクラシーの中間くらいで、名目上のトップである市長とノヴゴロド大主教が大権を保持しつつ、都市内に5つある街区の連邦制とでも言うべき体制が敷かれる。中世リヴォニア史の周縁を押さえるため読了。
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