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開戦神話 - 対米通告を遅らせたのは誰か (中公文庫)

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hiyu
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一般論として開戦通告遅延の責任は一当事者だけでなく、感情論によるところなくもう少し幅広い責任論になるかと思われる。このあたりの差が著者の感じた怒りの一つなのかもしれない。実名を出して攻撃性を隠さない姿勢もそれを示唆している。歴史の在り方を著者が示したように、もっと知らねばならない領域である。何も論評・判断すらできない自身が情けない。
0255文字
筑紫の國造
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著者は大東亜戦争開戦時に駐米日本大使館で参事官だった井口貞夫の息子。真珠湾攻撃が「だまし討ち」となってしまったのは大使館の怠慢とされていた事に対し、新発掘の史料等を元に外務省と参謀本部の責任転嫁であると反論する。電文の原本を探し出して詳細に検討を加えるなど、信頼性は高い。しかし著者の根本に「父達は冤罪である」、という思いがあるせいか、独善的で強引な面もある。陸軍の責任を追求するあまり信頼性の低い回想を引っ張り出したり、奇妙な理屈で東條英機を疑ってみたり。そして、余りにも目立つ誤字が多すぎるのもマイナスだ。
0255文字
unflyable
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開戦通告が遅れた原因は大使館側の怠慢ではなく外務省と参謀本部にあると主張する著作。一次史料や証言をもとに大使館怠慢説の不自然な点を洗い出しているので、とても説得力がある。 終戦時の書類の大量焼却、関係者の鬼籍入りなどこの種の歴史の再検証には大きな難問が立ちはだかるがとても面白い試みだと思う。
0255文字
koba
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著者は日米開戦当時の在米大使館井口参事官の子息。開戦通告が遅れた原因は大使館員の怠慢にある、との定説に異議を唱え、その論証を行っている。調査の結果、遅延の原因は奇襲意図を悟られぬよう電報を暫し差し止めた軍部とそれに協力した外務省にあるとし、実名を上げ糾弾している。親の濡れ衣を晴らそうとする息子の怨念か、生存者からの聞き取りや埋もれた資料を発掘して真相を追う姿は鬼気迫るものがある。状況証拠の積み上げによる合理的な解釈は可能だが、決定的な物証が見つからない限り仮説にとどまざるを得ない。今後の研究に期待する。
0255文字
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